
時をしばし巻き戻そうと思う。
無事合格し、へそ曲がり不登校カピバラ姉さんの進学先となった通信制高校で、ジョブフェスタなるものがあった。
プレスクールでもなんでもない、どなたでも参加オッケーなジョブフェスタだから、進学が決まっているカピ姉が行く必要はない。
がしかし、
入学するのが楽しみでたまらない、浮き足だったカピバラな姉さんは、行く気満々マン。
自らオンラインで体験講座に申し込みをしておられた。
ジョブフェスタは、猿君が小学校を卒業した次の日だ。
なーーーーーーーーーんもする事がない猿君は、暇暇暇人で、日がな一日YouTube視聴をするくらいなスケジュールぶりである。
、、、、、、
、、、、、、、、
ねこまたお母さん、閃いた!!
ぴっかーん!
「おい、さるくん。あんた暇でっしゃろ??明日のカピ姉のジョブフェスタ、一緒に行こ!」
「通信制高校を見る機会は今まで無かったし、君も新中1やし、より幅広い中学卒業後の世界を体験しようではないか!!」
まぁなんせ、暇暇暇人な猿の事だ。
「ふーーーーむ。そうやな。カピ姉が行く学校、ちょっと見てみるか!!」
と、二つ返事で行く事を決めた。
メイクコース→興味ねぇ
アニメ漫画→描きたいと思わねぇ
ゲームクリエイター→いいなそれ
声優体験→意味不
というわけで!猿君が申し込むジョブフェスタコースは、ゲームクリエイターだ
、、、、、、にやり。
ええがなええがな。
ゲームクリエイターがどんな事をしているのかの裏側を知れば、いつも遊んでいるオンラインゲームも、また違った目線で見るようになるかもしれない。
フェスタ前日の申し込みだったから、参加できないかもしれないなと思いつつ、カピバラ姉さんに頼んで申し込みをしてもらった。
当日の朝。
恐るべきことに、
ゲームクリエイターコースは人気で満員の為、声優体験へジョブチェンジなされていた事が判明した。
、、、、、、
、、、うん。、、、、まぁ、、、、、いいんじゃない??
いけるいける、猿くんならいける
失敗は成功のもと、恥はかき捨て、エジソンチャレンジ、ゴーゴーゴー
と、ただ見学するだけの保護者なねこまたさんは、にやにやしながら猿くんの背中を押した。
何の興味もなく、
何の基礎知識も経験もない、ただのお猿な猿君、
いざ、声優体験の扉を開く!!
実は、カピバラ姉さんは別の学校(通信制だけれど毎日通学タイプで、制服必須)の体験会で声優体験をしている。(←アイドルに興味があるカピ娘は声優にも興味があった)
ねこまたお母さんだってもちろん見学した。
その時は、しまじろうのようなちびっ子向けのアニメーションに声を入れてみる。といった感じの体験であったと思う。
体験に来ている中学生はみな制服で、初めてのアテレコに恥ずかしがり、小さな声の生徒や、固まってしまう生徒も多数おり、
ああ、さすが中学生だな。恥ずかしいお年頃だな。
と思って眺めていた。
、、、、今回は???
今回も子ども向けのキャラクター番組に声をあてるのかな??
と思っていたら。
ガチのヤツだった。
(画像は全てネットより拝借)
そして、「通信制高校」を選択して体験に来ている青少年達も、ガチ勢が多かった
実際の声優さんが、仕事で使っていたシナリオをコピーしたものが体験者皆に配られる。
数名の目の色が変わる。
うわー。すごいや。これは本当のジョブ(仕事)体験だわ
と思った。
「プロの声優は、この本をおおむね1週間前にもらいます。アテレコをする日は、当日に声優がこう言った現場にあつまって、練習①→2回目の練習→本番の3テイクで声を入れます。」
という説明の後、
じゃあやってみましょ!!
