僕は一度ダイヤモンドシティに帰ることにした。マクレディは生身の人間だから輝きの海を歩くには危険を伴うからだ。なのでニックを同行させることにした。そこではニックとマクレディの軽口の応酬があって面白かった。こういう雰囲気も悪くないなと感じる。殺伐とした世界では貴重な時間だと僕は思った。
輝きの海に行き、バージルを探せ!
前回は入り口付近までしか行けなかったがいざ入るとアマリさんの言葉通りだった。まさに死の世界だったのだ。建造物は崩壊し、人はいない。いるのはラッドスコルピオンという名前のサソリの変異した怪物やデスクロー、その他にはスティングウィングという名前のトンボが変異したような怪物もいた。
それらを倒しつつ進むと、何と人間の集落があった。ニックに「Pip-Boyから慈悲を乞う叫びが聞こえる」と言われる位に放射能が濃い場所に人間が住めるなんて驚きだ。そこに住む人に話し掛けると、誰かを探しているならイソルデに聞きたいことを聞くと良いと言われた。早速そのイソルデという名前の女性に話を聞くことにした。だが彼女は明らかに部外者の僕とニックを警戒していた。アトムがどうこう、分離がどうこう言っており疑問だったがひとまず落ち着かせることにした。
ここまでくる人間は少ないから、その実力は証明されたようで滞在を許してくれた。但し、暴力は禁止であると釘を刺された。大丈夫、僕は見境なしに殺しをするほど狂人ではないのでご安心下さいませ。
ここはどんな場所か聞くと、ここは「アトム・クレーター」と呼ばれる場所らしい。もしかしたら戦前見た核ミサイルの爆心地だったかもしれない。濃度が凄いから恐らくそうだろう。つまり、彼女等は放射能を崇拝している宗教団体なのだ。「ブラザー、シスター」と信者は名前の前に付けるしきたりらしい。そしてイソルデさんは「マザー」を付けるようで、責任者だと伺える。そして、アトムと心を通わせるためにここに住んでいるようであった。
最終的な教義はアトムの声を世界中に広める事、放射能を世界中に広めることにあるらしい。う~む、その内容は恐ろしいが宗教を一概に否定は出来ないので黙っておくことにした。心の拠り所は人それぞれで、宗教もそれぞれになるので他の人々に危害を加えず自分達だけで祈っているだけなら大丈夫かなと思ってこのままにしておくことにした。
彼女はバージルの事は知っているようで、時々物々交換に来るようだ。しかし、「彼の存在がアトムの侮辱に感じる」人がいるのだそうだ。どういう意味だろう?クレーターの南西のロッキー洞窟の中にいるらしい。話の内容から防衛システムかトラップを用意しているかもしれない。注意して進もう。
バージルに協力を依頼せよ!
マザー・イソルデに教えてもらったロッキー洞窟に入ると、缶の鳴子やタレットが配置されていた。僕は攻撃せずに注意して進むとそこにはスーパーミュータントがいた。「アトムへの侮辱」とはこういう意味だったのか。スーパーミュータントでも科学者になれるのだろうか?いや、これは偏見かな?
それはさておき、バージルは僕達を警戒していた。インスティチュートの刺客でケロッグと同行していると思っているようだ。
僕は「そうではない、ケロッグは僕が殺した」と伝え、ニックは「間近で奴が殺される様を見ていたから間違いない。俺のような初期型が最新型のように嘘がうまいと思っているのか?」と言って彼は納得して話を聞いてくれる状態にすることが出来た。
ケロッグを殺したことは驚きを隠せないようだった。長年汚れ仕事を請け負うだけの実力を有していたからだ。インスティチュートに侵入したいと持ち掛けたらバージルから正気を疑われた。上手くいっても秒殺されるだろうからだ。
でも、僕にはいく理由がある。赤ちゃんが誘拐されたことを伝えると、人が攫われることにそこにいた時から心を痛めていたようで同情してくれた。手伝う代わりにスーパーミュータント化を逆行させる血清を彼のオフィスに置いてきてしまったので取ってきてほしいらしい。リスクに見合った報酬という訳だ。彼の身も危険にさせるので相応だろう。やりましょう!
インスティチュートの移動方法について知っているかと聞かれたので「テレポーテーションである」と答えた。バージルはこの情報は限られた人物しか知らないと言った。この原理は「分子転送装置」と呼ばれる装置で動く仕組みで、ある場所で非物質化して、別の場所で再物質化するというものでテレポーテーションを成り立たせているらしい。僕は科学者でないから分からないが実現したSFのテクノロジーのような感じだと思った。実際に使ってみないことには分からないけど。
次にコーサーについて聞かれたが僕はケロッグの記憶の中でしか見たことがなく、殺人マシーンという表現でしか知らない。彼曰く「ハンター」とのこと。作戦が失敗したり、人造人間が逃げたら送り込まれるらしい。要するに極秘で作戦を成功させたり、人造人間を回収する役目を負う存在なのだろう。
テレポーテーションするためにはコーサーの頭の中にあるチップを手に入れる必要があるらしい。そのために「汚れ仕事をしなければいけない」と警告されたがご安心を。もうとっくに両手は血に染まっている。生き残るためとはいえ、僕は大勢を殺してきた。今でも思い出すと胸が苦しくなるが立ち止まる訳にはいかない。やるしかないのだ。
コーサーの最初の潜入地点はC.I.Tの廃墟でインスティチュートの真上にあると言った。ホーソンの言う通りだった。インスティチュートは戦前の科学者の生き残りが組織したものだったのだ!どうしてそんなことをしたのかという疑問は置いておき、話に戻る。
そこを起点にして、電磁スペクトルにかなりひどく干渉するようでPip-Boyの無線機能を使い潜伏先を辿るようにしたらいいらしい。周波数を最低にしてからやれば聞こえるらしい。上手く出来るかな?
