【秘書検定】合格者2割!秘書講師だって難しいと感じる1級試験
第122回秘書技能検定試験
第121回は歴史に残る‘幻の回‘になりました
2020年は、コロナで春から夏すぎまで資格試験はほぼ中止になりました
申し込み受付した後の中止で番号はふられてしまったのですね
2020年6月に受験しようと思っていた私は11月へ延期せざるを得なくなったのです
申し込みをギリギリまで待ち、受検できる体制にしておいたものの残念でした
そして秋…
秘書検定は30年以上ぶりの受検となりました
以前受検した20代の頃は、「秘書」に興味があり2級を受検しています
就活時期になると秘書になる気持ちがない友達も受けていました
当時から就活の履歴書を充実させる資格として多くの女子大生が受けていた印象です
私は秘かに…なので
就活中も「希望は秘書」
バブル世代…就活は売り手市場なのに私が「希望は秘書」と口にした企業からは不採用通知ばかりでした
新人の秘書採用がない企業が多いことを就活中に知り、秘書は会社の事をよく知った人がなるものなのだと理解し
途中、秘書採用を諦めショボくれたあの気持ち、本当に懐かしいです
なりたいのになれない、頑張ってもやれないことがある
それまでは「頑張ればどんなことも叶う」
そう思ってきたのにガツン!とやられた気持ちで社会の難しさを教えられました
秘書検定1級受検
時を超え、アラフィフとなってまさか受けることになるとは20歳の私は想像もしていなかったはず…
仕事も忙しい月なのに、寝る間を惜しんで勉強したけど、アラフィフとなり頭に入る容量がかなり減ったことを悟りながらの勉強でした
落とし忘れたものを拾うように1級を取りに行ったのです
試験始まってすぐに問題をペラペラめくり、全体を見て簡単に出来そうなものはその場でやってしまおう!と決めていました
そこまでは予定通り
しかし…なんだか様子があやしい
簡単にできるものなんてないのです
「これ、私だめかも…」
通常、年に2回ある1級と準1級試験は、コロナの影響で1年ぶりとなりました
過去問やテキストに載っている問題など見覚えのある問題は、一年でひねられた問題になって(私の感覚です)目の前に現れ
焦るばかりでした
問題を作る側も力が入ったのかと…
それでも記憶に残っている知識を振り絞るようになんとかして1点でも取りに行こう!
眉間にシワを寄せながら
2時間20分、書く手を休めることなく書き続けました
書いては消して書いては消してを繰り返し…
周りは消しカスだらけになるほど書きまくりました
なくなったのは消しゴムだけでなく時間もです
2時間20分もあるのに17問
何度も確認できると思っていたのに、まったく確認作業ができないことも焦らせる原因でした
「はい、終わりです。
ペンを置いてください。」
ずーっと前にどこかで聞いたことのある台詞を合図に
若干震えている手と心を落ち着かせるように消しカスを拾い始めました
2時間20分、あんなに書いては消してを繰り返し手を使ったのに、緊張と焦りからか手が冷たかったのを覚えています
現場経験ある私でも、
時間に追われ、問われていることを瞬時に理解し解答記入するこの秘書検定1級はかなり難しいものでした
秋晴れの暖かかった時間に入り
帰る頃にはすっかり日が暮れて真っ暗になっていました
試験の終わりと日が暮れたことで何か物悲しい淋しさを感じるほどに
結果が気になったことはもちろんです
終わってすぐに
「あの問題はこう解答したらよかった」
「もっと丁寧に分かりやすく書けばよかった」
という反省と
「あそこは上手く書けたな」
「あそこは自信ある」
という満足の気持ちとが織り混ぜられていました
実は、秘書検定1級はこの複雑な心境で1か月もの間過ごすことになるのです
それは
秘書検定1級はすべてが筆記だから
模範解答はサイト上に出るものの、あくまでも模範解答
その筆記の採点方法は減点法ではなく加点法ということや、答えは一つではないという点が採点に時間を要すという理由です
例えば「4つ答えを記入する必要がある問題」で、3つしか書けていない場合でも「0点」ではないということです
あるいは、状況問題で解答例の他にも考えられる解答を書いた場合、採点者がOKを出せば正解または加点となるのです
