ALS(筋萎縮側索硬化症)のうち
グアム島に発症するALSがあり、多くの患者さんがおられたのですが、
現在ほぼ克服されていますね(→こちら)
蘇鉄の実が原因といわれていますが、なぜ蘇鉄(ソテツ)がALSをおこすのか
ALSを解く手がかりになる
と専門家はいっています。(文献1)
論文はおよび蘭の専門家のグループ、
代表は米国南カリフォルニア大学の
マーク先生
Marc Vermulst 博士
日本の新潟大、信州大の先生も参加しているようです。(小柳清光・柿田 明美両先生)
掲載雑誌は神経病理学の一流誌です(文献1)。
概要
グアムのALSは環境毒素よるものです。
そのひとつがMAM(アグリコンメチルアゾキシメタノール )です。
環境遺伝毒素*である ソテツの実由来の物質MAM が転写エラー を誘発することを今回のデータは示しています。(*遺伝毒性:化学物質により遺伝子に傷が付く)
そして欠陥のある RNA が作られ、タンパク質代謝に支障を生じ、疾患関連タンパクの毒性が増強されます。
神経変性を引き起こすタンパクが生成される可能性もあります。
グアムALSの経験は、他の環境毒素(農薬など)の研究や、神経疾患や癌などの研究に影響を与えると思われます。
感想
環境毒素説。
グアムの例がそうなのですね。
現在グアムは安全なので、安心して生活できますが、まさしくALS撲滅例ですね。
我が国でも、農薬や添加物、またはその廃棄物。
ぜひ必要な規制を徹底していただき、
保管管理もしっかりお願いしたいところです
ここまでご覧いただきありがとうございました
文献
1.Bert M Verheijen , Claire Chung , Ben Thompson Hyunjin Kim, Asa Nakahara, Jasper J Anink、 James D Mills ; NYGC ALS Consortium; Jeong H Lee , Eleonora Aronica , Kiyomitsu Oyanagi , Akiyoshi Kakita , Jean-Francois Gout , Marc Vermulst The cycad genotoxin methylazoxymethanol, linked to Guam ALS/PDC, induces transcriptional mutagenesis Acta Neuropathol Commun. 2024 Feb 21;12(1):30. doi: 10.1186/s40478-024-01725-y.