スカイリム(SkyrimSE) VIGILANT 編 第4章 その2 血の宿命、幻の未来を抱いて | TES&fallout forever

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 ヴェルナカスが死亡した事で魔法の障壁が解除された。ミラークやセラーナも合流することが出来た。特に怪我もなく無事だった。そして、ヴェルナカスの遺体を失敬して鍵を入手する以外にも調べると色々持っているのが分かった。

 オルケイの炎の奇手という指輪やブーロルさんの弓、ヴェルナカスとブーロルという題名の本や赤い石、その他の物をいただいた。前者の指輪は炎魔法を強化する代物のようだ。道理で手強かったはずだな。次にブーロルさんの杖はヴェルナカス自身が持っていたようなので後で返しに行こう。因縁の逸話の本も面白そうなので後で読もうかな。

 それと例によって赤い石を持っているのを見つけたが、ヴェルナカスを召喚して使役する事が出来るらしいのが何となく分かった。俺自身と融合を果たしたせいかもしれないが、一応持っておこう。

 帰る道中で遺骨らしきものを見つけた。降り辛かったので一旦セラーナとミラークとは別行動になったが、何とか降りられた。近くには炎の禁書:蛍火という本と遺骨自身にはジュナールの遺骨と呼ばれるものを持っていた。前者は炎の魔法で使わないが珍しいので持っておくことにして、後者はコールドハーバー脱出のために使えるかもしれないのでこれも持っておくことにしようと思う。それと近くにヒスト瓶もあったので併せて持って行った。恐らくステンダールの番人だったかもしれない。

 

 俺達はブーロルさんの家に向かった。彼の弓を帰すとえらく懐かしんだ。かなり長い間手元に無かった様子だ。彼は俺達に協力することを了承し、必要になったら手を貸すと言ってくれた。これはありがたい。

 

 パーマー「協力感謝しますブーロルさん!」

 ブーロル「ハハハ!気にする事はない。それと敬語とさん付けはしなくていいからな?他人行儀無しでいこうじゃないか!」

 セラーナ「協力者は1人出来ましたわね」

 ミラーク「射手としても一流のようだから助かるな」

 

 それにナイフ投げ用のカカシについているカイネの羽と呼ばれる羽もくれた。効果は後々調べようと思う。それとラザという題名の本を見つけた。ブーロルに許可を貰おうとしたら貰っても良い事になったのでありがたくっ貰うことにした。

 内容は詩の体で書き綴られていた。石を求めたラザは不死の狩人となり、石を求めて石により爛れた魂を狩り尽くすようになった。石を砕き、囚われた魂と古き森に安寧をと締めくくられていた。

 要するに石を狩り尽くすまでラザは止まらないのだろう。とすれば俺もその対象というわけだ。いずれ対決するかもしれない。今もラザどこかで生きていればの話だが...。出来れば出会いたくないな。

 

業魔VSメンタ・ナ

 ブーロルの家を後にした俺達は鍵を使ってウォーターフロント地区より先に向かった。道中では砂サソリと呼ばれる怪物と戦ったがそこまで強くなかった。

 道なりに進むとメンタ・ナと思わしきドラゴンを見つけた。飛ぶことを覚えたデイドロスだとペペ司祭もジャンカン卿も言っていたが思いっきりドラゴンにしか見えないぞ...。

 まぁそんなこと考えていても仕方がない。俺は黒檀の弓を使い、セラーナはチェインライトニングやアイススパイク、ミラークはドラゴンアスペクトで強化しつつサイクロンを放った。途中で俺がドラゴンレンドを放ったが全く効果が無かった。そのおかげで隙が出来てしまい特殊な炎魔法をもろにくらって死にかけたがね...。やはりデイドロスなのは本当かもしれないな。

 だが俺達も負けてはいられない。一方が引きつけたら残りの2人が攻撃を仕掛ける攪乱戦法で

メンタ・ナの注意を逸らして最後は3人同時に攻撃して殺す事に成功した。そしたら口から胃液でべたついた鍵を放出した。悪臭を放っているが使うしかあるまい...。

 俺はふと気になりメンタ・ナの体の中を探った。異臭で鼻が曲がりそうになりながらも探すとある骸骨を見つけた。アルタノの頭部だった。他の人物の骸骨かもと思ったりもしたが俺にはすぐに分かった。何で分かったのだろうか?それ程長い付き合いではなかったがアイツとはそれ以上の因縁というか繋がりを今では感じる。それとアイツの武器装備も預かることにした。

 その他には赤い石が2つあった。アルタノとメンタ・ナの分の赤い石だ。召喚するかは分からないが持っておこうと思う。

 それと竜魂石を呼ばれる石板を見つけた。持ってみるとこれはジュナールがドラゴン達を騙してその魂を石像に封じ込めた物である事が触れた瞬間に分かった。ジュナール...、やはり恐ろしい相手なのだろうか?

