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法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

法学セミナー   2023年5月号[特集1]憲法を生かす

 

2023年5月号 通巻 820号

 

毎月12日発売

[特集1]

憲法を生かす

定価:税込 1,540円(本体価格 1,400円)

在庫あり

発刊年月              2023.04

判型       B5判

ページ数              128ページ

 

内容紹介

憲法訴訟に取り組む弁護士たちの活躍にフォーカスすることで、憲法が実生活に生かせることを示す、実務家たちによる憲法入門。

本号の詳細 次号予告

__________________________

 

特集= 憲法を生かす

__________________________

 

 

主権者としての受刑者

――在外国民審査権訴訟から受刑者選挙権訴訟への軌跡

  ……吉田京子

 

在外国民審査権訴訟

――公共訴訟のススメ……井桁大介 

 

強制送還と裁判を受ける権利……児玉晃一 

 

「表現の自由」の基盤としてのインターネット

――コインハイブ事件最高裁無罪判決……平野 敬 

 

技能実習生孤立死産「死体遺棄」事件

――孤立出産に対する懲罰的態度から福祉への転換に向けて

  ……石黒大貴

 

 

コメント

本雑誌を読んで、私は、無償の人権事件4件やりましたが、そのころの熱気が戻ってきたような気がしました。

 

中崎 隆 (著)『詳説 特定商取引法・割賦販売法』きんざい

 2021/8/2

 

出版社 ‏ : ‎ きんざい; 増補・改訂版 (2021/8/2)

発売日 ‏ : ‎ 2021/8/2

単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎ 596ページ

 

¥4,400

 

特定商取引法・割賦販売法のポイントがわかりやすいと評判の旧版を増補・改訂

◆旧版(2010年)後の改正を全面カバー

◆2008年の大改正時の担当官による解説

◆約15年にわたる弁護士実務に基づく実用的解説

◆実務的論点を「もう一歩前へ」で深掘り

◆クレジット業界、弁護士、消費者相談担当者の必須本

 

 

コメント

わかりやすい。

根拠条文がしっかり指摘されています。

 

 

商品の説明

出版社からのコメント

【主要目次】

第1編  特定商取引法

  1  特定商取引法の概要

  2  訪問販売

  3  通信販売

  4  電話勧誘販売

  5  連鎖販売取引

  6  特定継続的役務提供

  7  業務提供誘引販売取引

  8  訪問購入

第2編  割賦販売法

  1  割賦販売法の概要

  2  割賦販売(自社割賦)

  3  前払式割賦販売

  4  ローン提携販売

  5  包括信用購入あっせん

  6  個別信用購入あっせん

  7  クレジットカード番号等取扱契約締結事業者(加盟店契約締結業)

  8  クレジットカード番号等の適切な管理

  9  指定信用情報機関

  10  前払式特定取引

  11  認定割賦販売協会

  12  施行日と経過規定

  13  罰  則

 

 

公職選挙法所定の詐欺投票罪の捜査のため投票済み投票用紙の差押え等がされた場合において投票した選挙人の投票の秘密に係る法的利益の侵害がないとされた事例

 

 

              損害賠償請求事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/平成4年(オ)第2148号

【判決日付】      平成9年3月28日

【判示事項】      公職選挙法所定の詐欺投票罪の捜査のため投票済み投票用紙の差押え等がされた場合において投票した選挙人の投票の秘密に係る法的利益の侵害がないとされた事例

【判決要旨】      公職選挙法所定の詐偽投票扉の捜査のため、市議会議員選挙における特定の候補者甲の氏名を記載した投票済み投票用紙の差押えがされ、右用紙から検出された指紋と警察保管の指紋との照合がされたが、右選挙の選挙人で投票した甲及び乙らは詐偽投票扉の被害者とされておらず、右捜査により甲及び乙らの投票内容が外部に知られたとの事実はうかがえないし、右捜査は甲及び乙らの投票内容を探索する目的でされたものではなく、照合に使用された指紋には甲及び乙らの指紋は含まれていないため、指紋の照合により甲及び乙らの投票内容が外部に知られるおそれもなかったなど判示の事実関係の下においては、甲及び乙らが自己の投票の秘密に係る法的利益を侵害されたということはできない。

             (補足意見がある。)

【参照条文】      憲法15-4

             公職選挙法52

             国家賠償法1-1

             刑事訴訟法218

【掲載誌】        訟務月報44巻5号647頁

             最高裁判所裁判集民事182号715頁

             裁判所時報1192号140頁

             判例タイムズ939号98頁

             判例時報1602号71頁

 

 

憲法

第十五条 公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。

② すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。

③ 公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。

④ すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。

 

 

公職選挙法

(投票の秘密保持)

第五十二条 何人も、選挙人の投票した被選挙人の氏名又は政党その他の政治団体の名称若しくは略称を陳述する義務はない。

 

