2022年7月に投稿した記事ですが、再投稿させていただきます。
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『風景再生論』の本を読んでいたら、阪神大震災の激震に耐えた地上最強の木造建築について知りました。
数千、数万棟もの住宅、ビルが激震で倒壊した被災地で、まったく無傷で残った建物があったそうです。
それも73棟、すべて異常なし。
それが山形の(株)シェルターが建てた住宅だ。
中には間口二間の3階建て住宅も。
周囲は見晴らす限り、激震で全壊、崩壊した住宅ばかり。
その中でシェルター社の3階建て住宅だけが、スクッと建っている。
両側の住宅は激震で左右に揺さぶられ、崩壊するところだったが、隣りの同社の3階建てに何度もぶつかり、寄り掛かることができたため、倒壊だけは免れた。
山形の某建築メーカーの建てた73棟すべてが大震災を無傷で残った。
これだけでニュースである。
しかし、シェルター社は、この奇跡の事実をいっさい公表しなかったそうです。
「なぜ、大々的に広告しなかったのか?他社と性能面で差別化できる絶好のチャンスだったのに…」
尋ねると木村一義社長は、おおらかな苦笑まじりでこう言った。
「最初は、こら宣伝したほうがいいかな、と思ったンだわ。ところが、震災直後に建築業界で通達が回ったの。『遺族の方の気持ちを慮(おもんぱか)り、震災をCMなどに使うのは自粛しましょう』ってさ」。
木村氏は、それもそうだと納得して、この事実は社内だけに封印してきたそうです。
実直温厚な木村氏らしい。
しかし、これには裏があることは、すぐにわかる。
大手ハウスメーカーの住宅は、地震の衝撃で軒並み壊滅した。
そんなとき中堅メーカーのシェルター社製だけ73棟、全戸完璧に残った。
大手にとって、これもまた一大衝撃…。
で、策を弄して、遺族の気持ち云々と理由をこじつけ、同社がこの事実を公表しないように、巧妙にクギを刺したというわけだ。
「後でそのことに気付いたけど、ま、いいかっと」。
わたしと同い年の木村氏は、その大柄な体格同様におおらかだ。
その笑顔は自信に裏打ちされている。
私はこちらのメーカーを全く知りませんでしたが、そんないきさつがあったとは…。
偶然、この情報と出会えたので、こちらの本を読んで良かったです(*^^*)
同社の73棟が震度6強の激震に耐えたのは理由があるそうです。
木村氏が開発した接合金物KES構法の威力だ。
木村社長は「都市を”第二の森”に!」と訴える。
「木は成長するときにCO2を吸収します。木を伐(き)って、それで木造住宅や木造ビルを建てる。木を伐った後には植林する。すると木が成長してCO2を吸収する。…また、伐る」
木材の重さの半分はCO2だという。(炭素換算)
1トンの柱を使えば、0,5トンはCO2。
だから木造住宅や木造ビルで満たされた木造都市を造れば、都市はCO2を固定する”第二の森”となる。
「KES構法なら10階建て木造ビルでも、明日からでも可能です」と木村社長は胸を張る。
しかし、法律の壁が、それを許さないそうです。
役所は「防火」だ、何だと…高いバリアーを設けている。
わたしにはイヤガラセとしか映らない。
しかし、木村社長はゆったりと笑い飛ばす。
「とりあえずは4階建て木造ビルがもうじき完成します。」
同社KES構法のモットーは”3S”。
「スピード」「シンプル」「ストロング」。
木骨構法では、国内どころか、世界にもライバルはいない。
世界最高性能の木造構法の自信だ。
ネットで検索してみたら、同社のホームページを見つけましたので、リンクを貼らせていただきます。
同書には、法隆寺の改修を指揮した、最後の宮大工として有名な、故・西岡常一氏の「木は千年、コンクリートは50年」という名言も紹介されていました。
「木は千年もつが、コンクリートは50年でダメになる」そうです。
それどころか、昨今のコンクリート構造物は、様々な不正横行で数年、十数年でボロボロになることすらあるとのこと…。
これからの日本は、灰色ジャングルから、木の千年都市に変わっていってほしいと思います。
(追記)
過去記事で、コンクリート住宅で9年早死にすると書きましたが(私もコンクリート住宅に住んでいますが(^^;)…、
『コンクリート住宅は9年早死にする』という本によると、”木装リフォーム”をすれば、快適・安全空間になるそうです。
具体的な内容が書かれていて、意外とリーズナブルにできるようですので、リフォームを検討している場合は、こちらの本を読んでみると良いかも、と思いました。
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「泣いて生まれてきたけれど」でも出てきた「スギナ茶」。
評判が良いようです。