先祖代々供養から繋がる子孫の縁結び | 風知風束(ふうちふうつか) 魂、精霊、風との対話

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霊性、祖霊、魂、精霊、生霊など見えない存在、植物、動物など言葉をもたない存在と対話して自分の役割(本質本性)を知り、風と対話してご縁の結び目を解くことで、この世あの世さらにはその向こう側の謎を解いていきます。

先祖代々供養は先祖と子孫が共に養い合うことです。

先祖代々の縁と繋がることが人生の縁結びのはじめです。


墓じまい…

今風の当たり障りのない言い方なので、「ふ〜ん」「あ、そっ」と聞き流してしまいそうですが、昔風に言えば先祖が「無縁仏」になるということでもあります。


私の父方の東京の墓のお隣さんは徳川幕臣の墓ですが、私の記憶の中では子供の頃から線香の燃え滓もしおれた花も供えてあったことがないので、大人たちは「かわいそうに、無縁仏さんだよ」と言っていました。その言い方だと私の家の墓石に比べて隣の苔むした墓石が冷たく感じました。


今は墓じまいされて他家の墓石が立っています。


明治以降、就職就学で先祖父母の土地に拘って残る子孫は少数になっているので、いずれ日本中の先祖代々の墓は無縁仏になるかもしれません。


もしかしたら家に仏壇等先祖父母を供養する空間もなくなってきているかもしれません。


私は二男なので仏壇はありません。その代わりと言ってはなんですが、スマホに父母両家先祖代々の墓の写真を入れて時々、御対面しています。


供養は死者を弔う

縁結びは生きているものを養う

と分けないで、ちょっと立ち止まって、縁の始まりに先祖代々があることを思い起こしてください。


先祖代々供養は…

仏式でも神式でも他の宗教でも形に拘ることはありません。それより先祖をどこまで遡って名前、逸話等々思い出せるかのほうが供養になります。


私の先祖の記憶は過去帳を見ないでも…

父方祖父の方は四代前まで、父方祖母の方は三代前までの名前(昔で言う家柄)を知っています。祖父は生まれる前に他界。祖母とは晩年同居していました。


母方祖父は二代前まで、祖母も二代前までの名前(家柄)を知っています。祖父母ともに健在だったので伯父の家で会った記憶があります。


女性にとっては嫁ぎ先の義父母祖父母は厄介な家族だと思いますが(笑)、子供たちにとってはかけがえのない先祖の一員なので、そのことは忘れないでください。


たとえどのような父母祖父母先祖代々であっても、先祖のことを知っている、思い出せることは自分の命の奥行きを広げて人生を豊かにしてくれると思います。


私は両親祖父母の歩んで来た人生に興味があっていろいろ聞いて育ちましたが、私の子、孫は関心がないようです。


もしかしたら今の時代は、多くの先祖代々が無縁仏になっているだけでなく、今現存する子孫もまた先祖代々を知らず自身が無縁になっているのではないでしょうか?


先祖代々供養は、巡り巡って自分供養です。


家族、社会との縁を結ぶことは、先祖代々との縁を結び直すことかもしれません。


東風吹かばにおい起こせよ梅の花 あるじなしとて春を忘るな(菅原道真)


生きてれば想い起こせよ縁の糸 先祖なしとて故郷忘るな(風束)