 

国家賠償法

第一条1項 国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。

 

 

刑事訴訟法

第二百十八条 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。この場合において、身体の検査は、身体検査令状によらなければならない。

② 差し押さえるべき物が電子計算機であるときは、当該電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であつて、当該電子計算機で作成若しくは変更をした電磁的記録又は当該電子計算機で変更若しくは消去をすることができることとされている電磁的記録を保管するために使用されていると認めるに足りる状況にあるものから、その電磁的記録を当該電子計算機又は他の記録媒体に複写した上、当該電子計算機又は当該他の記録媒体を差し押さえることができる。

③ 身体の拘束を受けている被疑者の指紋若しくは足型を採取し、身長若しくは体重を測定し、又は写真を撮影するには、被疑者を裸にしない限り、第一項の令状によることを要しない。

④ 第一項の令状は、検察官、検察事務官又は司法警察員の請求により、これを発する。

⑤ 検察官、検察事務官又は司法警察員は、身体検査令状の請求をするには、身体の検査を必要とする理由及び身体の検査を受ける者の性別、健康状態その他裁判所の規則で定める事項を示さなければならない。

⑥ 裁判官は、身体の検査に関し、適当と認める条件を附することができる。

 

金融機関を当事者とする民事訴訟の手続の中で,当該金融機関が顧客から守秘義務を負うことを前提に提供された非公開の当該顧客の財務情報が記載された文書につき,文書提出命令が申し立てられた場合において,上記文書が民訴法220条4号ハ所定の文書に該当しないとされた事例

 

 

              文書提出命令に対する抗告審の変更決定に対する許可抗告事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷決定/平成20年(許)第18号

【判決日付】      平成20年11月25日

【判示事項】      1 金融機関を当事者とする民事訴訟の手続の中で,当該金融機関が顧客から守秘義務を負うことを前提に提供された非公開の当該顧客の財務情報が記載された文書につき,文書提出命令が申し立てられた場合において,上記文書が民訴法220条4号ハ所定の文書に該当しないとされた事例

             2 金融機関を当事者とする民事訴訟の手続の中で,当該金融機関が行った顧客の財務状況等についての分析,評価等に関する情報が記載された文書につき,文書提出命令が申し立てられた場合において,上記文書が民訴法220条4号ハ所定の文書に該当しないとされた事例

             3 事実審である抗告審が民訴法223条6項に基づき文書提出命令の申立てに係る文書をその所持者に提示させ,これを閲読した上でした文書の記載内容の認定を法律審である許可抗告審において争うことの許否

【判決要旨】      1 金融機関を当事者とする民事訴訟の手続の中で,当該金融機関が顧客から守秘義務を負うことを前提に提供された非公開の当該顧客の財務情報が記載された文書につき,文書提出命令が申し立てられた場合において,次の(1),(2)の事情の下では,上記文書は,当該金融機関の職業の秘密が記載された文書とはいえず,民訴法220条4号ハ所定の文書に該当しない。

              (1)当該金融機関は,上記情報につき職業の秘密として保護に値する独自の利益を有しない。

              (2)当該顧客は,上記民事訴訟の受訴裁判所から上記情報の開示を求められたときは,次のア,イなどの理由により,民訴法220条4号ハ,ニ等に基づきこれを拒絶することができない。

              ア 当該顧客は,民事再生手続開始決定を受けており,それ以前の信用状態に関する上記情報が開示されても,その受ける不利益は軽微なものと考えられる。

              イ 上記文書は,少なくとも金融機関に提出することを想定して作成されたものであり,専ら内部の者の利用に供する目的で作成され,外部の者に開示することが予定されていないものとはいえない。

             2 金融機関を当事者とする民事訴訟の手続の中で,当該金融機関が顧客の財務情報等を基礎として行った財務状況,事業状況についての分析,評価の過程及びその結果並びにそれを踏まえた今後の業績見通し,融資方針等に関する情報が記載された文書につき,文書提出命令が申し立てられた場合において,次の(1),(2)などの判示の事情の下では,上記情報は,当該金融機関の職業の秘密には当たるが,保護に値する秘密には当たらないというべきであり,上記文書は,民訴法220条4号ハ所定の文書に該当しない。

              (1)当該顧客は,民事再生手続開始決定を受けており,それ以前の財務状況等に関する上記情報が開示されても,その受ける不利益は小さく,当該金融機関の業務に対する影響も軽微なものと考えられる。

              (2)上記文書は,上記民事訴訟の争点を立証する書証として証拠価値が高く,これに代わる中立的・客観的な証拠の存在はうかがわれない。

             3 事実審である抗告審が民訴法223条6項に基づき文書提出命令の申立てに係る文書をその所持者に提示させ,これを閲読した上でした文書の記載内容の認定は,それが一件記録に照らして明らかに不合理であるといえるような特段の事情がない限り,法律審である許可抗告審において争うことができない。

