黒字化するまでに いくら掛かったか? うちの場合 | 西村治彦の日記

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黒字化するまでに いくら掛かったか? うちの場合

私は 自宅など 1箇所で社労士事務所を出した場合、顧客まで通える時間とか、交通費とか、顧客密度問題などで、いずれ 顧客数に限度が来る、と感じておりました。多角的に 活動するためには、衛星のように、どこからでも 短時間で顧客まで通える体制作り、交通費の節約、顧客の獲得体制を考えた場合 事務所を 各ポイントに 置くべきであると 考えました。
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 普通 法人であれば 支店を 各地に設け、効率良く 経営しているのです。社会保険労務士はどうでしょう。当時は 事務所1箇所主義が詠われておりました。最近では 社会保険労務士法人の制度が出来て 各所に 専任の社労士を配置することにより、事務所を複数 置くことが 可能になりました。ただし 各事務所とも 黒字化しないと 財を失うばかりです。赤字のうちに 事務所を出しまくると、全財産を失うかも知れません。
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 私の場合は「労働保険事務組合」の設立を考えました。最近では これが また 大きな「賭け」なのであります。

設立から認可まで 最低3年間の「母体の活動状況」を審査されます。任意団体を設立し 団体として定款を作り、団体の中の一部の活動として、労働保険の手続き委託を受け、業務を行なうのであります。業務は すでに社会保険労務士がいますので、まずは 社労士として 委託を受け 通常の手続きを行ないます。事務組合の認可以後の「事務処理規約」を作り 認可後の体制を用意しておきます。
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 認可申請書類を 現在では「各地の労働局」に提出しますが、認可になるかどうかは 分かりません。会員は 最低 30件()必要になります。それまでに 倒産したり 廃業したりする事業所もありますので、会員は 最低60件ほど 必要になると考えています。

 通常の事務処理以外に 団体としての活動を 年次総会を開き、年度の計画と報告のなかで決定し 総会議事録に 記録します。
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 団体としての活動は「会報の発行」「団体構成員に対する研修会を行なう」「おなじく勉強会を行なう」「親睦旅行の企画」「団体構成員による異業種交流会」「親睦ゴルフコンペ」などがあります。

私は 上記に挙げたことは、年度計画に挙げ 実行に移しました。研修や勉強は 社会保険労務士が 大勢いましたので たいそう良い研修会や勉強会が開けました。3年間に 顧客を 増やさなければなりません。1ヶ月に 顧客である会員を1~4件増やすたびに、「適用営業員」が 1名 必要となります。給与と同額の経費が掛かります。
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一人採用すると 月50万円掛かります。ある事務組合は 認可までに 5年掛かりました。適用営業員5~6人の経費と その他の経費で、認可を受けるまでに 約3億円掛かるのです。ですから 失敗したら 3億円は おじゃんであります。さらに 初期資金以外に 黒字化するまでの追加経費を含めると 合計7億円ほど 掛かるのです。

 ですから 失敗した場合、家賃を払って 事務所を借りて 事務組合の設立は リスクが大きすぎます。それで 私は 事務所は 購入します。うまく行かなくても 売却して 損失を最低限に抑えたいのです。事務所以外に 転勤させる、ベテラン適用要員の社宅や 指導する幹部の宿舎として、他に2~3件の物件を購入しますので、資本元入れは そうとうの金額になってしまいます。
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一般の社労士さんは ほとんど 事務組合の設立が 不可能に近いのです。「特別加入」、「保険料の3回分割払い」の特典を利用したい時は、各都道府県の社労士会が 行なっている「SR労働保険事務組合」を利用するようになります。こちらを活用した場合、「SR労働保険事務組合」に年会費を支払う必要が出てきます。顧客に支払ってもらうのか、社労士さんが支払うのか 方針を決めておく必要があります。
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うちの事務所では 最初 うちの事務所で支払っております。ですので 利益どころか 計費が 物凄く 掛かります。経費 3億円の中に入っています。

確かに 金に物を言わせて 大企業が 参入してくると 素人集団なので 国も 困るでしょう。しかし、もう少し 門戸を開放したらどうだろう、と考える今日この頃であります。


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