つまり、採点する側はかなり頭を使い時間をかけて採点し、合否を出すというわけです
ということは、
受検者は、問題が難しくても少しでも解答できることがあれば記入するべき!なのです
試験中、分からないからと諦めず、知り得た知識を余すことなく振り絞り答案用紙に記入することが大事になります
1点でも多く獲得し合格に近づけることを考えましょう
ということから、採点には1か月程度の時間がかかります
採点者が合格させてくれる前向きな方でありますよう願って待ちましょう
次に控える面接試験のことは一旦忘れた方がいいです
2級を取得し就活した頃のエピソード
一部上場の企業の役員秘書になれた私ですが、就活中、憧れていた秘書を一度は諦めていました
友達には秘書になりたいなんて言えず
秘書検定は秘かに申し込み、すき間勉強で受検しました
電車通学の電車の中でテキストを解いたりと電車通学の醍醐味を味わうこともできて
今ではいい思い出です
秘書検定2級保持者をぶら下げ就活するも全滅し
「頑張ればどんなことも叶う」
その気持ちにガツン!とやられ社会の難しさを教えられた私ですが
やりたいのにやれない気持ちは、さらにやりたい気持ちを大きくするものです
秘書から気持ちが離れるどころか、秘書専門学校を調べてみたり
養成講座に行こうかとその前をウロチョロしてみたり、今思えば怪しい行動をとっていましたね
インターネットなんてこんな便利なものなかったのですから…
結局のところ、大学卒業からさらに専門学校に通ったり、講座受講し遠回りをしても
必ず秘書なれる保証もないわけでそこで一旦諦めています
いつかきっとと思いながら
大人しく、いくつかもらった内定から一社選び入った企業で、のちに先輩の退職を機にめでたく秘書になれたのは
あの時の強い思いがまだ残っていたから
ということと、人事担当者には秘書検定を取得している人という目で見られていたはずだと勝手に思っています
その証拠に、仮配属と本配属は違う部署に行くのが通例の会社なのに、数いた同期の中で仮配属と本配属が同じだったのは、人事に入ったコネ入社の子と私だけでしたから
仮配属でチェックが入ったのだと思います
社会人こそ受検して欲しい検定
先に書いたように、秘書になってから資格はどうでもよくなり
実務講座には会社命令で行きましたが、講座後の感想は「現場で学ぶのが一番」でした
どんなものもそうです
座学で叩き込まれてもどんなにロールプレイングで練習しても、現場に勝るものはありません
しかし、全く知識ゼロでその世界に飛び込むより
「これ知ってる」「こういう状況になった時、こうするといいはず」
そう、何かしら知っているのと知らないのとでは雲泥の差だということも社会には多いです
秘書検定の最高峰1級を取得した今、20代の当時の私に言いたいのは
「1級を取りなさい」ということ
そうしたら、もっといいパフォーマンスが出来たはず
上司をもっといい形でサポートできたのではないかと思っています
学生が就活や社会に出るための準備として取得するケースが多い秘書検定ですが、
社会に出てある程度のことが分かった段階で受検すると、学生の時になかなかイメージできなかった状況設定問題も理解しやすくなります
私のように、学生の時に2級取得後社会に出て、そのまま先に進んでいないという方
準1級や1級を目指すことをお勧めします
また、上司や誰かのサポートをしているという方で、自己流または先輩のやり方を引き継いでやってきたという場合、
もっとスムーズに、もっと相手を理解しながら仕事に取り組む方法として
秘書検定が役に立つ
そう考えます
是非受検してみてください!
合格者が2割の秘書検定1級
秘書講師でさえ難しいと感じるこの検定ですが、
取得後は上級秘書としての称号を与えられるようなものです
学習の段階で諦めてしまいそうな分厚いテキストとの格闘は大変ではあります
しかし、‘ローマは一日にしてならず‘と一緒でコツコツとやるだけです
1級を持つ秘書やサポートしてくれる人のそばで働くトップマネジメントやビジネスマンは
誰よりも幸せ者
そう思い描きながら学習を進めましょう!
今日もありがとうございました
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