【参照条文】      民事訴訟法197-1

             民事訴訟法220

             民事訴訟法223-6

             民事訴訟法337

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集62巻10号2507頁

 

 

民事訴訟法

第百九十七条 次に掲げる場合には、証人は、証言を拒むことができる。

一 第百九十一条第一項の場合

二 医師、歯科医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士(外国法事務弁護士を含む。)、弁理士、弁護人、公証人、宗教、祈祷とう若しくは祭祀しの職にある者又はこれらの職にあった者が職務上知り得た事実で黙秘すべきものについて尋問を受ける場合

三 技術又は職業の秘密に関する事項について尋問を受ける場合

2 前項の規定は、証人が黙秘の義務を免除された場合には、適用しない。

 

(文書提出義務)

第二百二十条 次に掲げる場合には、文書の所持者は、その提出を拒むことができない。

一 当事者が訴訟において引用した文書を自ら所持するとき。

二 挙証者が文書の所持者に対しその引渡し又は閲覧を求めることができるとき。

三 文書が挙証者の利益のために作成され、又は挙証者と文書の所持者との間の法律関係について作成されたとき。

四 前三号に掲げる場合のほか、文書が次に掲げるもののいずれにも該当しないとき。

イ 文書の所持者又は文書の所持者と第百九十六条各号に掲げる関係を有する者についての同条に規定する事項が記載されている文書

ロ 公務員の職務上の秘密に関する文書でその提出により公共の利益を害し、又は公務の遂行に著しい支障を生ずるおそれがあるもの

ハ 第百九十七条第一項第二号に規定する事実又は同項第三号に規定する事項で、黙秘の義務が免除されていないものが記載されている文書

ニ 専ら文書の所持者の利用に供するための文書(国又は地方公共団体が所持する文書にあっては、公務員が組織的に用いるものを除く。)

ホ 刑事事件に係る訴訟に関する書類若しくは少年の保護事件の記録又はこれらの事件において押収されている文書

 

(文書提出命令等)

第二百二十三条 裁判所は、文書提出命令の申立てを理由があると認めるときは、決定で、文書の所持者に対し、その提出を命ずる。この場合において、文書に取り調べる必要がないと認める部分又は提出の義務があると認めることができない部分があるときは、その部分を除いて、提出を命ずることができる。

2 裁判所は、第三者に対して文書の提出を命じようとする場合には、その第三者を審尋しなければならない。

3 裁判所は、公務員の職務上の秘密に関する文書について第二百二十条第四号に掲げる場合であることを文書の提出義務の原因とする文書提出命令の申立てがあった場合には、その申立てに理由がないことが明らかなときを除き、当該文書が同号ロに掲げる文書に該当するかどうかについて、当該監督官庁(衆議院又は参議院の議員の職務上の秘密に関する文書についてはその院、内閣総理大臣その他の国務大臣の職務上の秘密に関する文書については内閣。以下この条において同じ。)の意見を聴かなければならない。この場合において、当該監督官庁は、当該文書が同号ロに掲げる文書に該当する旨の意見を述べるときは、その理由を示さなければならない。

4 前項の場合において、当該監督官庁が当該文書の提出により次に掲げるおそれがあることを理由として当該文書が第二百二十条第四号ロに掲げる文書に該当する旨の意見を述べたときは、裁判所は、その意見について相当の理由があると認めるに足りない場合に限り、文書の所持者に対し、その提出を命ずることができる。

一 国の安全が害されるおそれ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれ

二 犯罪の予防、鎮圧又は捜査、公訴の維持、刑の執行その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれ

5 第三項前段の場合において、当該監督官庁は、当該文書の所持者以外の第三者の技術又は職業の秘密に関する事項に係る記載がされている文書について意見を述べようとするときは、第二百二十条第四号ロに掲げる文書に該当する旨の意見を述べようとするときを除き、あらかじめ、当該第三者の意見を聴くものとする。

6 裁判所は、文書提出命令の申立てに係る文書が第二百二十条第四号イからニまでに掲げる文書のいずれかに該当するかどうかの判断をするため必要があると認めるときは、文書の所持者にその提示をさせることができる。この場合においては、何人も、その提示された文書の開示を求めることができない。

7 文書提出命令の申立てについての決定に対しては、即時抗告をすることができる。

 

(許可抗告)

第三百三十七条 高等裁判所の決定及び命令(第三百三十条の抗告及び次項の申立てについての決定及び命令を除く。)に対しては、前条第一項の規定による場合のほか、その高等裁判所が次項の規定により許可したときに限り、最高裁判所に特に抗告をすることができる。ただし、その裁判が地方裁判所の裁判であるとした場合に抗告をすることができるものであるときに限る。