 そして、次の地区に行くための門に近づくとペペ司祭がそこにいた。どうやら俺達よりも先についていたらしくメンタ・ナを殺した事へのお礼を言った。先回りしたのを何度か確認したが「散歩しただけ」だと言っており真意が見えない。どうにも食えない御仁だなぁ。

 

ウェルキンド砦を攻略せよ!

 この先の区域について何か知っているかと尋ねると、ヴァルラ卿の領地だと教えてくれた。そこはウェルキンド砦という名前であり、領主のヴァルラは猟犬を飼っているらしく、エサになりたくなければ東の砦ではなくここから北へ向かうように言われた。なるほど、東に行けばヴァルラはいるということだな?どうにもマルクの瞳も反応している。そこに行ってみるかな。

 今度はヴァルラについて何か知っているかと尋ねると、マラーダの浄化で手柄を立てた騎士だったがいつの間にか性根が腐ってしまい、猟犬で人間狩りをするまでに落ちぶれたらしい。その後、コールドハーバーに堕ちてからはモラグ・バルに忠誠を誓い、人でありながらここの領地を得たと教えてくれた。それ程の実力者なのか...。注意しなくてはいけないな。

 帝都に行くためにはどうしたらいいかと尋ねたら北に正門があるがオーダー軍の侵攻に備えるために固く閉ざされていると教えてくれた。その場合な北東に進むように提案された。監獄塔に繋がる下水道があるらしい。そこには貧民窟が築かれる巨大さらしい。そこへネズミのように這って行けばいいと言われた。何となく癪に障る言い方だよなぁ...。

 そもそもジャガラクのオーダー軍の内容についてもよく分からないのでそれも聞いてみた。それは無限の軍団だそうだ。それが数十年前に攻め込み大陸を瞬く間に制圧したらしい。領域のほとんどをジャガ楽に吸収されて消滅し、ウェイの決戦後、コールドハーバーの領域は帝都があるこの島だけになったそうだ。広大に見えてもう後がないらしいな。

 それに対抗するための結界も多くの魂を使用しているらしいが、消魂には限りがある上にモラグ・バルも衰えてきているらしい。いずれ結界は崩壊し、グレイマーチ(灰色の行進)が荒野に響き渡り、全てを踏み潰すそうだ。好機だと思ったがデイドラ・プリンスが衰えることなんてあるのか?定命の者じゃあるまいし...。

 次にウェイの決戦で何があったのか尋ねた。決戦の最中にジャガラクが顕現し、光り輝く銀の繭が現れて敵味方の区別なく一切合切を蒸発させたらしい。それは眩いばかりの光であり、ペペ司祭は「エセリウスが降りて来たと思わせる程に美しかった」と言っており、涙を流す程だったようだ。上級貴族のほとんどは消滅し、残ったのはヴェルナカスやク=ウッタ公爵のような無能ばかりになったらしい。その様をアレッシア帝国の最後のようだと言った。勝機などなくあるのは破滅のみだと。

 それとジャガラクの詳細を知っているかについても尋ねた。秩序のデイドラ・プリンスであったが、その強大さが故に他の諸侯達に狂気の呪いをかけられどこかの次元に幽閉されたそうだ。それがどこぞの馬鹿が楔を解いて自由の獣の如く荒野を行進しているらしい。ん?さっき狂気の呪いと言ったか?何となくその言葉に既視感があるな...。

 その呪いをかけられたジャガラクは狂神となりシェオゴラスへと変貌したとペペ司祭は教えてくれた。これを聞いた俺達は驚いた。デイドラ・プリンスが結託するのも異常ならば、その呪いで生まれ変わった存在がシェオゴラスだったことも前代未聞だったからだ。

