『痛風二十二年物語』二十八話
“突発性難聴になった日”
2017年9月5日、妙な目覚めだった。
何故か物音が遠くに聞こえるような、
いやいや右側の耳がツーンというような、
経験はなかったが、これがおそらく耳鳴りかと思った。
妻にこのことを話すと、
耳鼻科へ行くようすすめられた。
私もこんな体調は初めてだったので、
素直にそれに従った。
国道沿いを歩いて駅前建物の3階で、
看板があるということだった。
この日天気は良く、言われた通り国道を歩いていると、
むしばむ暑さの中で、私の右耳の状況が分かってきた。
耳鳴りが続いているこの耳は、
電車や車や外を行きかう人々の声を
かき消しているのではなく、聞こえていなかったのだ。
そして聞こえているのは左耳で、
右耳はその反響音を感じていただけだと思った。
問診の後、聴力の検査室で両耳の検査を行い、
再び医師の前に座った。
検査結果を見ながら医師はさりげなく言った。
「小林さんの右耳は、突発性難聴と思われます」
「明後日は休診日ですから、
その次の金曜日9時に来てください」
今日処方する薬は、帰ってすぐに飲むよう、
金曜日改善の様子がなかったら、
紹介状を出すので病院へ行くように言われた。
この日は、折しも私の誕生日だった。
― 続きは今度。よかったらまた読んで下さい。―
我が家のコーヒーの木の花が咲いた・・・やがて実が生る