2 前項の高等裁判所は、同項の裁判について、最高裁判所の判例(これがない場合にあっては、大審院又は上告裁判所若しくは抗告裁判所である高等裁判所の判例)と相反する判断がある場合その他の法令の解釈に関する重要な事項を含むと認められる場合には、申立てにより、決定で、抗告を許可しなければならない。

3 前項の申立てにおいては、前条第一項に規定する事由を理由とすることはできない。

4 第二項の規定による許可があった場合には、第一項の抗告があったものとみなす。

5 最高裁判所は、裁判に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるときは、原裁判を破棄することができる。

6 第三百十三条、第三百十五条及び前条第二項の規定は第二項の申立てについて、第三百十八条第三項の規定は第二項の規定による許可をする場合について、同条第四項後段及び前条第三項の規定は第二項の規定による許可があった場合について準用する。

 

改正前の障害者自立支援法(現・障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律)に基づき事業者が障害者に代わって支払を受けるという訓練等給付費の制度の下において,障害者ごとに提供された就労継続支援等に関する資料を添付するという態様で請求がされ,障害者ごとに提供されたその内容等を審査して金額の算定がされる訓練等給付費について,被告人が,就労継続支援等の提供をした障害者に係る給付費に,その提供をしなかった障害者に係る分を加えて金額を水増しした内容虚偽の請求をし,水増し分を含む給付費の交付を受けたという本件事実関係の下では,詐欺罪は,内容虚偽の請求と因果関係のある就労継続支援等の提供をしなかった障害者に係る給付費について成立し,交付を受けた給付費全額について成立するものではないとされた事例


詐欺被告事件
【事件番号】    東京高等裁判所判決/平成27年(う)第1939号
【判決日付】    平成28年2月19日
【判示事項】    改正前の障害者自立支援法(現・障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律)に基づき事業者が障害者に代わって支払を受けるという訓練等給付費の制度の下において,障害者ごとに提供された就労継続支援等に関する資料を添付するという態様で請求がされ,障害者ごとに提供されたその内容等を審査して金額の算定がされる訓練等給付費について,被告人が,就労継続支援等の提供をした障害者に係る給付費に,その提供をしなかった障害者に係る分を加えて金額を水増しした内容虚偽の請求をし,水増し分を含む給付費の交付を受けたという本件事実関係の下では,詐欺罪は,内容虚偽の請求と因果関係のある就労継続支援等の提供をしなかった障害者に係る給付費について成立し,交付を受けた給付費全額について成立するものではないとされた事例
【参照条文】    刑法246-1
          刑事訴訟法380
【掲載誌】     東京高等裁判所判決時報刑事67巻2頁
          判例タイムズ1426号41頁
          LLI/DB 判例秘書登載


刑法
(詐欺)
第二百四十六条 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。



刑事訴訟法
第三百八十条 法令の適用に誤があつてその誤が判決に影響を及ぼすことが明らかであることを理由として控訴の申立をした場合には、控訴趣意書に、その誤及びその誤が明らかに判決に影響を及ぼすべきことを示さなければならない。


 

国税通則法74条1項にいう「その請求をすることができる日」の意義


    不当利得返還請求上告事件
【事件番号】    最高裁判所第1小法廷/昭和50年(行ツ)第65号
【判決日付】    昭和52年3月31日
【判示事項】    国税通則法74条1項にいう「その請求をすることができる日」の意義
【判決要旨】    国税通則法74条1項にいう「その請求をすることができる日」は、無効な申告又は賦課処分に基づく納付の場合、その納付のあつた日と解すべきである。
【参照条文】    国税通則法74
【掲載誌】     訟務月報23巻4号802頁
          税務訴訟資料91号662頁


国税通則法
(還付金等の消滅時効)
第七十四条 還付金等に係る国に対する請求権は、その請求をすることができる日から五年間行使しないことによつて、時効により消滅する。
2 第七十二条第二項及び第三項(国税の徴収権の消滅時効の絶対的効力等)の規定は、前項の場合について準用する。

 

門中事件

 

 

              土地所有権確認移転登記手続請求事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/昭和50年(オ)第701号

【判決日付】      昭和55年2月8日

【判示事項】      1、沖縄における血縁団体であるいわゆる門中が権利能力なき社団にあたるとされた事例

             2、権利能力なき社団と仮理事の選任

【判決要旨】      1、沖縄における血縁団体である門中が、家譜記録等によって構成員の範囲を特定することができ、慣行により有力家の当主を代表機関とし、かつ、毎年一定の時期に構成員の総意によつて選任される当番員を日常業務の執行機関として定め、また、祖先の1人によつて寄附された土地等の財産を門中財産として有し、これを管理利用して得た収益によつて祖先の祭祀等の行事、門中模合(頼母子講の一種)その他の相互扶助事業を行ってきたなど、判示のような事態を有する場合には、その門中は権利能力なき社団にあたる。

