やりたい放題の異母兄。
「いろいろ悪かったね」ってお小遣いくらい渡さないのかね、と思ったけど言わない。
「お父さんのこと何もできなくてごめん」
そんなこと言うわけない。元々、期待してない。
だってお母さんに対して
「あなたは黙ってて(他人なんだから)」と言う人だから。
私の大事な人に(私の目の前では言わないけど)そういう言葉を吐くような人だから。
私は絶対に、この先も受け入れられない。
(インタビュー記事にもされていない話です)
この記事の続き
50を超えても、父にとっては幼い子供。
夜の便でやってきた長男。A兄としておこう。
父には前日に伝えたと思う。
アキ「A兄が、明日来るって」
ゲン「え?Aが?なんで?」
アキ「なんかこっち(関東)に用があるみたい」
ゲン「何時の便だって?」
アキ「寄るとこあるから迎えはいらないってよ」
ゲン「僕が連れてってやるのに。連絡してみようかな」
アキ「寄るとこがあるからいいんだってよ」
ゲン「そうかぁ(⬅️寂しそう)。あれ、そういえば僕の車のKeyは?」
父は、A兄のことが心配でしかない。
できの悪い子どもほど可愛い、というものなのだろうか?
私より10歳以上も離れている兄。アラフィフの。
以前から女と酒と金でずっと父(と亡くなった母)を困らせ続けてきた兄。
いまだに定職にもつかず、どうにか食いつないでいるらしい兄。
でも2年前に再婚した。
2021年12月に奥様を連れて会いに来て、
父と母と私(お腹に娘)と夫と、会食をした
あれからまだ10ヶ月しか経っていないのに、
父はあと数日で入所。母はいない。
その事実に違和感でいっぱいだった。⬅️余談。
そんな兄のことを、父はいつまでも本当に本当に気にかけている。
昔、飛行場に関わる運輸業をしていた父は、飛行機にも詳しい。
兄が来るときには、必ず車を出して迎えに行く。
父がするメモには「1520 ANA112 HND」などと略称で書かれている
15:20 ANA112便 羽田着のこと。
認知症が進み、アルコールが残っている今でも車を運転しようとするので、鍵は隠した。
母が亡くなって迎え酒がひどくなってから、鍵を私が没収した。
(免許の話はまた改めて。)
なので、今回は勝手に「兄は寄るとこがある」と言った(言ったとしても忘れるし)。
こんな状態の父に、さすがの兄も「迎えは?」とは言えない。
むしろまだ免許返納してないことには驚いていた。⬅️その程度の話は通じることに安心(期待値なさすぎ)。
というか、空港から比較的近距離の我が家。
電車でも1時間もかからない。
昔、一時期近くにもすんでいたので土地勘もある。
「50歳でしょ、自分で来なよ」と昔からずっと思っていた
ご飯も酒もミネラルウォーターもタダなのか
初日の夜。
晩ごはんは出前寿司を注文。もちろん晩酌つき。
ザルを通り越してワクだろうというほど、昔から記憶をなくすまで飲む兄。
父の子だなぁと呆れていつも横目で見ていた。
ゲン「最近どうだ?」
兄に会ってから言う、父の一言目はいつもこれ。
A兄「まぁまぁだよ」
ゲン「まぁまぁってことは悪くないな。うんうん、よかった」
ここまでが何年もセットの会話。
父と兄(+夫は軽めに)飲み続け
「そろそろ水も飲んだら?」と私が父にミネラルウォーターを出した。
娘の主食のミルク調乳用に購入している500mlペットボトルだ
A兄「僕もほしいな」
アキ「あぁ、ごめんごめん」
と渡した。
それから3日間、毎日晩酌。
これから入所したらお酒も飲めないんだからと言い聞かせて黙認したが、まぁどう考えても凄まじい量を飲んでいた。
「もうやめたら」と言ったとしてもやめない父であることくらい知っているはずなのに、思う存分に飲ませる兄。
そして、兄はミネラルウォーターがある場所(玄関近く)を知ると、兄自身が取りに行っては父に渡し、自分も飲み、を繰り返した。
帰る日までずっと。
あのさ、それ、モモの調乳用に買ってるんだけど?
喉まで出かかった。けど、言わなかった。
ご飯もミネラルウォーターもお酒も、準備もしてお金も出しているのは私(と夫)。
ミネラルウォーター…せめて水道水(浄水器つき)飲んでくれないかな…?
酒だけじゃなくタバコも
兄は喫煙者。
さすがに「換気扇の下ならいいでしょ?」と言われることなく(昔はそう言ってた)、晩酌の間も吸いたくなると外に出て、玄関前で吸っていた
玄関前で吸われるのはいいんだけど…
その玄関の真横の部屋でモモ寝てるのよね。
大きい音をさせて何度も何度も夜中に玄関を出入りする。
その物音で0歳児が起きるとか、想像できないかな?
兄の奥様からのお手紙音読タイム
初日の晩酌の後半、兄がおもむろに出したのは、奥様からの手紙。
ちなみに結婚したことも、奥様の名前も、もちろん父は記憶できていなかったり、思い出したり、あやふやな状態だけど…奥様からの手紙を兄が音読。
・本当は私も行きたかったけど行けなくてごめんなさい。
・1年前に初めてお父様にお会いしたときに、笑顔で両手を大きく振ってくれたのがとても嬉しかった。
・Aさんの心優しいところがお父様にそっくり。
という、もうなんか………の(歯が浮く系)内容が書かれていた。
それでも、父は泣いていた。
でも、数分後には、その手紙を見て
父「これなんだ?読めばいいの?」
A兄「さっき読んだじゃん(笑)」
を繰り返していた。
あの、、、何を見せられてるんだ?私は。
モモが夜泣きするまであと○時間。早く寝たいなぁ。
そんなことを考えてた
そして酩酊した父を、寝室に連れていった。
今でも忘れない。
そのあと、残った夫と私を前に、兄は言ったのだ。
たった一言なのに、あまりの衝撃で、私は声を失った。
「やっぱりこの人には何を言っても伝わらない。他人でしかない」
そう思った。
(長くなったのでA兄編、あと1記事続きます)
私の経験談が、プレジデントオンラインに掲載されました。
このもしゅだきではまだ更新されていない、母の亡くなったあとの父のことも触れています。
「もしゅだきの更新が遅すぎるから待てない」
「いままでの経緯をざっと知りたい」
そんな方におすすめです
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