前編
一・瓜・・・・その4
瓜を買ったあと、またアカシアの歩道を並んで歩き出したが、そこにはぎこちなさも沈黙も消えていた。
私達は、まずどこでこの瓜を食べようか、中山広場がいいか勝利広場にするか、その前に皮を剥く果物ナイフを買わなければ、マイカルは何でも揃っているし友誼商城も良い物が多いですよ、自然に話す言葉が親しみのある、打ち解けた口調へと変わっていた。
そして恋人達のように弾んでいた。
三斤の瓜の重さが縁の大事さを私の手に伝えていた。いつしか李華連の肩や腕が、私のそれと同じところに時折触れながら歩いていた。
結局、私達は勝利広場に落ち着いた。
広場は大連駅よりかなり高い位置にあり、駅と広場のあいだには幅の広い長江路が横切っており、反対側には大連のメインストリートである中山路が走っている。
長江路側に立つと、駅前のロータリーやその奥にある駅の建物全体が見下ろすように見渡せた。
私達は広場の中央にある、野外ステージにもなるすり鉢状の階段の中程に座って瓜を食べることにした。
勝利広場は、広場という言葉からくる土のあるイメージとは程遠く、地下街の屋上を利用した立体的な造りの人工広場だった。
床は洒落たタイルや石で覆われ、ヨーロッパ風の屋外カフェテリアには、中国式のコーヒーを飲む人々が談笑している、そんな現代的な都市形態を表現した建造物といったところだろうか。
何かのイベントがあると客席にもなる階段は、屋根が無く日差しも強かったが、時折吹くやわらかな風は少し冷たさが残っており、汗ばんだ体に心地良さをもたらしていた。
李華連は瓜の皮を剥きながら、
「良い瓜の見分け方を知っていますか。」と、聞いてきた。
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