             2、権利能力なき社団において、代表者が欠け遅滞のため損害を生ずるおそれのある場合には、裁判所は、民法56条を類推して仮理事を選任することができる。

【参照条文】      民法33

             民事訴訟法46

             民法56

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集34巻2号138頁

 

 

民法

(法人の成立等)

第三十三条 法人は、この法律その他の法律の規定によらなければ、成立しない。

2 学術、技芸、慈善、祭祀し、宗教その他の公益を目的とする法人、営利事業を営むことを目的とする法人その他の法人の設立、組織、運営及び管理については、この法律その他の法律の定めるところによる。

 

 

民事保全法

(法人の代表者の職務執行停止の仮処分等の登記の嘱託)

第五十六条 法人を代表する者その他法人の役員として登記された者について、その職務の執行を停止し、若しくはその職務を代行する者を選任する仮処分命令又はその仮処分命令を変更し、若しくは取り消す決定がされた場合には、裁判所書記官は、法人の本店又は主たる事務所の所在地(外国法人にあっては、各事務所の所在地)を管轄する登記所にその登記を嘱託しなければならない。ただし、これらの事項が登記すべきものでないときは、この限りでない。

 

 

建設アスベスト事件・労働大臣が建設現場における石綿関連疾患の発生防止のために労働安全衛生法に基づく規制権限を行使しなかったことが屋内の建設作業に従事して石綿粉じんにばく露した労働者との関係において国家賠償法1条1項の適用上違法であるとされた事例

 

 

各損害賠償請求事件

【事件番号】      最高裁判所第1小法廷判決/平成30年(受)第1447号、平成30年(受)第1448号、平成30年(受)第1449号、平成30年(受)第1451号、平成30年(受)第1452号

【判決日付】      令和3年5月17日

【判示事項】      1 労働大臣が建設現場における石綿関連疾患の発生防止のために労働安全衛生法に基づく規制権限を行使しなかったことが屋内の建設作業に従事して石綿粉じんにばく露した労働者との関係において国家賠償法1条1項の適用上違法であるとされた事例

             2 労働大臣が建設現場における石綿関連疾患の発生防止のために労働安全衛生法に基づく規制権限を行使しなかったことが屋内の建設作業に従事して石綿粉じんにばく露した者のうち労働者に該当しない者との関係において国家賠償法1条1項の適用上違法であるとされた事例

             3 被害者によって特定された複数の行為者のほかに被害者の損害をそれのみで惹起し得る行為をした者が存在しないことは,民法719条1項後段の適用の要件か

             4 石綿含有建材を製造販売した建材メーカーらが,中皮腫にり患した大工らに対し,民法719条1項後段の類推適用により,上記大工らの各損害の3分の1について連帯して損害賠償責任を負うとされた事例

             5 石綿含有建材を製造販売した建材メーカーらが,石綿肺,肺がん又はびまん性胸膜肥厚にり患した大工らに対し,民法719条1項後段の類推適用により,上記大工らの各損害の3分の1について連帯して損害賠償責任を負うとされた事例

【判決要旨】      1 屋根を有し周囲の半分以上が外壁に囲まれ屋内作業場と評価し得る建設現場の内部における建設作業(石綿吹付け作業を除く。)に従事する者が石綿粉じんにばく露したことにより石綿肺,肺がん,中皮腫等の石綿関連疾患にり患した場合において,次の(1)~(4)など判示の事情の下では,石綿に係る規制を強化する昭和50年の改正後の特定化学物質等障害予防規則が一部を除き施行された同年10月1日以降,労働大臣が,労働安全衛生法に基づく規制権限を行使して,通達を発出するなどして,石綿含有建材の表示及び石綿含有建材を取り扱う建設現場における掲示として,石綿含有建材から生ずる粉じんを吸入すると石綿肺,肺がん,中皮腫等の重篤な石綿関連疾患を発症する危険があること並びに石綿含有建材の切断等の石綿粉じんを発散させる作業及びその周囲における作業をする際には必ず適切な防じんマスクを着用する必要があることを示すように指導監督をせず,また,同法に基づく省令制定権限を行使して,事業者に対し,上記の屋内作業場と評価し得る建設現場の内部において上記各作業に労働者を従事させる場合に呼吸用保護具を使用させることを義務付けなかったことは,上記の建設作業に従事して石綿粉じんにばく露した労働者との関係において,国家賠償法1条1項の適用上違法である。

             (1)昭和50年当時,建設現場は石綿粉じんにばく露する危険性の高い作業環境にあったところ,国による石綿粉じん対策は不十分なものであり,建設作業従事者に石綿関連疾患にり患する広範かつ重大な危険が生じていた。

             (2)昭和33年には,石綿肺に関する医学的知見が確立し,昭和47年には,石綿粉じんにばく露することと肺がん及び中皮腫の発症との関連性並びに肺がん及び中皮腫が潜伏期間の長い遅発性の疾患であることが明らかとなっていた。

