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野生農園日誌

自然農法の農園「野生農園ザ☆ばん」の日々の記録
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前回の更新からちょうど一か月。10月8日になってしまいましたが、9月の報告です。

このところ月末が近付くろ毎回時空のゆがみに入ってしまい、更新が遅れてしまいます。前から薄々感じていましたが、ゆがんでいるのは私の心なのかもしれません。

8月の灼熱地獄の後、9月はまた雨がよく振りました。
生き残っていたミニトマトは実をつけてもすぐに割れてしまうし、カボチャは全滅だし、今年の夏野菜は散々でしたが、気を取り直し明日に向かっての仕事を開始しました。思えば、農業はいつか来る未来のことを考えなければ出来ません。今ここではなく、明日に向かって生きるようになったことが、人間の苦悩の始まりだったのかもしれませんが、それはさて置き、秋冬野菜の種まき、そしてニンニクの植え付けです。

 

種まきの準備のために草を刈っていると、色んな出会いがあります。
意外と大きなスイカがひょっこり現れたり、1個も実らなかったと思っていたカボチャが、実は出来てて踏んづけてしまったけど、既に腐っていたり。
そして、夢中になって鎌で草を刈っていると手に激痛が走りました。
見るとアシナガバチが2匹手にくっついていました。
いつの間にかハチが草むらに巣を作っており、巣ごと草を刈ってしまったようです。

 

ハチの毒の成分は熱に弱いので、刺された箇所をお湯であたためるといいそうですが、ハチに刺される未来は予測できなかったので持っているのは冷たい麦茶だけ。
まあハチの毒は水溶性だし、なんでもいいだろうと思い、とりあえず口で吸って毒を絞り出し(口の中の傷口から毒が回ることがあるので、絶対に真似しないで下さい)、麦茶をかけておきました。
その後はもうハチ刺されのことは忘れ、種まきして帰宅したのですが、その夜は猛烈な痒みに悩まされ、翌日から手がグローブのように腫れてしまいました。
10年くらい前にも刺されているので、抗体が出来ていたんですね。
まあハチは家を壊され、家族も生き甲斐も失ってしまったんだから、痛くて痒いくらいで文句は言えないのかもしれません。
畑を広くやってると難しいですが、草ボーボーにしてハチが家を作りたくなるような環境にしないことが大事なんでしょうね。

ところで、9月はアーナック名誉係長が、約4年のブランクを経て係長に復帰しました。4年前の就任早々、膝蓋骨脱臼の手術で戦線を離脱してしまい、それ以降は名誉会長の座に収まっていたアーナックさん。

 

なぜ今頃になって復帰したのかと言うと、一人で留守番出来なくなってしまったからです。アーナックさんは9月上旬に雷に怯えてパニックになり、家から脱走してしまいました。その夜は家に戻ってこなかったので、暴風雨の中、雷から逃げ回って迷子になってしまったんじゃないかと心配していたのですが、いつもおやつをくれるご近所の家の軒下に避難していたようです。
しかし、その日のトラウマからなのか、庭に一人で置いておくと泣いて抗議するようになってしまったので、当面畑にお連れしています。
畑仕事は係長がいない方が進みますが、係長を補佐するのが私、係長補佐本来の仕事なので、やむを得ません。

係長監視のもと、9月中旬から10月頭にかけ、ニンニクの植え付けをしました。
今年はたくさん植えつけし、腱鞘炎になってしまいました。

 

8月も時空にゆがみが生じ、一瞬で9月に。
そこからも色んなことがあって、名誉係長が脱走したり、PCがおかしくなったりしている内に時は更に速度を増し、もう9月8日になってしまいましたが、8月の報告です。

8月に入ってようやく長い梅雨が明けたと思ったら、今度は近年お決まりのカラカラ日照りの灼熱地獄。
生き物にとってはなかなか厳しい気候です。
サトイモや今年初めて植えてみたヘチマなど、水分をたくさん必要とする作物たちは元気でしたが、夏野菜の殆どは大苦戦。
スイカは小さな実しかつけず、カボチャやズッキーニは長雨の期間に枯れてしまったり、その後も殆ど実をつけないままだったり…。
私はかつて、無農薬、無肥料、無収穫という革新的な三無農法を実践していましたが、この農法にはかなりの精神力が求められます。私は収穫出来ない辛さに耐えきれずに、無収穫を断念しました。しかし、この夏の収穫は当時に戻ったような惨状でした。