 しかし待てよ、じゃあ俺が会ったシェオゴラスは何者だ?ジャガラク本人なのかは分からないし、もしかしたら別人がシェオゴラスになったとかだろうか?いつか再び出会ったらシェオゴラスに聞いてみるしかないだろうなぁ。 

 

 パーマー「ジャガラクが呪われた事でシェオゴラスが生まれたなんて初めて知ったな...」

 ペペ「ほう?シェオゴラスに会った事があるのか?発狂もせず無事に帰還出来たお前は運がいいのかもな」

 セラーナ「私達と離れていた時期に狂神に関わっていたとは思いませんでしたわ...」

 ミラーク「ドラゴンボーン、お前はデイドラ・プリンスによく出会うが何か引き寄せるものがあるのか?」

 

 ペペ司祭と話を終えた後先に進むと、ヴァルラと思われる頭のない騎士と猟犬2匹の像の下にジャンカン卿がそこにいた。傍らにはディベラ像があり、セラーナはデイドラの土地に不釣り合いだと不審がった。ミラークも首を傾げており気を付けた方がいいと忠告された。

 ジャンカン卿は俺達に気付くと今までの自分の見解を謝罪した。そして、ウォーターフロント地区で燻っているよりも自分も旅してみたくなったと言った。

 ヴァルラについて知っている事はないかと尋ねると、エルフと人の混血であり、最初がエルフ狩りで最後が人狩りを行うようになってしまったとのこと。血に振り回されてどっちつかずとなり、最後は狂気に陥った哀れな犬っころだと吐き捨てた。まぁ恐ろしい所業の数々を行ったから当然ではあるけどな...。

  

 パーマー「ジャンカン卿もご武運を祈ります!」

 ジャンカン「律義な奴だ。私の方が目が曇っていたのだ。敬語は不要。お互いに生き延びようぞ」

 セラーナ「私達の実力を分かって頂けたようで何よりですわね」

 ミラーク「そうでなくてはな。しかし、九大神の騎士がこの地に何人もいようとは驚きだな」

 

 ミラークが最後に呟いた九大神の騎士について気になったのでジャンカン卿に聞いてみた。羽を失いしウマリルという名前のアイレイドの妖術王を討ち取ったペリナル・ホワイトストレークの失われた聖遺物を探し出して取り戻す事を目的にされた騎士団だという。

 その気高き精神と戦いぶりは後世まで語り継がれる事になったが、第3紀121年にレッドダイヤモンド戦争が勃発し、多くの騎士達が帝国の名家出身だった事もあり参戦せざるを得なかった。

 その後、第3紀131年には九大神の騎士の解散命令が下り、それに従うしかなかったらしい。更にその後、第3紀139年に騎士団の1人であるカシミール卿が不名誉な死を遂げ、続く第3紀150年は騎士団の1人であるアミエル卿が九大神で1人暮らしている事が確認されたのが歴史の中で分かっている顛末だ。何とも無情な話だな...。高潔な精神と武勇を併せ持った騎士団が翻弄されてしまうとは悲しい。

 しかし、話はそれだけでは終わらなかった。第3紀にウマリルが復活していたらしいのだ。どう対処したのか聞くと、とある高潔な騎士が九大神の騎士を再結成し、ペリナルの聖遺物を全て集めてそれを身に纏い、見事ウマリルを殺す事に成功したようだ。何とも素晴らしい話だ。かつての不名誉を完全に払拭している。俺は心から称賛した。

 そして、九大神の騎士のメンバーも教えてもらった。再結成前は話に出ていたカシミール卿にアミエル卿、それ以外はカイアス卿、グレゴリー卿、ラルヴァス卿、トロロフ卿、話をしてくれたジャンカン卿に何とヘンリク卿もその1人だったようなのだ!ただの酒好きの騎士ではなかったというわけか。

 話を終えた後、ディベラ像に注意しながら触れてみると書置きがあるのに気付いた。それはグレゴリー卿が残した物だったのだ。メンタ・ナに食われそうになりながらも生き延び、後に続く者達にディベラ像に自分が経験した事の書置きを残すようにしていく旨を書き綴ってあった。

