こんにちは!
今日は久しぶりに少し晴れ間が見えたけど引き続き雨のシドニーからお送りしています。
日本では報道されていないと思いますが、複数箇所で洪水が起きていてたくさんの人が非難をしている今までにないくらい最悪の状況です。
こんな感じで浸水してしまっている場所があるみたいです…泣
なのに雨は降り続いている…恐ろしい状況ですね。早く天気が回復することを祈るばかりです。
それでは本題に入ります!!!
読んでくださっているみなさんは海外の薬を使用することに抵抗はありますか?
わたしもオーストラリアに来た当初は海外の薬を使うことに抵抗がありましたし、もともとオーストラリアに住んでいた日本人からは「オーストラリアの薬は強いから使わない方がいい。」と言われてきました。なのでこちらに住む日本人のほとんどの人は日本から送ってもらったり、割高で日本の薬を買ったりしています。
やっぱり薬は自分の体に入るものだし海外のものを使うのはちょっと怖いという気持ちもすごくわかりますが、だいたいの人は先入観や固定概念で怖いと決めつけてしまっているだけだと思います。
自分で調べてみて意外と海外の薬に関する日本語の記事ってないなって思ったので、海外の薬も安全に使用できるということをお伝えしたいと思います。
その前にみなさん薬には商品名と一般名があるのをご存知ですか?
商品名:製薬会社がつけた薬の名前
一般名:薬の主成分(近年ではほとんどの薬がWHOの決定により世界共通一般名として使用されている)
きっと一番有名なロキソニンを例にすると一般名はロキソプロフェンナトリウム水和物と言います。しかしこれは単なる成分名でありこれを各国にある製薬会社が商品として売り出す際には商品名がつきます。聞き覚えのあるロキソニンは第一三共がロキソニンという商品名で発売した薬です。
つまり一般名は一つだけど商品名は各製薬会社によって違うので製薬会社分の商品名があるということになります。
最近では病院や薬局で先発薬より少し安い後発薬(ジェネリック)に変更するか聞かれると思いますが、後発薬も結局薬の成分は同じで値段、出している製薬会社、商品名が違うだけなんですよね。
ロキソニンって聞くと安心するけどロキソプロフェンって聞くとロキソニンではないからちょっと不安…と思う人もいるかもしれませんが成分自体は一緒なんです。
それを海外に置き換えても同じことで、世界で決められている一般名は世界共通に使用されており、その国の製薬会社が日本とは別の商品名で販売しているため全くの別の薬に感じてしまうだけで実は同じ薬なんですよね。(薬事法は国によって違うので販売するときの成分量は多少違いがあります)
そして当たり前のようにほとんどの日本国民が知っているロキソニンですが、実は海外ではあまり使用されていません。
その理由はロキソニンによって胃が荒れる可能性があるからだそう。日本で当たり前に使用しているけど、海外の人が日本に旅行に来て鎮痛剤が欲しい時にロキソニンは選ばないだろうし、使用することに恐怖さえあるかもしれません。
わたしも日本に住んでいるときは日本の当たり前が世界でも当たり前と思っていましたが、そんなことは全くないんですよね。
カロナールについて
ここからはこの前置きをもとに海外でよく使用されている解熱鎮痛剤『カロナール』についてお話しします。
*オーストラリアの場合
カロナールは日本でもよく聞く薬だと思います。
例えば風邪やインフルエンザ、胃腸炎などで高熱が出たときに解熱剤として処方されることが多いので、知っている人も多いのではないでしょうか?
日本ではカロナールという商品名でお馴染みのこの薬ですが一般名はアセトアミノフェン。
海外だとロキソプロフェンよりもこのアセトアミノフェンの方がより一般的に使用されています。
アセトアミノフェンはロキソニンに比べて胃を荒らすなどの副作用が少なく、子供や妊娠中、授乳中にも使用できる比較的優しい薬です。
オーストラリアではこのアセトアミノフェンがPanadol(パナドール)という商品名で販売されています。
このパナドールはスーパー、薬局、コンビニどこでも手に入るオーストラリアの国民的な解熱鎮痛剤と言えます。
このパナドールですが『Paracetamol 500mg』と表記されていますよね?
少しややこしいのが先ほど説明したアセトアミノフェンではないじゃないか!とお思いになるかもしれませんが、アセトアミノフェンとParacetamolは同じです。
*アセトアミノフェンはアメリカや日本、ParacetamolはWHOに指定された名称という違いだけで中身は全く同じものです。
つまりこのパナドールは日本で販売されているカロナールと同じ薬なんです。
ただカロナールとパナドールの違いは主成分の含有量です。
写真を見比べるとわかるのですが、
カロナール:200mg
パナドール:500mg
という違いがあります。
一般的にカロナールは成人であれば1回2錠つまり1回400mgを内服します。
パナドールの使用方法には12歳以上であれば1回1〜2錠内服つまり1回500mg〜1000mg内服と記載されています。
(そもそも海外の人は日本人よりも体格が大きい分、その体格に合わせて薬が作られているので薬自体の含有量が多くなるのは仕方のないことですよね。)
日本人がオーストラリアの薬が強いと感じるのは多分ココです。
カロナールを1回分(200mg×2)内服するよりもパナドール1錠(500mg)内服する方が100mg分強いですよね?
100mgの差なら大したことありませんが、もしパナドール2錠(1000mg)を一回で内服したら600mg分の差が生じるので中には強すぎると感じる人がいるのかもしれません。
つまり日本人はパナドールを1回に1錠内服すれば日本で処方される量とほぼ変わらずに同じ薬を内服できるので、わざわざ日本から送ってもらったり割高で買ったりする必要はないし、手持ちがなくて急に薬が欲しいと思った時にこの情報さえ知っていれば安心して近くのコンビニで買うこともできます。
わたしも実際にパナドール愛用していますが、今まで特に問題はありませんでした。
1回1錠で内服していますが効きが弱いと感じる時には時間をあけて2錠内服することもありますが全く問題ありません。
正しい知識を身につけてしまえば海外での薬の悩みもなくなってストレスなく生活できます。
パナドールの種類
先ほど説明したPanadol Tabletsは通常のタイプです。その他のパナドールを以下で紹介します。
Panadol Optizorb:吸収しやすい
Panadol Mini Caps:量は500mgと先程のTabletsと同じだけど形状が小さい。大きい錠剤が苦手な人はこちらの方が飲み込みやすい。
Panadol Suppositories:座薬。口から内服できない人はこちら。
Panadol Extra:量は500mgと同じだがカフェインが含まれているので鎮痛のほかに元気が欲しい人はこちら。
ほかにも子供用の味のついたシロップタイプのもの、チュアブルタイプ、座薬などがありますが省略します。
このように種類も豊富ですので自分の状況に合ったタイプのものを選ぶこともできます。
まとめに入りますが、薬は世界基準で定められているので量が違うだけで基本的には安心して使用することができます。
ほかにも胃薬や下痢止め、女性ならではのデリケートゾーンの薬など日本のものじゃなくてもオーストラリアで購入できる薬がありますのでそちらも次回の記事で紹介していこうと思うのでぜひ参考にしてみてください。