             (3)国は,昭和48年には,石綿のがん原性が明らかとなったことに伴い,石綿粉じんに対する規制を強化する必要があると認識し,昭和50年には,石綿含有建材を取り扱う建設作業従事者について,石綿関連疾患にり患することを防止する必要があると認識していた。

             (4)国は,昭和48年頃には,建設作業従事者が,当時の通達の示す抑制濃度を超える石綿粉じんにさらされている可能性があることを認識することができたのであり,建設現場における石綿粉じん濃度の測定等の調査を行えば,石綿吹付け作業に従事する者以外の上記の屋内作業場と評価し得る建設現場の内部における建設作業従事者にも,石綿関連疾患にり患する広範かつ重大な危険が生じていることを把握することができた。

             2 屋根を有し周囲の半分以上が外壁に囲まれ屋内作業場と評価し得る建設現場の内部における建設作業(石綿吹付け作業を除く。)に従事する者が石綿粉じんにばく露したことにより石綿肺,肺がん,中皮腫等の石綿関連疾患にり患した場合において,次の(1)~(4)など判示の事情の下では,石綿に係る規制を強化する昭和50年の改正後の特定化学物質等障害予防規則が一部を除き施行された同年10月1日以降,労働大臣が,労働安全衛生法に基づく規制権限を行使して,通達を発出するなどして,石綿含有建材の表示及び石綿含有建材を取り扱う建設現場における掲示として,石綿含有建材から生ずる粉じんを吸入すると石綿肺,肺がん,中皮腫等の重篤な石綿関連疾患を発症する危険があること並びに石綿含有建材の切断等の石綿粉じんを発散させる作業及びその周囲における作業をする際には必ず適切な防じんマスクを着用する必要があることを示すように指導監督をしなかったことは,上記の建設作業に従事して石綿粉じんにばく露した者のうち同法2条2号において定義された労働者に該当しない者との関係においても,国家賠償法1条1項の適用上違法である。

             (1)昭和50年当時,建設現場は石綿粉じんにばく露する危険性の高い作業環境にあったところ,国による石綿粉じん対策は不十分なものであり,建設作業従事者に石綿関連疾患にり患する広範かつ重大な危険が生じていた。

             (2)昭和33年には,石綿肺に関する医学的知見が確立し,昭和47年には,石綿粉じんにばく露することと肺がん及び中皮腫の発症との関連性並びに肺がん及び中皮腫が潜伏期間の長い遅発性の疾患であることが明らかとなっていた。

             (3)国は,昭和48年には,石綿のがん原性が明らかとなったことに伴い,石綿粉じんに対する規制を強化する必要があると認識し,昭和50年には,石綿含有建材を取り扱う建設作業従事者について,石綿関連疾患にり患することを防止する必要があると認識していた。

             (4)国は,昭和48年頃には,建設作業従事者が,当時の通達の示す抑制濃度を超える石綿粉じんにさらされている可能性があることを認識することができたのであり,建設現場における石綿粉じん濃度の測定等の調査を行えば,石綿吹付け作業に従事する者以外の上記の屋内作業場と評価し得る建設現場の内部における建設作業従事者にも,石綿関連疾患にり患する広範かつ重大な危険が生じていることを把握することができた。

             3 被害者によって特定された複数の行為者のほかに被害者の損害をそれのみで惹起し得る行為をした者が存在しないことは,民法719条1項後段の適用の要件である。

             4 Y1,Y2及びY3を含む多数の建材メーカーが,石綿含有建材を製造販売する際に,当該建材が石綿を含有しており,当該建材から生ずる粉じんを吸入すると石綿肺,肺がん,中皮腫等の重篤な石綿関連疾患を発症する危険があること等を当該建材に表示する義務を負っていたにもかかわらず,その義務を履行しておらず,大工らが,建設現場において,複数の建材メーカーが製造販売した石綿含有建材を取り扱うことなどにより,累積的に石綿粉じんにばく露し,中皮腫にり患した場合において,次の(1)~(4)など判示の事情の下では,Y1,Y2及びY3は,民法719条1項後段の類推適用により,上記大工らの各損害の3分の1について,連帯して損害賠償責任を負う。

             (1)上記大工らは,建設現場において,石綿含有スレートボード・フレキシブル板,石綿含有スレートボード・平板及び石綿含有けい酸カルシウム板第1種という種類の石綿含有建材を直接取り扱っていた。