長雨にも日照りにも負けずに雑草ははびこります。生い茂った雑草の中で、葉っぱの枯れた弱々しいカボチャやスイカのツルは埋もれてしまいます。灼熱の炎天下、朦朧とする意識の中で草を刈り、作物のツルを何本か刈ってしまいました。その中には唯一実をつけていたカボチャも!

この時の係長補佐は頭がどうかしていたのでしょう。いつもどうかしているという説はさておき、生まれたての赤ん坊を洗脳して支配者を退治させようなんて恐ろしいことです。

 

こうして心の中の鬼を退治した係長補佐は、己の来し方を振り返ってみました。

私こと係長補佐が自然農法を始めた理由は色々ありますが、ひとつは肥料もやらず耕しもしない農法が、面倒くさがりの私には楽チンで魅力的に見えたこと。しかし、日々草刈りに追われているのに、ろくに収穫も出来ずにいると、何かが間違っていたんだろうかと思えてきます。
前にも書いたかもしれませんが、のび太君に「勉強して発明するんだ。勉強しなくても頭のよくなる機械を」という名言があります。私も「頑張って極めるんだ。頑張らなくても収穫できる農法を」という心理なのでしょうか。楽をしようとして余計に苦しくなる。人間が農耕を始める前、狩猟採集生活だった頃の労働時間は農耕を始めた後より短かったそうです。楽にしよう、便利にしようとすると、どんどん労働時間は増えていく。そうして文明は発展してきたし、それが人間の性なのかもしれません。
もっと頑張らずに頑張るにはどうすればいいのか?
「雑草という名の植物はない」んですが、オオブタクサやカラムシ、メヒシバなどなど意図せず勝手に蔓延る植物を雑草とするなら、どんな天候でもとにかく元気なのが雑草。
そして、係長補佐が植えた作物の中で、雑草化してもっとも元気になってるのはキクイモ。要注意外来生物に指定されるくらい、ほっておくとどんどん蔓延る植物です。
「野生農園」だけに、いっそこういう野生的な方々にもっと頑張ってメインを張って頂く方向に進むのもいいのかもしれません。

 もう七月も終わりで夏真っ盛りの筈なんですが、梅雨が終わりません。しかし、よく降りますね。去年の梅雨も全く晴れ間がありませんでしたが、今年はそれ以上に長くて厳しい。雨で畑仕事がままならなかったおかげで、今月の日誌を今月中にアップ出来てしまいました。
 そう言えば一昨年の秋、係長補佐は神様が大洪水を起こそうとした時に方舟作りを頼まれましたが、今回もどこかで誰か頼まれているのかもしれません。
10月も雨が続く
長雨に豪雨に酷暑と、異常気象が常態化している今日この頃です。

 例年ジャガイモは7月上旬から遅くても中旬には収穫しています。
 湿った時に掘り出すと腐りやすいので、教科書的には晴天が2~3日続いた時が収穫時です。しかし、今年はそれだといつになっても掘り出せないので、今度一日降らなかったら掘り出すつもりでした。でも、ほとんど毎日ずーっと振り続けているので、未だに3分の2以上が収穫出来ずに土の中に眠っています。土の中で腐ってしまわないとよいのですが。

 

 そして、スイカ。今年は発芽後間もなくウリハムシに食われちゃったり、草に負けちゃったりで、ただでさえ育っている株が少なかったのですが、雨ばっかりで受粉出来ないためか、なかなか結実してくれません。更に、長雨で根腐れして枯れてしまったものも出てきました。
 そんなわけで、今年のスイカはかなり激レアだったのですが…。

