オブリビオン(Oblivion) 闇の一党編 暗闇の刃 前編 小説 | TES&fallout forever

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 シェインデハルの家に戻ってタマネギ君を待機させて寝ようと思っていた。しかし、しばらくすると闇の一党が現れたのだった。

 アリーナで感じた感覚はモロウウィンドでの闇の一党の襲撃の時と同じものだったことに今気づいたのだった。

 

闇の一党加入テスト!

 まずいな...。装備は寝るから脱いだままだ。丸腰だと流石の僕も負けてしまう。ここはやり過ごすために素直に聞いていよう。

 黙ったままなので素直に聞いていると思われているようだ。このまま内容をよく確認するしなければ。

 どうやらルフィオと言う老人を殺さなければならないらしい。ただ殺すのではなく悲痛の短剣なる剣で殺す必要があるようだ。

 そして自分の中で落ち着きが出たので色々と質問してみた。

 彼の名前はルシエン・ラシャンス。闇の一党の伝えし者という。闇の一党の上部組織であるブラック・ハンド(黒手団)の任務を伝える任務を担っており、新人勧誘は彼が行っているそうだ。

 そして彼らの崇める存在はナイト・マザー(夜母)と呼ばれる存在らしい。デイドラではないらしいが果たして何者だろうか?考察本はあるけども真相は文字通り闇の中である。

 しかし不思議と言うか不可解だ。人殺しと言うがアリーナの決闘は善人を殺したわけではないから、勧誘に来る基準がガバガバな気がする。

 アタナシア「アリーナでの勧誘の件ですけど、あれは貴方達の基準でアリなんですか?ガバガバな気がしますけど。」

ルシエン「...そこは私の関するところではない。私は上からの任務を確実に成功させるために詮索はせんのだ。分かったらルフィオを暗殺して来い。」

 ...何だかなぁ。怪しげで恐ろしい暗殺者集団だと思っていたけど、連携が取れていないんじゃないのかと思った。関わってこちらが死なないでいられるか心配だ。まぁやってみますけどね。

 僕自身彼らのことをろくに知らない。モロウウィンドでいきなり襲われたから無効の一党を壊滅させてしまったけど、話し合う余地すら与えてもらえなかったのだ。生きるか死ぬかの2択のみだった。

 彼らの首領を殺した後に、証拠の手紙を頼りにモーンホールドのヘルセス王が依頼者だと分かった。しかし、彼と側近の隊長は僕を暗殺しようとしたのは手違いだったと言うが、どんな手違いで闇の一党に狙われる必要があったんだろうと思った。そこが解明されないまま現人神ルマレクシアの陰謀に関わることになってしまってうやむやになったのだった。

  僕がネレヴァリンだから?出自不明の元囚人だから?ダンマーと似て非なる種族だから?それさえも真相は闇の中なのだ。

 色々とモヤモヤしてしまった。彼の話を聞いて気を紛らわせよう。あれはもう終わったこと、忘れよう。でもモーンホールドの王宮の人達が悪い人たちばかりでないことは覚えていよう。

 話を聞くと向こうの評判通りの組織のようだ。「シシス」という存在はよく分からないが関わっていく内に分かるだろう。

 でもやっぱり疑問だ。僕がクヴァッチの英雄っと知っていて勧誘するとは...。衛兵に通報したり返り討ちにすることは計算に入れなかったのだろうか?

アタナシア「受け入れると思ったのはどうしてです?僕が貴方を返り討ちにするかもしれなかったのに。もしくは向こうの一党の敵討ちで寝首を掻く事もできたでしょうに。」

ルシエン「.私はお前が魔術大学のアーチメイジであることも、盗賊ギルドに関わっていることも知っている。しかし、何より興味を引いたのがお前の戦闘スタイルが我々寄りだったことだ。モロウウィンドではヘルセス王の命で暗殺に関わったそうだな。向こうの我が兄弟たちを壊滅させながらその矛盾、お前の闇を証明するには充分だったぞ。」

 ...確かに。言われてみればそうだった。

 僕は襲われた闇の一党と同じことをもうしていた。最初はモロウウィンドの戦士ギルドで暗殺に関わった。あれはモラグ・トングの息がかかったギルドマスターの命令だった。

 次にモーンホールドの王宮で王家に謀反を起こす者たちを令状があるとはいえ、暗殺したのだった。

 そして、ここシロディールでもデイドラ・ロードのメファーラ様の命令で二つの種族の族長を暗殺して一族同士を争わせて滅ぼしたのだった。

 なんだ、もうとっくに向こう側だったのか...。僕はもう既に善人ではなかったのだ。これじゃアズラ様に合わせる顔がない。しかし、表の顔も捨てるのは惜しい。これからは表と裏の顔を使い分ける必要がある。この任務が終わってから考えよう。こんなこと考えるのも闇が深いと言われるんだろうなぁ。

 早速、ルフィオが潜伏している宿であるイル・オーメンに向かうことにした。身元がバレないように向こうの一党の装備を着て任務を受けよう。これは何の因果か。寝込みを襲われた僕がこれから寝込みを襲いに行くのだから...