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法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

国税徴収法の定める第二次納税義務の納付告知と国税通則法七〇条の類推適用

 

 

              第二次納税義務告知処分取消請求事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/平成6年(行ツ)第7号

【判決日付】      平成6年12月6日

【判示事項】      国税徴収法の定める第二次納税義務の納付告知と国税通則法七〇条の類推適用

【判決要旨】      国税徴収法の定める第二次納税義務の納付告知には、国税の更正、決定等の期間制限に関する国税通則法七〇条は類推適用されない。

【参照条文】      国税徴収法32-1

             国税通則法70

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集48巻8号1451頁

 

 

国税徴収法

(第二次納税義務の通則)

第三十二条 税務署長は、納税者の国税を第二次納税義務者から徴収しようとするときは、その者に対し、政令で定めるところにより、徴収しようとする金額、納付の期限その他必要な事項を記載した納付通知書により告知しなければならない。この場合においては、その者の住所又は居所の所在地を所轄する税務署長に対しその旨を通知しなければならない。

2 第二次納税義務者がその国税を前項の納付の期限までに完納しないときは、税務署長は、次項において準用する国税通則法第三十八条第一項及び第二項(繰上請求)の規定による請求をする場合を除き、納付催告書によりその納付を督促しなければならない。この場合においては、その納付催告書は、国税に関する法律に別段の定めがあるものを除き、その納付の期限から五十日以内に発するものとする。

3 国税通則法第三十八条第一項及び第二項、同法第四章第一節(納税の猶予)並びに同法第五十五条(納付委託)の規定は、第一項の場合について準用する。

4 第二次納税義務者の財産の換価は、その財産の価額が著しく減少するおそれがあるときを除き、第一項の納税者の財産を換価に付した後でなければ、行うことができない。

5 この章の規定は、第二次納税義務者から第一項の納税者に対してする求償権の行使を妨げない。

 

 

国税通則法

(国税の更正、決定等の期間制限)

第七十条 次の各号に掲げる更正決定等は、当該各号に定める期限又は日から五年(第二号に規定する課税標準申告書の提出を要する国税で当該申告書の提出があつたものに係る賦課決定(納付すべき税額を減少させるものを除く。)については、三年)を経過した日以後においては、することができない。

一 更正又は決定 その更正又は決定に係る国税の法定申告期限(還付請求申告書に係る更正については当該申告書を提出した日とし、還付請求申告書の提出がない場合にする決定又はその決定後にする更正については政令で定める日とする。)

二 課税標準申告書の提出を要する国税に係る賦課決定 当該申告書の提出期限

三 課税標準申告書の提出を要しない賦課課税方式による国税に係る賦課決定 その納税義務の成立の日

2 法人税に係る純損失等の金額で当該課税期間において生じたものを増加させ、若しくは減少させる更正又は当該金額があるものとする更正は、前項の規定にかかわらず、同項第一号に定める期限から十年を経過する日まで、することができる。

3 前二項の規定により更正をすることができないこととなる日前六月以内にされた更正の請求に係る更正又は当該更正に伴つて行われることとなる加算税についてする賦課決定は、前二項の規定にかかわらず、当該更正の請求があつた日から六月を経過する日まで、することができる。

4 第一項の規定により賦課決定をすることができないこととなる日前三月以内にされた納税申告書の提出(源泉徴収等による国税の納付を含む。以下この項において同じ。)に伴つて行われることとなる無申告加算税(第六十六条第六項(無申告加算税)の規定の適用があるものに限る。)又は不納付加算税(第六十七条第二項(不納付加算税)の規定の適用があるものに限る。)についてする賦課決定は、第一項の規定にかかわらず、当該納税申告書の提出があつた日から三月を経過する日まで、することができる。

5 次の各号に掲げる更正決定等は、第一項又は前二項の規定にかかわらず、第一項各号に掲げる更正決定等の区分に応じ、同項各号に定める期限又は日から七年を経過する日まで、することができる。

一 偽りその他不正の行為によりその全部若しくは一部の税額を免れ、又はその全部若しくは一部の税額の還付を受けた国税(当該国税に係る加算税及び過怠税を含む。)についての更正決定等

