永遠に続くかと思われた夏が終わる | 野生農園日誌

野生農園日誌

自然農法の農園「野生農園ザ☆ばん」の日々の記録
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8月に続き、9月も灼熱地獄。

例年だと9月上旬にまいた大根はほとんど失敗せずに育つのですが、今年は異常事態。

最初は順調に育っていたのですが、いつまでも暑くて虫が活発に動けたのか、大半が虫に食われてしまいました。

一方で9月10日過ぎにまいた種は順調に生育しています。ちょっとした違いが大きく運命を変えるんですね。

大局的に見れば、小さい内に虫に食われるのも、大きく育ってから人間に食われるのもさほど大きな違いではないのかもしれませんが。どっちにしても自分の身体を食わせて、他の生き物の命を繋いでくれるなんて、植物って有難い存在です。

 

ちょっとした違いが運命を大きく変えるのは人間も同じです。

係長補佐の母は小学生の頃、放課後に空襲警報が発令され、学校の防空壕に避難するよう言われたそうですが、その日に限って先生の言うことを聞かずに帰宅したそうです。すると校庭に爆弾が落とされ、防空壕に避難した子供たちは皆亡くなってしまいました。連綿と続いてきたそんな奇跡の連続で、今生きている全ての命が存在しているんでしょうね。

 

さて、前回アライグマにも補佐にも発見されなかったステルススイカの話を書きましたが、9月中旬に更に大きなステルススイカが発見されました。

完全な過熟で一部腐りかけてましたが、今期最大。大玉と言っても過言ではない、というか完全に大玉でした。食べられる部分は食べて、種取りをしたので、きっと来年この種から大玉と言っても過言ではないスイカが育つでしょう。

 

9月に実施した「野生の楽校」。皮肉にも学校嫌いだった補佐が企画運営する学校です。

林床をササヤブに覆われた小学校跡地の裏山を「食べられる森」にするプロジェクトを柱に「野生を取り戻す」コンセプトで活動していきます。

前回はササヤブを刈って風の通り道を作り、林床に生えている小さな木々を救出する作業を実施。

あちこちヤブに覆われているのは、どこもかしこもコンクリートで固められて、空気と水の通りが悪くなったことも要因ではないかという見方があります。

とは言え、いきなりこのヤブを全部刈り払っても、林内が乾燥し過ぎてしまいます。

そこで、数か所に風の通り道を作り、少しずつ森の環境を整えていくことにしました。

ササの葉を茹でてお茶を作ったり、クリを拾ったりと、裏山の森は既に食べられる森ですが、これからもっと食べられる森になっていくでしょう。

次回はドングリ食と森の整備をする予定ですが、詳細が決まったらまたこちらでお知らせします。