 どうやらグレゴリー卿は帝都のどこかにデイベラの噴水庭園があるらしく、それを探す旅をしているらしい。それとヴァルラには警戒するように忠告して締めくくられていた。コールドハーバーの殺伐とした世界でこういうありがたみのある事をしてくれるのはありがたいと俺は思う。定命の者の心の温かさという奴だろうな。

 それとヴァルラの石碑も読んでみたが、掠れててあまり読めなかった。ルマレ湖、半エルフ、ベルハルザ帝、ニベネイ盆地の制圧、マラーダまでは読めた。さして重要でもなさそうだが覚えておくとしよう。

 

 俺達はヴァルラが治めるウェルキンド砦に向かった。いずれ戦うなら早い方が後腐れがないと思ったからだ。道中で封印された魂亡き者を見かけたので何となく近づいてみると、何者かが召喚された。いや、封印が解けたと言うべきだろうか?

 その者は貫きのブラフォードという名前の男性で、黒檀のレイピアを巧みに使って攻撃してきた。俺は黒檀の刀剣で応戦したが思ったよりも強い。セラーナのアイススパイクによる援護で耐性を崩したブラフォードの隙を見逃さずに斬り殺した。

 こういう騎士道然とした相手には正々堂々一騎打ちが常なのだろうが、生憎俺とセラーナは吸血鬼でミラークは竜教団の元司祭だ。正攻法は期待しない方がいいだろうな?もう死んでるけど...。

 ブラフォードは死体を残さず灰となっていた。失敬して漁るとシロドの装備一式で武装していた。もしかして第1紀のシロド人だろうか?人物のシロドとシロディールの旧名で分からなくなるが、何となくインペリアルっぽい顔していた。まぁ今となっては後の祭りだが。

 そう思案している内にウェルキンド砦に到着した。ここにヴァルらがいるらしいが、どういう罠を仕掛けてくるか分からない。気を引き締めてかかろう。

 ウェルキンド砦内部に侵入した直後、アレッシア会の司祭や魂亡き者達による人肉パーティーが開催されているのを目の当たりにした。うへぇ、ナミラの時の晩餐会を思い出してしまったなぁ。まぁあの時食べたのは魔法で化けた鹿肉のカカシだった訳だが...。

 俺達は攻撃してくるアレッシア会の司祭や魂亡き者、ミノタウロス・ヴァンパイアを殺しつつ先に進んだ。道中竜魂石も見つけたので入手した。ドラゴンソウルの補給はここでは出来ないからだ。

 その他にはカジートのジャザーンが書いたコロールの野良猫という題名の本を見つけた。ブルーアント家で見かけたがじっくり読んだ事はなかった。ウェルキンド砦攻略は途中だが休憩がてら読むことにした。

 シロド(シロディールになる前か単にそう書いてあるだけかは不明)のコロールで殺人犯の悪党を死刑にした時の話だそうだ。

 ジャゼリという名前のカジートは捨て子であり、羊飼いに拾われたが教育を全くせず歩けるようになったら羊を追う仕事をさせ、衣類もきちんと与えず、食べ物も与えない虐待を繰り返していた。悪びれる事も後悔も無かったらしい。そうしてもいい権利があるとさえ信じていたらしいのだ。食べるに困ったジャゼリは羊の残飯に手を出したが、それさえも羊飼いは許さず激しくムチを打ったようだ。成長し体つきが逞しくなった後、ジャゼリは当然逃げ出した。

 その後、コロールの町で稼いだ金をその日の酒代に全て使うというその日暮らしをし、ならず者のような生活を続けていたが、とうとう老人を殺して持ち物を奪う事をして即日逮捕され、裁判を受けた後死刑を宣告された。シロドの住民は同情しなかった。しかし、アレッシア派やマルク派や慈善家等がこぞってやって来てジャゼリに読み書きや道徳教育、経典の講義等を行ったそうだ。

 それを受けてジャゼリはすっかり影響を受けてしまい、別人のようになった。何だか洗脳されたような感じだなと俺は思った。自身の過ちを自覚したジャゼリの事を知った上流貴族や教養人がまたこぞって監獄に押し掛けた。兄弟だの恵みを授かったのだの御大層な事を言ったらしい。そしてまたジャゼリは己の行いに恥じて涙を流したら、彼等も涙を流した。何だかねぇ...。

