日本の屋根あれこれ1「長板葺」 | 日中韓文化地めぐりのブログ

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日本で油条&豆乳

 

 

 少し前の話ですが、大阪日本橋の上海新天地で油条&豆乳を食べました。新天地6F、新たに飲食コーナーが設けられ、油条(中国の揚げパン)を食べれるようになったんですね^^

 因みに値段は、この2本セットで120円ビックリマーク 激安ですw 豆乳は温かく、中華な感じですね。これはたっぷり入って200円でした。

 
 油条は中国行くといつも食べてたもの。砂糖なしのドーナツみたいな感じかな。熱々で、やはり美味いグッド! ドーナツよりもよほど自分の好みですね。
 
 以上、油条&豆乳でしたニコニコ
 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本の屋根葺き材あれこれ(瓦葺き以外)

 

 

 

外宮風宮。社殿が茅葺、手前の幄舎が長板葺

 

 

 さて、瀧原宮を書く前に、神宮で多く見られる「長板葺」「茅葺」をちょっと書いておきたいと思います。

 

 その前に、日中韓の建物で大きく異なっている点の1つとして、屋根葺き材があると思います。

 中韓の場合、格式の高い建物は、瓦葺き以外ほとんど見ることができません。

 

 

 

 

 中国は瓦の色のバリエーションが豊富なイメージ。黄色の釉薬瓦は中国で最も格式の高いもの

 

 

 

 

 

 

京都御所・紫宸殿 檜皮葺

 

 それに対し、日本では、格式の高い建物にも、瓦葺以外も多く使われていますね。写真の京都御所の建物は檜皮葺、檜(ヒノキ)の皮です。

 檜皮葺は神社仏閣でも多く使われ、格式の高さが伺えます。

 

 

 

 

檜の皮と、檜皮葺屋根の模型(下は拝借画像)

 

 

 

 

 

鹿苑寺金閣 杮葺

 
 一方、木材の薄板を重ねて葺いた屋根を杮葺(こけら葺)と呼びます。
 板葺きの一種で、これも檜皮葺と共に、あらゆる場所で使われててますね。
 
 
 
 
杮板と、杮葺屋根の模型
 

 

 今回は、これらの屋根については簡単に書くに留めておきます。

 これ以外の、瓦屋根以外の神社仏閣の屋根を挙げると・・・・

 

 

 

 

旧地蔵院本堂・庫裏 杉皮葺(別名・大和葺。玄関は檜皮葺)

 
 
 

 

大阪天満宮本殿・拝殿 銅板葺

 

 

 

 

勝興寺本堂 亜鉛合金板葺(江戸時代の建立当初は鉛板葺

 

 

 

 

禅定寺本堂 茅葺

 

 茅葺については、次回に書きたいと思いますニコニコ

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 長板葺あれこれ(興味のない人は、スルーして下さい)
 
 
 
外宮御厩 長板葺
 
 長板葺の屋根は木材板葺きの一種ですが、杮葺きなどと異なり、文字通り長い板を使います。
(板材の呼び名は、榑板だの曾木板だの色々あるので、ここでは単純に長板と呼んでおきます。)
 
 
 
 外宮五丈殿。このような長大な板葺き屋根は、古代には王侯貴族などの上流階級の住宅に多く使用されたようですね。
 例えば飛鳥板葺宮という名前がありますが、このような名前が付けられること自体、希少価値の高い屋根だったことが推測されます。
 
 
 
 
内宮御酒殿(左)、由貴御倉
 
 神宮は長板屋根の宝庫。直線的な屋根がなんともいい感じですねえ音譜  直線美を感じると言いますか。
 
 
 
 
 
 御酒殿ズームアップ。下板の継ぎ目に上板を乗せており、大和葺きの名前でも呼ばれます。
 こんな葺き方で、雨仕舞はどうなのかとも思えますが、一枚の板なので、その点は良好との事(木の目が切れないことが大切)。
 因みに長板は、ノコギリを用いた挽き材よりも 楔で割った材の方が、毛細管現象を起こさず、はるかに耐久力があるそうで。
 
 
 
 
神宮以外の長板葺き
 
 

国宝・法隆寺金堂と、裳階屋根の板葺

 

 長板葺きはあまり多く存在しませんが、法隆寺金堂裳階の屋根は長板葺きで、板を上下互い違いに葺いてます。これも大和葺きのバリエーションの1つでしょう。

 ただし、上板の中央を少し高くした山型となってます。

 

 

 

 

 国宝・法隆寺五重塔の裳階屋根(写真)は、下板の中央も高くし、さらに上板とかみ合わせるように葺いてます。

 水はけを良くするための改良でしょうけど、金堂裳階屋根とわざわざ変えているのが面白いですね。

 

 

 

 

 

国宝・当麻寺本堂と、本堂閼伽棚の長板葺

 

 当麻寺本堂の後ろにつく閼伽棚の屋根は、中央を丸くえぐった下板と、丸い棒状の木材を組み合わせて葺いており、木瓦屋根と呼べるような雰囲気になってます。

 かつて当麻寺は、本堂、金堂、講堂全てこの屋根だったそうで。

 

 

 

 

重文・室生寺奥の院御影堂の長板葺

 

 当麻寺本堂閼伽棚屋根の形式を、宝形造にしたのが、こちら。これはもう木瓦屋根と呼ぶに相応しい佇まいですね。

 因みに、国宝の中尊寺金色堂も、これと同じタイプです。

 

 

以上、長板葺きでした。次回は茅葺ですニコニコ