二 偽りその他不正の行為により当該課税期間において生じた純損失等の金額が過大にあるものとする納税申告書を提出していた場合における当該申告書に記載された当該純損失等の金額(当該金額に関し更正があつた場合には、当該更正後の金額)についての更正(第二項又は第三項の規定の適用を受ける法人税に係る純損失等の金額に係るものを除く。)

三 所得税法第六十条の二第一項から第三項まで(国外転出をする場合の譲渡所得等の特例)又は第六十条の三第一項から第三項まで(贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得等の特例)の規定の適用がある場合(第百十七条第二項(納税管理人)の規定による納税管理人の届出及び税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第三十条(税務代理の権限の明示)(同法第四十八条の十六(税理士の権利及び義務等に関する規定の準用)において準用する場合を含む。)の規定による書面の提出がある場合その他の政令で定める場合を除く。)の所得税(当該所得税に係る加算税を含む。第七十三条第三項(時効の完成猶予及び更新)において「国外転出等特例の適用がある場合の所得税」という。)についての更正決定等

 

親権者が自らおよび子の法定代理人として約束手形を共同で振り出した場合において利益相反関係を生じないとされた事例

 

 

請求異議事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/昭和40年(オ)第1499号

【判決日付】      昭和42年4月18日

【判示事項】      親権者が自らおよび子の法定代理人として約束手形を共同で振り出した場合において利益相反関係を生じないとされた事例

【判決要旨】      親権者が子の法定代理人として約束手形を振り出し、自らもその共同振出人となつた場合において、右手形が子を主債務者とし親権者をその連帯保証人とする借受金の支払のために振り出されたものであるときには、子と親権者との間に民法826条所定の利益相反関係は生じない。

【参照条文】      民法826

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集21巻3号671頁

 

 

民法

(利益相反行為)

第八百二十六条 親権を行う父又は母とその子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その子のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。

2 親権を行う者が数人の子に対して親権を行う場合において、その一人と他の子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その一方のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。

 

 

身元保証人の損害賠償額の量定とその算数的根拠を判示することの要否

 

 

身元保証契約履行請求事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/昭和37年(オ)第242号

【判決日付】      昭和37年12月25日

【判示事項】      身元保証人の損害賠償額の量定とその算数的根拠を判示することの要否

【参照条文】      昭和八年法律第四十二号(身元保証ニ関スル法律)5

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集16巻12号2478頁

 

 

身元保証ニ関スル法律

第五条 裁判所ハ身元保証人ノ損害賠償ノ責任及其ノ金額ヲ定ムルニ付被用者ノ監督ニ関スル使用者ノ過失ノ有無、身元保証人ガ身元保証ヲ為スニ至リタル事由及之ヲ為スニ当リ用ヰタル注意ノ程度、被用者ノ任務又ハ身上ノ変化其ノ他一切ノ事情ヲ斟酌ス

 

 

       主   文

 

 本件上告を棄却する。

 上告費用は上告人の負担とする。

 

       理   由

 

 上告代理人津島宗康の上告理由第一点および補充書について。

 身元保証に関する法律五条は、民法四一八条、七二二条二項と同趣旨の規定であつて、同条所定の事由あるときは賠償額を実損額より軽減しうる権能を法律が裁判所に付与したものである。もとよりその軽減額は、斟酌すべきものとして認定された事情に照応する合理的なものでなければならないという制限はあるにしても、それらの事情をどの程度に斟酌するかは事実審裁判所の裁量に委ねられていると解すべきであるから、軽減額の量定にあたり、必らずしもその算数的根拠を判示する必要はないというべきである。

 原判決が、実損額を半分以下に減軽して身元保証人たる上告人に金四〇万円の賠償を命じたことは、その認定した事情に照し必らずしも不合理とは認められない以上、その量定の算数的根拠を判示していないこと所論のとおりであるけれども、この点に理由不備の違法は存しない。論旨は採用しえない。

 同第二点および補充書について。

 上告人が原審において「Dが単なる外交員として雇傭されるものとして上告人は身元保証をした」と主張した事実は記録上認められないこと所論のとおりであるが、これは上告人の自白の撤回が認められた上での上告人の積極否認の一内容として原判決で取扱われているところ、原審は結局上告人の自白の撤回を認めなかつたのであるから、この点についての所論は判決に影響を及ぼす違法の主張とはいえず、排斥を免れない。