と、アテレコがスタートされた。
担当の先生が、皆の声を聞いてさくさくさく〜っと担当するキャラクターを決めたので、皆必死だ。笑
わお。猿くん、結構セリフ多いがな
隣に座る猿君をチラリと見る。
周りの体験者より、2回りばかり小柄な猿くんは、無言でシナリオを黙読している。
、、、、個性が宇宙的なカピ姉は、声優体験でセリフをキャラクターにあてる事ができなかった。
文章で書かれた台本を見て、すごいスピードでカットが変わってゆくアニメに合わせることができなかったのだ。
、、、、平均ど真ん中の個性を持つ猿くんは、どうなんだろう??
初見で、初体験で、「声優」に興味を持って参加している、私服のお兄さんお姉さんに混じって、アテレコをする事が、できるのだろうか????
もうね。ホラ。↑こんなんやから、ねこまっさん台本を読んだ時点で腹を抱えて笑ったわよ。
これをジョブフェスタに持ってきたスタッフすごいな。
と思う。
結果的に、猿くんはアテレコができた。
棒読みだったけれど、2回りほど背の高い少年少女にまじって、マイクの前で他のキャラクターとチェンジしつつ、はっきりとセリフを話す事ができた。(棒読みだったけれどもー)
初心者の子供達が声をあてたキャラクター達は、残念なことに命は吹き込まれなかった。
ただ、動いているアニメーションに誰かの声が入っているにすぎなかった。
ひとり。
ただひとり。
キャラに命を吹き込んだ少年がいた。
こんな感じの姿で、
1人静かにブツブツと呟きながらセリフを読み込んでいた彼は、
動くアニメーションを前に誰よりも輝いていた。
レベルが違った。
ああ、この少年は、本当に声優になりたいんだ。
と感じた。
彼に「普通科」の進学先を進めるのはナンセンスだ。普通科に入ってしまったら、埋もれる所か弾かれてしまうだろう。
人間のそれぞれに、それぞれの場所があるのだ。きっと。
猿くんは、目の前で突如命を吹き込まれたゼンラニウム(ちんがゼラニウムで出来ておる吸血鬼なキャラ)に驚き、
帰宅してからも、「オタク」なイメージを「すごい人」に塗り替えた彼の話で持ちきりだった。
行って良かったわ。
と猿くんは言った。
通信制高校って、おもしろい。
普通科から弾かれた(もしくは離脱した)人間って、おもしろい。
いやたぶん。人間を勝手な枠でまとめない限りは、どの人間も本来は面白い生き物なんだと思う。
少しばかり早くに、メイクコースのジョブ体験が終わったカピ娘は、ドアの外から声をあてるゼンラニウム君を見ていた。
「あの人めっちゃすごかったな
」
と目を丸くしておられた。
通信制高校のジョブフェスタで、声優コースを体験してみた結果、
銀魂の声優さん達がいかに素晴らしい逸材かを知った。
いやもう、あのテンポで、あの激しさで、アニメーションに声をあてれるのって、すごい。
呪術廻戦も、鬼滅の刃も、スラムダンクも、どのキャラクターも、声優さんによって生きて存在する生き物になるんだな。
帰宅後、激しくあほらしくておもしろい銀魂をYouTubeで見ていた猿くんが、
「なんか違う目線で銀魂を見てしまう〜
」
とアワアワしていた事を、しっかりと記録しておこう。
すごいや、
たとえ小さな日本の小さな近畿地方だって、世界は広くて面白い!
さあ桜が咲いた!!猿くんは、中学生だ!
偏差値や評価や名声や私立や公立や通信制や夜間を問わず、
中学校の3年間で、あっちもこっちも義務教育後の世界を覗きに行ってみよう。
、、、、、、、。
まあほら、珍毛卿に入会した思春期の猿殿が、
一緒に行ってくれたらだけれどもー

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だってもう3年つかってるからスマホカバーが古びた少年ジャンプみたいになっておるんだもん。
到着が楽しみだぜ!!