ALS(筋萎縮側索硬化症)について
多くの症例が集約されてきましたね。
今回イタリアから、ALSの進行と生存に関して興味ぶかい報告があったのでご紹介します。
進行を止める。。ということに関係しますね。
よろしければお付き合いください。
論文はイタリア・トリノ大学のアドリアーノ教授のグループ。
トリノ大学
代表はAdriano Chio (アドリアーノ教授)
おなじみですね。
論説はAnn Neurologyの2024年の論文(文献1)。同誌は神経学の超一流誌です。
アドリアーノ教授は世界のリーダーですね。
概要
ALS患者 1,890名のデータです。
男性は女性よりやや生存期間が短く、一般的に進行が急でした。
男性の進行の主な要因として
1)呼吸機能の速い低下(努力肺活量で-4.2%/月)
2)体重減少の速い低下(体重で―0.15㎏/月)
のふたつが関与していました。
治療対策上とても重要な所見と思われます。
感想
ALSの進行。
体重、呼吸機能どちらもたいせつですね。
呼吸機能が4%/月の低下、体重が150g/月の減少がひとつの目安とのこと。
いろいろ対策も可能ですね(下記)
早め対策で粘っていきたいものですね
いっぽう、ALSには男女差がありますが、その原因はなにかということも大切ですね。
有害環境への暴露や、そもそも呼吸器疾患が男性に多いのではないか、という面もあると思います。
いい環境ですごしていく、また感染も減らして。。
ということかと思います。
ともかく粘っていきましょう
ここまでご覧いただきありがとうございました
文献
1 Maurizio Grassano , Cristina Moglia, Francesca Palumbo , Emanuele Koumantakis , Paolo Cugnasco, Stefano Callegaro, Antonio Canosa, Umberto Manera, Rosario Vasta , Filippo De Mattei, Enrico Matteoni, Giuseppe Fuda , Paolina Salamone Giulia Marchese , Federico Casale , Fabiola De Marchi, Letizia Mazzini, Gabriele Mora, Andrea Calvo , Adriano Chiò Sex Differences in Amyotrophic Lateral Sclerosis Survival and Progression: A Multidimensional Analysis Ann Neurol. 2024 Apr 3. doi: 10.1002/ana.26933.
参考ブログ