 電柵張っていたのに激レアスイカをアライグマにやられちゃいました。
 ビリビリしても我慢して入ってきたのか、どこか感電しないポイントをみつけたのか、夜間だけに電気が通る設定だったので明るい時間に入ってきたのか。
とにかく昼間に入ってくるのを防ぐため、一日電気を流すようにしておきました。もし我慢強い子ならどうしようもないので、敵ながらあっぱれと褒めて差し上げるしかないのでしょうか。

 アライグマらしきウンチが畑の脇にあったので、昨年も試しましたが、オオカミの親戚であるアーナック名誉係長のウンチを上から被せておきました。以前はその上からまたウンチをされて効果なしでしたが、そうなったら根比べです。諦めるまで上からウンチを被せてやります。でもこれ以上スイカを食われたら、先に諦めるのは私でしょう。

 アライグマはかなり凶暴で、大きいものになると中型犬くらいのサイズがあります。ウンチ対決がどうであれ、実際に対決したら元野犬とは言え、家に来てからはお嬢様育ちで、サイズもアライグマと大差ない名誉係長ではやられてしまうでしょう。

 アライグマはアホな人が勝手に外国から連れてきて放しちゃったので、人間の犠牲者でもありますが、サル、シカ、イノシシと、在来の動物による農業被害も全国で多発しています。
 獣害が増えている要因については、様々な説がありますが、その中のひとつに犬の放し飼いをしなくなったからというものがあります。今の法律では基本的には犬の放し飼いが禁じられています。
 係長補佐は係長を補佐するのが仕事なので、自由に出来る土地とお金があったら果樹を植えて周囲を柵で囲い、そこで犬の係長らを放し飼いにしてみたいです。

 犬好きの農家さんは、放し飼いが難しい場合でも、ワイヤーにリードをつなげ、犬数匹が走り回れるように畑を囲ってみてはどうでしょう。試したことはないので、効果があるかどうか知りませんが。

 保護犬団体の方、獣害対策と資金稼ぎ、飼い主探しなどを兼ねて犬のレンタルをしてみては如何でしょう?そんなことを考えていたら既に、
保護犬を里守り犬に育成
というプロジェクトをやってる団体もありました。

 

 異常気象に獣害の多発と、農業はますます厳しくなってますね。
 そんな中、野生農園でひたすら元気なのはキクイモ。イノシシが入ってくる農地では、これも食われてしまいますが、基本は放っておいても雑草化してどんどん大きくなってくれます。
 バッタは世界中で大発生するわ、日本では日照不足だわで食糧危機が叫ばれる中、キクイモさんはこれからの時代に必要な方になるのかもしれません。

あっという間に今年も折り返し地点を過ぎてしまいましたね。

折り返しから4日も過ぎても、まだ6月の日誌を書いている係長補佐は一体どうなっているんでしょうか。
でも補佐なりに一生懸命やっているので、降格せずに長い目で見守ってあげて下さい。

 

6月、去年からずっと土の中にいたニンニクはようやく外の世界に出てきました。
3割くらいネギオオアラメハムシ?に食われてしまいましたが、生き残った子たちは全般に昨年より大きめでした。

 

しかし、茎は立派なのに引き抜いてみて意外に小さくガッカリという子たちもいます。
今年も虫の虐殺に時間を取られて、あまり草取りが出来なかったのですが、やはり太くて硬い根(ギシギシやカラムシなどの草)のはびこってしまった所では、ニンニクも大きくなれないようです。
お買い上げ頂いた皆さま、ありがとうございました。
今年は大玉に育った子の多くを種ニンニクとしてキープしたので、あまり食用に回せませんでしたが、来年はもっと大きい子を増やせるよう頑張ります。

そして、前回書いたウリハムシに食われ始めたスイカ。
今年の梅雨は梅雨らしく雨が降り、でも昨年みたいにずっと雨じゃなくて晴れ間もあります。
なので、あんどんを被せるのが間に合った株の大部分はずんずん大きく育ってくれています。
しかし、手遅れだった子はそのまま消滅!結構な割合で消滅しています。
更に、ビニールマルチをしていない畝では草に負けて大部分が消滅!
マルチ無しの畝では草に隠れてウリハムシに気付かれなかったのか、あまり食われていなかったので、草をそのまま伸ばしっ放しにしていたのです。