 また、上告人はDの業務が集金人である旨の被上告人の主張を自白し、後これを撤回して否認したことは記録上明白であるから、右自白が真実に反したことの立証責任は上告人が負担すべきところ、右自白が真実に反したことは認められない旨の原判決の事実認定は、その挙示する証拠関係に照して肯認しえなくはなく、その間に条理や経験則に違背した違法があるとは認められない。論旨は、ひつきょう、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実認定を非難するに帰し、採用するに足りない。

 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

    最高裁判所第三小法廷

三都企画建設事件・原告派遣労働者の勤務状況が債務不履行に該当するとしてなされた派遣先の交代要請に基づき,派遣元である被告会社が原告に対して交代と就労中止を命じたことにつき,原告に派遣契約上の債務不履行事由はなかったとされた例

 

 

賃金請求

【事件番号】      大阪地方裁判所判決/平成16年(ワ)第8176号

【判決日付】      平成18年1月6日

【判示事項】      (1) 原告派遣労働者の勤務状況が債務不履行に該当するとしてなされた派遣先の交代要請に基づき,派遣元である被告会社が原告に対して交代と就労中止を命じたことにつき,原告に派遣契約上の債務不履行事由はなかったとされた例

             (2) 被告が,派遣先との間で,債務不履行事由の存否を争わず,原告の交代要請に応じたことによって,原告の就労が履行不能となった場合には,特段の事情がない限り,原告の被告に対する,当該交代以降の賃金請求権は消滅するとされた例

             (3) 被告が,派遣先との紛争を回避し,原告の就労拒絶を受け入れたことによって,派遣先における原告の就労が不可能となった場合は,原告の勤務状況から,被告・派遣先間の労働者派遣契約上の債務不履行事由が存在するといえる場合を除き,労基法26条の「使用者の責めに帰すべき事由による休業」に該当し、原告は被告に対し,休業手当の支給を請求できるとされた例

             (4) 被告は派遣先の要望に応じて原告を交代させ,他の従業員を派遣した結果,派遣元に対する派遣代金請求権を失うことはなったが,その代金から交代して派遣された従業員に対する給与を支払わなければならず,また原告としても,交代派遣従業員が派遣先で就労している以上,その就労場所を失ったことになるとして,交代命令の翌日以降の賃金請求権は消滅したとされたが,同日以降,派遣機関終了日までの休業手当の支給請求が認められた例

【掲載誌】        労働判例913号49頁

【評釈論文】      日本労働法学会誌109号169頁

             労働法学研究会報58巻17頁

             労働法律旬報1642号50頁

 

 

民法

(債務不履行による損害賠償)

第四百十五条 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。ただし、その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

2 前項の規定により損害賠償の請求をすることができる場合において、債権者は、次に掲げるときは、債務の履行に代わる損害賠償の請求をすることができる。

一 債務の履行が不能であるとき。

二 債務者がその債務の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。

三 債務が契約によって生じたものである場合において、その契約が解除され、又は債務の不履行による契約の解除権が発生したとき。

 

 

労働基準法

(休業手当)

第二十六条 使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。

 

強制採尿令状の発付に違法があっても尿の鑑定書等の証拠能力は肯定できるとされた事例

 

 

覚醒剤取締法違反被告事件

【事件番号】      最高裁判所第1小法廷判決/令和3年(あ)第711号

【判決日付】      令和4年4月28日

【判示事項】      強制採尿令状の発付に違法があっても尿の鑑定書等の証拠能力は肯定できるとされた事例

【判決要旨】      被疑者に対して強制採尿を実施することが「犯罪の捜査上真にやむを得ない」場合とは認められないのにされた強制採尿令状の発付は違法であり、警察官らが同令状に基づいて強制採尿を実施した行為も違法であるが、警察官らはありのままを記載した疎明資料を提出して同令状を請求し、裁判官の審査を経て発付された適式の同令状に基づき強制採尿を実施したもので、その執行手続自体に違法な点はなく、「犯罪の捜査上真にやむを得ない」場合であることについて、疎明資料において、合理的根拠が欠如していることが客観的に明らかであったというものではなく、また、警察官らは直ちに強制採尿を実施することなく被疑者に対して尿を任意に提出するよう繰り返し促すなどしていたなど判示の事情(判文参照)の下では、強制採尿手続の違法の程度はいまだ重大とはいえず、同手続により得られた尿の鑑定書等の証拠能力を肯定することができる。

