西九州大学 看護学部で 2021年より実施している関連職種連携実習も
今年で3年目を迎えます。
この関連職種連携実習は、佐賀県内の地域包括支援センターでの1週間と佐賀県内の病院での1週間、合計2週間の実習を
通して、地域で生活している方々が何らかの健康問題を抱え、医療機関へ入院される場合と、医療機関へ入院されている
患者様が、健康状態が落ち着き、地域生活に戻るという、いわゆる地域と病院をつなぐサポートの中で、多職種が
どう連携し、チームとして対象者をサポートしているのか、そのような点を実践の場で学ぶ実習です。
近年では、地域包括ケアの重要性が問われ、先に述べた、”地域と病院、もしくは福祉施設などをつなぐ、切れ目が無い
シームレスなサポート・ケア”が必要とされています。
この実習は、保健師課程および教職課程を選択する学生は必須の実習となります。
このような実習での学びを深め、学修していくことで、専門職者の育成を目指しております。
尚、この実習は、佐賀県では西九州大学看護学部だけが行っております。
それくらい、本学の特色ある科目の一つとされております。
今回は、事務長の許可を得て、
佐賀市内にある 医療法人 春陽会 うえむら病院での実習学び報告会を取り上げました。

急性期から慢性期まで、医療から介護まで
施設から居宅まで、また、相談からサービスまで求められる医療・介護・福祉サービスを提供されています。
うえむら病院での関連職種連携実習では、リハビリ職種をはじめ、管理栄養士、社会福祉士、および地域包括支援センターなどの
多職種の方々からご指導をいただいております。
本日は、実習最終日ということで、
学生が受け持ち患者様を通じて、
ICFを中心にまとめて、その視点からの実習の学びの報告を行いました。

学生の報告で、一番印象的だったのは、
目標の捉え方でした。
看護の視点では、つい医療を中心に考えてしまうため、
リスクの回避や予防といった視点が先行してしまいがちであることに対し、
リハビリの視点は、患者様がどうなりたいか?希望、やりたいことといった
前向きな目標を考えていく視点があり、そのような多職種間の目標の考え方の違いに気づけていたことが
興味深かったです。
リハビリの視点では、よく Life Goalの概念を活用されている研究論文を目にします。
それは、患者様が、どうなりたいか?どうしたいのか?いわゆるHopeという考え方をもとに
目標設定をされています。そしてその点が、患者様のモチベーションUpにつながっているのかもしれません。
看護師にもそのような発想や視点が取り入れられれば、患者様ももっといきいきと療養生活が送れることにつながるのでは、
と感じました。
今回は、本当にいい学びの報告を聞けました。
うえむら病院の皆様、ご指導ありがとうございました。