某食品による健康被害が広がっているようですが、被害の拡大が最小限ですむように祈るばかりです
さてこのニュースを聞いて、やまいもの脳裏に浮かんがことがあります。
それはマイコトキシン(*下記)のことです。
ALSとの関連で必ずでてくるのがマイコトキシン。(ALS:筋萎縮性側索硬化症)
ちょっと関連論文をみなおしてみました。
*マイコトキシン(Mycotoxins,カビ毒,真菌毒)とは、カビの代謝生産物であって人間あるいは動物に何らかの疾病あるいは異常な生理作用を誘発する物質群をいう。腎毒性のあるシトリニンもそのひとつ。紅麹は真菌(かび)ですね。
論文はイタリア・トリノ大学のアドリアーノ教授のグループ。
トリノ大学
代表はAdriano Chio (アドリアーノ教授)
論説はCNS Neurol Disord Drug Targetsの2023年の論文(文献1)。同誌はIF3の一流誌です。
アドリアーノ教授はALS研究の世界のリーダー。環境因子研究の第一人者です。
概要
ALS は遺伝的要因と環境的要因の両方の組み合わせによっておこる神経変性疾患です。
環境因子では自然毒の中でもマイコトキシンがここ数年、大きな注目を集めるようになりました。
マイコトキシンの急性毒性はよく知られていますが、
慢性および低用量曝露の神経変性に対する影響はあまり解明されていません。
私たちは新たな科学的知見に照らして、ALSの発生を引き起こす汚染物質のうちマイコトキシンの役割を強調するものです。
感想
今回の原因は今後究明されると思いますが、
日本の食品対策。
短期的なものだけではなく、
長期的視点でしっかりとお願いしたいところです。
Pops(→こちら)をふくめ、迅速な対応が必要だと思います。
ここまでご覧いただきありがとうございました
文献
1 Umberto Manera, Enrico Matteoni , Antonio Canosa, Stefano Callegaro, Federico Casale, Daniela Marchis, Rosario Vasta, Cristina Moglia, Adriano Chiò, Andrea Calvo Mycotoxins and Amyotrophic Lateral Sclerosis: food exposure, nutritional implications and dietary solutions CNS Neurol Disord Drug Targets. 2023 Aug 17. doi: 10.2174/1871527323666230817145434.