             (2)上記の各種類の石綿含有建材のうち,Y1,Y2及びY3が製造販売したものが,上記大工らが稼働する建設現場に相当回数にわたり到達して用いられていた。

             (3)上記大工らが,上記の各種類の石綿含有建材を直接取り扱ったことによる石綿粉じんのばく露量は,各自の石綿粉じんのばく露量全体のうち3分の1程度であった。

             (4)上記大工らの中皮腫の発症について,Y1,Y2及びY3が個別にどの程度の影響を与えたのかは明らかでない。

             5 Y1,Y2及びY3を含む多数の建材メーカーが,石綿含有建材を製造販売する際に,当該建材が石綿を含有しており,当該建材から生ずる粉じんを吸入すると石綿肺,肺がん,中皮腫等の重篤な石綿関連疾患を発症する危険があること等を当該建材に表示する義務を負っていたにもかかわらず,その義務を履行しておらず,大工らが,建設現場において,複数の建材メーカーが製造販売した石綿含有建材を取り扱うことなどにより,累積的に石綿粉じんにばく露し,石綿肺,肺がん又はびまん性胸膜肥厚にり患した場合において,次の(1)~(4)など判示の事情の下では,Y1,Y2及びY3は,民法719条1項後段の類推適用により,上記大工らの各損害の3分の1について,連帯して損害賠償責任を負う。

             (1)上記大工らは,建設現場において,石綿含有スレートボード・フレキシブル板,石綿含有スレートボード・平板及び石綿含有けい酸カルシウム板第1種という種類の石綿含有建材を直接取り扱っていた。

             (2)上記の各種類の石綿含有建材のうち,Y1,Y2及びY3が製造販売したものが,上記大工らが稼働する建設現場に相当回数にわたり到達して用いられていた。

             (3)上記大工らが,上記の各種類の石綿含有建材を直接取り扱ったことによる石綿粉じんのばく露量は,各自の石綿粉じんのばく露量全体のうち3分の1程度であった。

             (4)上記大工らの石綿肺,肺がん又はびまん性胸膜肥厚の発症について,Y1,Y2及びY3が個別にどの程度の影響を与えたのかは明らかでない。

【参照条文】      国家賠償法1-1

             労働安全衛生法22

             労働安全衛生法23

             労働安全衛生法27

             労働安全衛生法57-1

             民法719-1後段

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集75巻5号1359頁

 

 

 

国家賠償法

第一条1項 国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。

 

 

労働安全衛生法

第二十二条 事業者は、次の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない。

一 原材料、ガス、蒸気、粉じん、酸素欠乏空気、病原体等による健康障害

二 放射線、高温、低温、超音波、騒音、振動、異常気圧等による健康障害

三 計器監視、精密工作等の作業による健康障害

四 排気、排液又は残さい物による健康障害

第二十三条 事業者は、労働者を就業させる建設物その他の作業場について、通路、床面、階段等の保全並びに換気、採光、照明、保温、防湿、休養、避難及び清潔に必要な措置その他労働者の健康、風紀及び生命の保持のため必要な措置を講じなければならない。

 

第二十七条 第二十条から第二十五条まで及び第二十五条の二第一項の規定により事業者が講ずべき措置及び前条の規定により労働者が守らなければならない事項は、厚生労働省令で定める。

2 前項の厚生労働省令を定めるに当たつては、公害(環境基本法(平成五年法律第九十一号)第二条第三項に規定する公害をいう。)その他一般公衆の災害で、労働災害と密接に関連するものの防止に関する法令の趣旨に反しないように配慮しなければならない。

 

(表示等)

第五十七条 爆発性の物、発火性の物、引火性の物その他の労働者に危険を生ずるおそれのある物若しくはベンゼン、ベンゼンを含有する製剤その他の労働者に健康障害を生ずるおそれのある物で政令で定めるもの又は前条第一項の物を容器に入れ、又は包装して、譲渡し、又は提供する者は、厚生労働省令で定めるところにより、その容器又は包装(容器に入れ、かつ、包装して、譲渡し、又は提供するときにあつては、その容器)に次に掲げるものを表示しなければならない。ただし、その容器又は包装のうち、主として一般消費者の生活の用に供するためのものについては、この限りでない。

一 次に掲げる事項

イ 名称

ロ 人体に及ぼす作用

ハ 貯蔵又は取扱い上の注意

ニ イからハまでに掲げるもののほか、厚生労働省令で定める事項

二 当該物を取り扱う労働者に注意を喚起するための標章で厚生労働大臣が定めるもの

2 前項の政令で定める物又は前条第一項の物を前項に規定する方法以外の方法により譲渡し、又は提供する者は、厚生労働省令で定めるところにより、同項各号の事項を記載した文書を、譲渡し、又は提供する相手方に交付しなければならない。

 

 

民法

(共同不法行為者の責任)

第七百十九条 数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が連帯してその損害を賠償する責任を負う。共同行為者のうちいずれの者がその損害を加えたかを知ることができないときも、同様とする。

2 行為者を教唆した者及び幇ほう助した者は、共同行為者とみなして、前項の規定を適用する。

 

 

 

