ネットに次の記事が載っていた。紹介する。
 
 “日本のスポーツノンフィクションを一新した書き手、山際淳司さんが評している。職人芸ではない、いぶし銀でもない、まさにキラキラと輝く華やかさ―。日本の男子ゴルフ界に長く君臨した尾崎将司さんである。訃報に接した。

 早くからスター街道まっしぐらだった。高校球児として春の甲子園の優勝投手となり、プロ野球へ。すぐにゴルファーに転じ、翌年からいきなり勝ちまくる。豪快なドライバーショットで桁違いの飛距離をたたき出した。愛称「ジャンボ」がぴったりであった。

 ゴルフブームの立役者である。有名人の人気ランキングで長嶋茂雄さんや松下幸之助さんと順位を競ったのは昭和の終わり。時代の寵児(ちょうじ)だったのは間違いない。

 ラウンド中のふるまいや、ぶっきらぼうなもの言いが物議を醸すこともあった。天性の才能を磨くため、陰で鍛錬と探究を積み重ねていた。

 記録ずくめの人だった。国内ツアー通算94勝、生涯獲得賞金27億円弱…。55歳241日での最年長優勝は北広島・輪厚(わっつ)で達成した。世界ゴルフ殿堂にも入った。

 後進の育成に情熱を注ぐ。女子ゴルフの笹生優花(さそうゆうか)さんらを教え、才能を開花させた。ジャンボさんが強さを発揮できなかった海外で弟子たちは大きく羽ばたいている。(後略)”
 
 愛称「ジャンボ」は弟子たちの活躍に、あのいい笑顔を浮かべているだろうか。