 死刑当日では、やつれたジャゼリは繰り返し今日は良き日でありアレッシア様のお傍に行くと叫んだ。コロールの人々はそれに合わせて今日は幸福な日だと言いながら処刑台へと進む馬車について行った。形状に着くとちゃんと死ぬように喚いたそうだ。アレッシア様のお恵みを授かったのだからと言ったそうだ。兄弟とまで呼んだジャゼリを「親切に」首を刎ねたと締めくくられていた。

 ...。何だかよく分からないが恐ろしい話を読んだ気がする。休むどころかしんどい気持ちになった。何だろうかこの慈善家達の狂気は...。

 読み終わって先に進んだら調理場に着いた。人肉の調理場だけど...。そこでせっせと人肉を焼いている料理長と思われるスケルトンがいた。避けて進もうと思ったら気付いて攻撃してきた。包丁とフライパンを巧みに武器にして攻撃してきた。調理道具は武器にしちゃダメだろう!

 意外と強かったがセラーナがガーゴイルを召喚したりミラークが揺ぎ無き力を使用してくれたおかげですぐに倒せた。失敬して装備を確認すると、カワ・ゴエという名前の料理長だったようだ。名前からしてアカヴィリかな?料理長の帽子や血まみれの肉包丁、シェフのおたまやフライパン等面白い装備だったので、ブラフォードの装備と併せて試着してみた。しかし、セラーナやミラークにはドン引きされてしまった。

 

 気を取り直して調理場の2階へ上がった。そこの牢屋に炎の禁書:鈍い炎環という名前の本と古びたヒスト瓶があったので入手した。やっぱり俺は貧乏性だなぁ~と思いつつ帰ろうとしたら、その次の牢屋にヘンリク卿が囚われているのに気付いた。

 どうやら調理用のお酒を分けてもらおうと思ったらカワ・ゴエの反感を買って牢屋に入れられたようだ。手癖が悪いのではないかと注意したら自分はきちんと頼んだと反論した。少し飲んだ後で言ったと付け加えていたが...。

 

 ヘンリク卿「ちょっとだけだからいいと思わないか?」

 パーマー「ま、まぁいいんじゃないですかね...」 

 ヘンリク卿「だろう?話が分かるな!」

 

 気を取り直して仲間の騎士達は見つかったか聞いてみると、まだらしい。皆少々勝手が過ぎるとヘンリク卿は愚痴を零した。貴方が言うなよ...。

 それとヴァルラについて何か知っているか尋ねてみると、人とエルフの混血であるがそのエルフはアイレイドだと教えてくれた。それと生前はアレッシア帝国の東方領主だったようだ。そして、蛮行を重ねるようになった後は農奴に反乱を起こされ殺されたそうだ。その農奴もろくな連中じゃなかったらしいが領主程でもなかったとのこと。

 ヘンリク卿と別れた後はウェルキンド砦の攻略を再開した。アレッシア会の重装騎士やベルハルザ竜騎士等の新手の敵が現れたが難なく突破した。それ等の装備も入手したし、虫の書:ヴァルラの猟犬召喚という題名の本も見つけた。使うかは分からないが得られる時に得るのが俺の性分だ。

 ベルハルザ竜騎士を殺した後に後ろにある牢屋を開けると、何とベルハルザ帝その人が簀巻きの状態で耄碌した状態で喚き散らしていた。見た目はスケルトンの状態であり、やはり正気ではない様子だ。

 自身をミノタウロスとの合いの子や半人半牛であると誹謗中傷するのは誰なのか、アレッシアが獣相手に股を開く事はないとか自身の悪口を言う連中に恨みつらみを並べ立てていた。

 俺は落ち着くように言ったが、今度は俺がヴァルラに見えているらしく、マラーダでの功績で調子に乗るなと言われた。アイレイドの孤児だったのを拾い、騎士に取り立てたのを忘れるなとも言われた。そして、、分かったらシェザールの心臓を持って来るように命令してきた。忌まわしきアーリエルを殺すのに必要らしい。アカトシュを殺す?アレッシア会関連の本では殺すとかは掛かれてなかった気がするが?そもそもシェザールの心臓ってロルカーンのことだろ?そんなのコールドハーバーで見つかるわけないだろ?