コーサーは強敵で上手く勝てる確率は低いらしい。それでもやるしかない。ニックと共にC.I.Tの廃墟を目指した。
コーサーと対決せよ!
C.I.Tの廃墟に行き、無線装置を起動した。パワーアーマーはダイアモンドシティの家に置いてきた。これは時間との勝負なので機動性を重視したためだ。無線からは「ポ,ポ、ポ」と聞こえてきた。これを辿るとコーサーと対面出来るだろう。レイダーのアジトを返り討ちしながら進むと、グリーンテック遺伝学研究所で無線の鼓動が最高潮に達した。戦前からあるが入ったことが無かった。初めて入るが観光目的ではない。殺し合いになるのだ。気を引き締めてかかろう。
中に入るとガンナーの死体が転がっていた。組織的行動をするガンナーを簡単に殺せるのはコーサーしかいない!それに館内アナウンスでコーサーがいることが明白になった。しかし、生き残りがまだ大勢いるしセキュリティータレットも稼働しているのでニックと協力して返り討ちにして進んだ。
コーサーはどんどんガンナーを血祭に上げているようだ。対するガンナーは少女を誘拐していたらしくそれを取られないために死守していた。僕達が最上階に行く頃にはガンナーはほぼ全滅してコーサーの手に落ちかけていた。
コーサーと対峙した。少女とガンナーは言っていたが人造人間だったらしい。だが何も悪くないなら人造人間でも助けるべきだと僕は思ったので彼女を助けることにした。このZ2という名前の男性のコーサーは感情が読み取れない。日本で言う所の「能面」のような顔で話していた。
僕は内心恐怖を覚えたが「頭の中のチップを貰う」と宣戦布告した。Z2は「それは無理だ」と能面のような顔で言った。
言い終わると共にステルスボーイを使用して姿を消したようだ。すると体に激痛が走った。近接戦を仕掛けてきたのだ!ただ殴るのではなく東洋の拳法のような攻撃を仕掛けて来たのだ。ステルスボーイと拳法のダブルパンチでニックはダウンしてしまった。僕はがむしゃらにブラスターライフルを撃ったが外れてしまい、何度も拳をもろに受けてしまった。もう口の中が血の味しかしない。機動性を重視してパワーアーマーを置いてきたのは失敗だったか!
しかし、近くに来るならやりようがある。拳が入る瞬間を狙って僕はブラスターライフルを撃った。拳が入る空気の距離で間合いを測ったのだ。それは的中してZ2の頭を吹き飛ばして殺すことに成功した。満身創痍になりながらもスティムパックで僕とニックを回復させてコーサーのチップを回収した。
少女のアドバイスで道具箱からパスワードを取得して扉を開けて解放した。彼女はやはり人造人間で認識番号はK1-98らしい。だが彼女はジェニーと呼ばれる方が好きらしい。その名前で呼ぶべきだろうと僕は思った。
インスティチュートから逃げたと思ったらガンナーに捕まりこの状況になったらしい。後は1人で大丈夫らしい。コモンウェルスで生きていくために1人でも生きていけるようにしたいようだ。今度は良い状況で会えることを彼女は望んだ。僕もそうであってほしいと思う。
ニック・バレンタインとの絆
決着がついた後に外の空気を吸った。まだ口の中は血の味がするがスティムパックを打ったのでもうじき治るだろう。その時ニックが話し掛けて来た。エディー・ウィンターとの決着のお礼を言いたいらしい。彼は気持ちの整理を付けたいようなので話を聞くことにした。
彼は自分の存在意義をあれからずっと考えていたらしい。エディー・ウィンターを殺せば過去のニックから解放されると思っていたがそうではなかったと打ち明けた。今の人格や考え方や感情は人間のニックバレンタインの物をスキャンして誕生したからである。その時の記憶もダウンロードされているようで自分が何者かを悩むことも多く、容易に解決出来ない内容だと思った。
しかし、ニックは僕と旅する中で気付いたのだと言う。エディー・ウィンターを倒したのは戦前のニックやジェニファーや僕や今のニックにも関係が無かったのだと。それは正義のためだと結論を導き出した。世のために良い事をした。善行を成したのだと彼は言った。
ニックは「俺自身のものだと胸を張って言えるのなら死んでも悔いはない」と言った。僕は「例には及ばない、友達なんだ。友達ならすることをしたまでだよ。」と言った。彼は僕をどこまでも気高いと評した。そんな大層な人間じゃないけどそう言ってくれるのは嬉しくて仕方がない。
彼も照れ臭くなったらしく話はここで終わることとなった。コモンウェルスで生きていく中で彼に助けられたことは両指使っても数えきれないだろう。この恩をしっかり返せるようにしたいと心から思うのであった。