殺人罪の判決において、殺害の日時・場所・方法の判示が概括的で実行行為者の判示が択一的であっても殺人罪の罪となるべき事実の判示として不十分とはいえないとされた事例

 

 

殺人、死体遺棄、現住建造物等放火、詐欺被告事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷決定/平成11年(あ)第423号

【判決日付】      平成13年4月11日

【判示事項】      一 殺害の日時・場所・方法の判示が概括的で実行行為者の判示が択一的であっても殺人罪の罪となるべき事実の判示として不十分とはいえないとされた事例

             二 殺人罪の共同正犯の訴因において実行行為者が明示された場合に訴因変更手続を経ることなく訴因と異なる実行行為者を認定することの適否

             三 殺人罪の共同正犯の訴因において実行行為者が被告人と明示された場合に訴因変更手続を経ることなく実行行為者が共犯者又は被告人あるいはその両名であると択一的に認定したことに違法はないとされた事例

【参照条文】      刑法60

             刑法199

             刑事訴訟法256

             刑事訴訟法335

             刑事訴訟法312

【掲載誌】        最高裁判所刑事判例集55巻3号127頁

 

 

 

刑法

(共同正犯)

第六十条 二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。

 

(殺人)

第百九十九条 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。

 

 

刑事訴訟法

第二百五十六条 公訴の提起は、起訴状を提出してこれをしなければならない。

② 起訴状には、左の事項を記載しなければならない。

一 被告人の氏名その他被告人を特定するに足りる事項

二 公訴事実

三 罪名

③ 公訴事実は、訴因を明示してこれを記載しなければならない。訴因を明示するには、できる限り日時、場所及び方法を以て罪となるべき事実を特定してこれをしなければならない。

④ 罪名は、適用すべき罰条を示してこれを記載しなければならない。但し、罰条の記載の誤は、被告人の防禦に実質的な不利益を生ずる虞がない限り、公訴提起の効力に影響を及ぼさない。

⑤ 数個の訴因及び罰条は、予備的に又は択一的にこれを記載することができる。

⑥ 起訴状には、裁判官に事件につき予断を生ぜしめる虞のある書類その他の物を添附し、又はその内容を引用してはならない。

 

第三百三十五条 有罪の言渡をするには、罪となるべき事実、証拠の標目及び法令の適用を示さなければならない。

② 法律上犯罪の成立を妨げる理由又は刑の加重減免の理由となる事実が主張されたときは、これに対する判断を示さなければならない。

 

第三百十二条 裁判所は、検察官の請求があるときは、公訴事実の同一性を害しない限度において、起訴状に記載された訴因又は罰条の追加、撤回又は変更を許さなければならない。

② 裁判所は、審理の経過に鑑み適当と認めるときは、訴因又は罰条を追加又は変更すべきことを命ずることができる。

③ 裁判所は、訴因又は罰条の追加、撤回又は変更があつたときは、速やかに追加、撤回又は変更された部分を被告人に通知しなければならない。

④ 裁判所は、訴因又は罰条の追加又は変更により被告人の防禦に実質的な不利益を生ずる虞があると認めるときは、被告人又は弁護人の請求により、決定で、被告人に充分な防禦の準備をさせるため必要な期間公判手続を停止しなければならない。

 

 

金銭債務の担保として既発生債権及び将来債権を一括して譲渡するいわゆる集合債権譲渡担保契約における債権譲渡の第三者に対する対抗要件

 

 

供託金還付請求権確認請求事件

【事件番号】      最高裁判所第1小法廷判決/平成12年(受)第194号

【判決日付】      平成13年11月22日

【判示事項】      金銭債務の担保として既発生債権及び将来債権を一括して譲渡するいわゆる集合債権譲渡担保契約における債権譲渡の第三者に対する対抗要件

【判決要旨】      甲が乙に対する金銭債務の担保として、甲の丙に対する既に生じ、又は将来生ずべき債権を一括して乙に譲渡することとし、乙が丙に対して担保権実行として取立ての通知をするまでは甲に譲渡債権の取立てを許諾し、甲が取り立てた金銭について乙への引渡しを要しないとの内容のいわゆる集合債権を対象とした譲渡担保契約において、同契約に係る債権の譲渡を第三者に対抗するには、指名債権譲渡の対抗要件の方法によることができる。

【参照条文】      民法369

             民法467-2

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集55巻6号1056頁

 

 

民法

(債権の譲渡性)

第四百六十六条 債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。

2 当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。

3 前項に規定する場合には、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対しては、債務者は、その債務の履行を拒むことができ、かつ、譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由をもってその第三者に対抗することができる。

4 前項の規定は、債務者が債務を履行しない場合において、同項に規定する第三者が相当の期間を定めて譲渡人への履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、その債務者については、適用しない。

 

(債権の譲渡の対抗要件)

第四百六十七条 債権の譲渡(現に発生していない債権の譲渡を含む。)は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。

2 前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。