 

 ベルハルザ帝「いいか、シェザールの心臓だ。シェザールの心臓を持ってこい!」

 パーマー「いやいや、無理でしょ?そんなのどこで探せっていうんだ...」

 セラーナ「相手にするだけ無駄ですわよ?」

 ミラーク「こうも耄碌していては話にならんしな」

 

 ベルハルザ帝はシェザールこそが真なる神の代行者であり、弱き人々を率いて真なる神の威光をムンダスの隅々名でいきわたらせる存在だと豪語した。騒々しんだからそれもあり得ない事ではないだろうが大仰だな。それを子守歌のようにいつも言い聞かせてきたがアイレイドの血が忘れさせるのかと疑問を呈した。そもそも俺ヴァルラじゃねぇし。

 それともあの吟遊詩人が言った事を気にしているのかとも言った。お前は人の子、シェザールのものだからそんな事は気にするなとベルハルザ帝は優しく言った。アーリエルは見捨てたが自分は見捨てなかったと慰めるようにも言った。野蛮な話ではあるが昔のようにアイレイドの幼子の首を平然と刎ねた勇猛さを取り戻してくれとも言った。吟遊詩人も気になるがベルハルザ帝の愛は本物だと実感した。血は繋がってなくても親子にはなれるんだな...。

 最後に真なる神とは何かと尋ねると途端に惚けた。素なのか?それともまた耄碌したのか?もうこれ以上聞けそうにないのでこのままにしてヴァルラの下に向かった。

 

業魔VSヴァルラ

 最深部に到着するとヴァルラと思われる騎士の男性と猟犬2匹が待ち構えていた。俺はベルハルザ帝が言っていたシェザールの心臓は見つかったのか問うと、それは老人の世迷言でもう神話の時代ではないと言って俺達を嘲笑した。まぁそうなるだろうな。だが歩みを止めるわけにはいかないので、ここでヴァルラを殺す事にするのだった。

 

 パーマー「恨みはないんだが、アンタの首を貰い受ける!」

 ヴァルラ「ほざけ。無残な死を晒すがよいわ!」

 

 エルフ狩りや人狩りに精を出していただけあってヴァルラは強い!俺たち3人がかりでもいい立ち回りをしつつ中々の剣捌きを見せる!猟犬のウマリとマリルという名前の犬達も連携がピッタリだ。

 そのため各個撃破で攻略する事にした。セラーナはアイススパイクと吸血鬼の吸収、ミラークはッサイクロンでウマリとマリルを攻撃し、俺はヴァルラに対し黒檀の刀剣で攻撃した。何とか連携を崩し、ウマリとマリルを殺す事に成功して動揺したヴァルラに渾身の一撃の斬撃をおみまいして殺す事に成功するのだった。

 戦いの後、俺はヴァルラの遺体を失敬してみると子供サイズの頭骨があるのに気付いた。確かアイレイドの幼子の首を平然と刎ねたとベルハルザ帝が言っていたのでそれだろうか?それにしても悪趣味だなと思ったが何かが違う。そして、名前がエノラであると何故か分かった。理由は分からないが...。

 その他にはダルサの聖釘と呼ばれる針や赤い石の欠片等があった。前者はダルサと腹の中の子供の命を奪った針だというのが触れた時に分かった。何とも嫌な話か...。一応持っておこう。それと赤い石は例によって召喚する能力がある。これも持っておこう。

 

ヴァルラの記憶

 その後、どういうわけか俺の意識が飛んだ。気が付くと戦場にいるのが分かった。裏手側には黄金の鎧を着た死体が何体も転がっていた。これも知識が不意に沸いてきたがオーロランという名前で最奥では戦乙女グローウェルという名前の女性がしたいとして転がっているのを見つけた。傍らにはドーンブレーカーがあった。

 メリディアの眷族のデイドラなのだろう。すぐに分かったのはここに飛ばされる間に知識が補完されたとしか表現しようがない。反対側に進むと焼死体や焼け落とされた家々が散見された。...嫌だな。こういうのはいつ見ても。

 少し進むと拘束された少女を見かけた。何故かすぐに彼女こそがエノラだと分かった。つまり、俺はヴァルラの過去を覗いているのだろうか!?そうとしか言いようがない現象だ。

 ベルハルザ竜騎士が複数人や恐ろしい猟犬と成り果てる前のウマリとマリル、リトーという名前の男性の巨人がいた。そうか、これはやはりヴァルラの過去の記憶でジョバンニの時の再現なのだ。