世界には不思議なことがたくさんありますね。

そんなわけで今年は小さい段階で、たくさんの芽が失われてしまいました。
幾つか捕植用に作っていた苗を後から植えたのですが、これも元々育ちが悪くて活着率はいまいちです。
そして、植えたはずなのに、なぜか一瞬目を離した隙に五次元に移動した苗も…。

世界には不思議なことがたくさんありますね。

 

ところで、今回、以前に似たようなシチュエーションがあったなと思って3年前の4コマ漫画の1コマを再利用しました。しかし、係長補佐がほとんど同一人物とは思えない変貌を遂げていたので、微修正を施しています。月日は人を大きく変えるんですね。毎日毎日が同じことの繰り返しだと思っていても、全ては少しずつ変化しています。一瞬前と同じ自分はどこにもいないし、全く同じ出来事もないんですね。

5月に入り、畑は繁忙期。
種まきに苗の植え付け準備、そして草刈りと毎日忙しくしている内に、やっぱりもう6月に入って数日経っていました。

ニンニクにつくネギオオアラメハムシ(いかつい名前ですね)らしき虫はすっかりいなくなり、ニンニクの芽の収穫も終えて、後は収穫するだけ。
それと入れ替わるように、今度はウリハムシが大発生!この人たちはウリ科の野菜が大好きな虫たちで、あっという間に発芽したばかりのスイカの葉っぱを食べ始めました。いつもはもう少し遅くなってから出現するのですが、今年はとにかく虫の出現が早い!
ある程度作物が大きくなってからだと、葉っぱが次々再生するので少々食われても負けません。成長も発芽もスイカより早いカボチャは、食われながらも何とか持ちこたえています。

しかし、ふた葉の段階で食われてしまうと、もう一瞬で食われつくして茎だけになってしまいます。

  このまま放っておくと、全ての芽がウリハムシに食われつくしてしまうので、上下に穴を開けたビニール袋等で野菜を覆う、あんどん(室内灯のあんどん(行灯)に似ているのでこう呼ばれます)を作りました。

 

今月の漫画は前後編の8コマになる構想でしたが、締め切りを過ぎてしまったので前編だけお届けしました。
おそらく後編が日の目を見ることはありませんが、どうしても読みたい方は100万円送って下さい。基本は100万円ですが、こんなしょーもない漫画に本当に100万円送ってこられると、それはそれで恐縮してしまいますので、応相談です。

大きいビニール袋はなくなってしまったので、ちっちゃなレジ袋も使いました。高さ20㎝くらいで、隙間も空いてますが、これでも防げてしまいます。
ウリハムシはアホなのでしょうか?いいえ違います。
係長補佐もよく目の前にある物に気付かずに探し物をしますが、きっとアホではないと評判です。
世界の認識の仕方が、平均的な人間とは違うだけなのです。

 マスクやフェイスシールドで雑菌やウイルスを完全にシャットアウトしようなんてすると、逆に病気への抵抗力を失わせてしまうのと同様、植物もあんまり過保護にすると虚弱体質になってしまいそうですが、もう少し大きくなるまでの緊急措置です。

 

 過保護と言えば、今年もビニールマルチを張った畝とビニールマルチ無しの畝とで比較実験をしています。マルチ無しの畝の方が発芽率も低く、生長も遅いのですが、雑草に覆われてウリハムシに気付かれないためか、食われている芽も少ないです。でも雑草あんどんに覆われていると日当たりが悪く、ますます成長が遅くなります。あちらが立てば、こちらが立たずで難しいですね。

 よく、元気な野菜はファイトケミカルと呼ばれる成分を出すので虫が寄ってこない等と言いますが、ウリハムシが大発生した畑から200mくらいの所にある畑では、今のところ全然スイカが食われておらず、こちらの方が野菜全般の成長がよいです。
 きっと最終的には、どこの畑も野菜が勝手に育ってくれるようになることでしょう。その時まで係長補佐は健在でしょうか?