いつからMCIに? | 『認知症(かもしれない人)の生き方』

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2020年秋に健忘型MCIと診断されました。
2022年夏に別のクリニックでMCIではないと言われます。
多分その間にいるのかな。

私はいつからMCIだったのでしょう。

 

診断がついたのは去年、2020年の10月ですが、遡ると2年前には自分の変調に気付いていました。

2018年に『大恋愛〜僕を忘れる君と』という戸田恵梨香さん主演のTBSドラマが放送されていて、丁度若年性アルツハイマーが鍵となるラブストーリーでしたが

主人公が長谷川式テストを受けるシーンで、テレビの前で一緒にテストをやっていた私も、主人公と同じく質問に答えられなかったのです。

同時に告知を受けたようで驚いた記憶が残っています。

 

でも、当時はそこまで深刻に受け止めていなくて、夜遅くて疲れているからで「これから気を付けよう」程度に思っていました。

休めば当たり前に回復するものだと思っていました。

認知症は治らないらしいですけど。

 

その後もモヤモヤとした多様な症状が次々と現れたり消えたりしましたが、更年期とはこういうものか。

暫くすれば終わると思っていました。

 

2019年に頭の混乱が酷くなって、自宅マンションと職場のエレベーターで行き先が思い出せず階数ボタンを押せないことが続いた時、検査ができる病院に問い合わせました。

予約は3か月程待ちと言われましたが、きちんと診てもらいたかったので待ちました。

検査も結果を見ながら少しずつ進めたので、2か月程かかったと思います。

 

その時点で脳のMRIで前頭葉と頭蓋骨の間に隙間がある(脳の萎縮)と血流が悪くなっている箇所が年齢の割に多い(60-70歳の様子)でしたが、「病気の心配はない。集中力は色んな要素で落ちるので出来るだけリラックスして過ごすことが大切」ということでした。

 

自分で認知症ではないかと思う事柄をメモしていて、それを読むとちょっと普通とは言い難いレベルでした。

ですが、それらを一生懸命伝えれば伝えるほど「認知症の人はこうしてお話できません」と押し戻されたのでした。

 

今も思うんですが、若年性の人って見た目は普通なんですよね。

水面下では文章が理解できなかったり、あり得ない読み間違いをして勘違いすることがしょっちゅうありますが、その状態を見える化することが難しい。自分の主張を話す分には普通に話せますので。

 

あれから1年。

リラックスして過ごして、確かに少し平常を取り戻して行くようにも思えました。

でも、時間が出来たこともあり、再び認知症のことが気になって病院に行ったのです。

 

前回とは時期も病院も違いますが、軽度認知障害の診断。

 

私の状態はこの1~2年で進んだものという見立てで、長谷川式スケールも「2年前ならずっと出来たと思いますよ」と言われました。

他の病院にも行ってみますかと聞かれ、でも若年性は進行が早いので直ぐに治療を開始することをお勧めしますと。

穏やかな声で言われました。

 

MRIで見た頭蓋骨の間の隙間は、前より少し広くなっているように見えました。