 そう合点がいった後、リトーが俺に話し掛けた。ここには女子供とロクに武器も扱えぬ神官しかおらず、これは戦とは呼べないと憤っていた。確かにそうかもしれない。この戦いは蹂躙に等しかったと俺も思う。

 そして、生前のベルハルザ帝と思われる老人に声を掛けられた。マカメンテイン攻略の労わりとマラーダ攻略へと一歩近づいたことへの喜びを口にしていた。それを受けて俺は彼にお礼を言っていた。ここでもジョバンニの時と同じ流れなのだろうな。

  

 パーマー「光栄です、陛下(流れに身を任すしかないらしいな)」

 ベルハルザ帝「ヴァルラよ、そう固くなるな。血は繋がっておらぬが、私はお前を実の息子のように思っておる」

 それから俺はメリディアのオーロランが現れた事を話し始めた。これも過去の出来事の為か口が勝手に動き出す。それを聞いたベルハルザ帝はウマリルが殺された事が余程悔しいのだろうと言った。そうでなければ落ち目のアイレイドに与することなどしないだろうと。

 アイレイドもアイレイドで神殿如きに騒ぎすぎで、明け渡せば死なずに済んだのに馬鹿な者達だと吐き捨てた。そのためアレッシア教義の施工を早める必要があり、ボルガスとも話し合わねばならないとベルハルザ帝は言った。スカイリムで確か聞いた名前だな。交流があったとは知らなかった。

 それを聞いた後、またしても俺の口からヴァルラの言葉が出てきた。どうしてマラーダに執着するのかと。それはマラーダを祈りの場としてアレッシア会が使い、シェザールの居所を知るためだとベルハルザ帝は教えてくれた。そのためにマラーダを攻略するのだと言った。アレッシア帝国のために。これがマラーダ攻略の歴史なのだろうな。まぁ多分見つからなかったから今のベルハルザ帝はシェザールの心臓に執着するのだろうが、真実はよく分からない。

 

抗えぬ血の宿命、さりとてあり得たかもしれぬ未来

  最後に生き残りはどうするのかと俺の口から発せられた。どうにもヴァルラに戸惑いがあるように思える。しかし、それを聞いたベルハルザ帝は溜息をつきつつ、女子供だろうがアイレイドを皆殺しにせよと命令した。帝国の騎士として情を捨てよと。堕落したアイレイドを一匹や二匹殺すのを躊躇う必要はなくなで斬りにせよと迫った。

 ...出来るもんか。俺は吸血鬼だしドラゴンボーンとはいえ悪党だし、真っ当な人生を送ってはいない。クズや外道の誹りも仕方がないような奴だと自分でも分かっている。だけど、一般人は殺したくないし、何よりも女子供を平然と殺すような所まで堕ちたくはない!

 そして、俺の心の中で選択肢が提示された。このまま命令に従いエノラを殺すか自分にもアイレイドの血が流れている事をベルハルザ帝に告げるか...。前者を選ぶのが歴史的に正しいのかもしれない。だが、黙って見過ごす事は俺には出来なかった。だから後者を選んだ。それを聞いたベルハルザ帝は目を背けつつ、妙な吟遊詩人のせいだなと言った。思い当たる節があるのだろう。

 

 パーマー「私にもアイレイドの血が流れています(ヴァルラ、歴史通りとはいかないがあの子を助けさせてもらう。そうしてもいいよな?)」

 ベルハルザ帝「...どうしてお前がそれを知っている?いや、分かるぞ。あの妙な吟遊詩人に入れ知恵されたのだな」

 

 それでもベルハルザ帝は食い下がる。アイレイドは生まれたばかりのヴァルラをルマレ湖に捨てたと現実を突きつけ、それをイムガの預言者(恐らくマルクのことと思われる)が拾わなければ、今頃は魚のエサになっていただろうと。それでもアイレイドの血を選ぶのかと嘆いた。そうか、ベルハルザ帝は本当にヴァルラを愛していたんだな。実の息子同然に。何だか心が熱くなった。 

 その後、再び選択肢が生まれる。前者は選ぶのは血でない事、後者は命令を素直に聞き入れる事だ。当然抗わさせてもらう。俺は前者を選んだ。それでも心苦しかったが...。それを聞きベルハルザ帝は悲しんだ。実の息子のように大切に思っており騎士に取り立てたのもその表れだと言い返した。

 

 パーマー「選ぶのは血ではありません(血も生まれも関係なく、心で決めたんだよベルハルザ帝)」

 ベルハルザ帝「ヴァルラよ、私はお前を実の息子のように思っている。そうでなければ、お前を騎士として取り立てるはずもなかろう?」

 

 人の子、シェザールの子として育てたはずなので、帝国のためにと叫んで剣を振り下ろしてほしいとベルハルザ帝は懇願した。そして、また選択肢が生まれた。自分も父のように慕っていると打ち明けることと命令を聞く内容だ。殺すつもりはないのでもちろん前者だ。

 それを言うとベルハルザ帝は泣きそうになりながら、大切に思っているからこそ、お前はアイレイドを殺さねばならないと命令した。

 

 パーマー「私も陛下を父のように慕っております(俺は過去を思い出せないが、父親が何なのか今分かった気がする。コールドハーバーでは面食らったが、貴方はヴァルラの父親だよ)」

 ベルハルザ帝「大切に、大切に思っているからこそだ。お前は迷わずアイレイド共を殺さねばならぬ。分かってくれ」

 

 最後に1つだけ選択氏が提示された。覚悟は出来ているので娘の命を助けてほしいという懇願だ。何としても叶えなければなるない。

 

 パーマー「覚悟は出来ております。どうかあの娘の命は何卒(ベルハルザ帝、貴方の息子への愛は理解した。でも、それでも俺やヴァルラはエノラを助けたいんだ)」

 ベルハルザ帝「...そうか。もうよい。お前とは今日限りだ。その小汚い娘を連れて、どこぞへ、好きな所に行くがよい」

 

 俺は覚悟が出来ていると答えたら、ベルハルザ帝は愛想を尽かしたという体でエノラを解放し、好きな所へ去る事を命令した。情けを掛けてくれたのだ。そして、アリノールという名前の土地行きの船が三日後に出るそうで、そのためのゴールドもその場で工面してくれた。俺はベルハルザ帝にお礼を言った。ヴァルラももしこの選択をしたら同じようにお礼を言ったかもしれない。

 その後、俺は光に包まれ別の場所にいた。波止場にいたのだ。エノラも一緒だ。とりあえずアリノール行きの船に乗るかな。すると意外な人物が目の前に現れた。バルだ。騎士の地位を捨てた事を知っており、折角の門出なのでポリドールやエロイサの物語を歌おうかと提案してきた。ベルハルザ帝が言っていた妙な吟遊詩人とは彼だったのではないか?

 俺は嫌な予感がしたのでその歌を聞くのは止めると言った。それを聞いたバルは残念そうな素振りを見せつつ、良い船旅を祈って別れた。正直裏があるように思えてならない。エノラはこれから向かうアリノールはどんな所かと言った。行った事がないけれどきっといい所だと俺は答えるのだった。

 

 パーマー「遠慮しておこう。お前の歌はどれも悲しすぎる(そもそも裏がありそうだしな)」

 バル「それは残念。この歌はまたの機会にしましょう。それではよい船旅を」 

 

 アリノール行きの船を渡るための橋にはウマリとマリルが待っていた。この子達も一緒に連れて行こう。エノラもきっと心を許すだろう。その後ろにはリトーがベルハルザ竜騎士を2名護衛に用意して座って待っていた。ヴァルラの門出を祝い、帝都の守護は自分に任せてほしいと言った。ありがたい限りだ。

 それと波止場の隅の方でカジートの男性が釣りをしているのを見かけた。なんと彼はジャザーンだったのだ。釣り具合はどうかと聞いてみると、アレッシア金貨をエサにしたが全く釣れない事に怒っていた。吟遊詩人に騙されたと言っていたのでバルに言いくるめられたのだろうか?それに魚が金貨に食いつくとは思わないけどなぁ。

 ヴァルラにとって新たな生活の始まりだという期待を胸に乗船したが、ここである衝撃的再会を果たした。船にはシェオゴラスが乗っておりこちらを見てニヤついたのだ!降りようとしたが時すでに遅く意識が遠のくのだった。