【参照条文】      刑事訴訟法

             刑事訴訟法99-1

             刑事訴訟法102-1

             刑事訴訟法218-1

             刑事訴訟法222-1

             刑事訴訟法317

【掲載誌】        最高裁判所刑事判例集76巻4号380頁

 

 

刑事訴訟法

第一条 この法律は、刑事事件につき、公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ、事案の真相を明らかにし、刑罰法令を適正且つ迅速に適用実現することを目的とする。

 

第九十九条1項 裁判所は、必要があるときは、証拠物又は没収すべき物と思料するものを差し押えることができる。但し、特別の定のある場合は、この限りでない。

 

 

第百二条 裁判所は、必要があるときは、被告人の身体、物又は住居その他の場所に就き、捜索をすることができる。

② 被告人以外の者の身体、物又は住居その他の場所については、押収すべき物の存在を認めるに足りる状況のある場合に限り、捜索をすることができる。

 

第二百十八条 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。この場合において、身体の検査は、身体検査令状によらなければならない。

② 差し押さえるべき物が電子計算機であるときは、当該電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であつて、当該電子計算機で作成若しくは変更をした電磁的記録又は当該電子計算機で変更若しくは消去をすることができることとされている電磁的記録を保管するために使用されていると認めるに足りる状況にあるものから、その電磁的記録を当該電子計算機又は他の記録媒体に複写した上、当該電子計算機又は当該他の記録媒体を差し押さえることができる。

③ 身体の拘束を受けている被疑者の指紋若しくは足型を採取し、身長若しくは体重を測定し、又は写真を撮影するには、被疑者を裸にしない限り、第一項の令状によることを要しない。

④ 第一項の令状は、検察官、検察事務官又は司法警察員の請求により、これを発する。

⑤ 検察官、検察事務官又は司法警察員は、身体検査令状の請求をするには、身体の検査を必要とする理由及び身体の検査を受ける者の性別、健康状態その他裁判所の規則で定める事項を示さなければならない。

⑥ 裁判官は、身体の検査に関し、適当と認める条件を附することができる。

 

第二百二十二条 第九十九条第一項、第百条、第百二条から第百五条まで、第百十条から第百十二条まで、第百十四条、第百十五条及び第百十八条から第百二十四条までの規定は、検察官、検察事務官又は司法警察職員が第二百十八条、第二百二十条及び前条の規定によつてする押収又は捜索について、第百十条、第百十一条の二、第百十二条、第百十四条、第百十八条、第百二十九条、第百三十一条及び第百三十七条から第百四十条までの規定は、検察官、検察事務官又は司法警察職員が第二百十八条又は第二百二十条の規定によつてする検証についてこれを準用する。ただし、司法巡査は、第百二十二条から第百二十四条までに規定する処分をすることができない。

② 第二百二十条の規定により被疑者を捜索する場合において急速を要するときは、第百十四条第二項の規定によることを要しない。

③ 第百十六条及び第百十七条の規定は、検察官、検察事務官又は司法警察職員が第二百十八条の規定によつてする差押え、記録命令付差押え又は捜索について、これを準用する。

④ 日出前、日没後には、令状に夜間でも検証をすることができる旨の記載がなければ、検察官、検察事務官又は司法警察職員は、第二百十八条の規定によつてする検証のため、人の住居又は人の看守する邸宅、建造物若しくは船舶内に入ることができない。但し、第百十七条に規定する場所については、この限りでない。

⑤ 日没前検証に着手したときは、日没後でもその処分を継続することができる。

⑥ 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、第二百十八条の規定により差押、捜索又は検証をするについて必要があるときは、被疑者をこれに立ち会わせることができる。

⑦ 第一項の規定により、身体の検査を拒んだ者を過料に処し、又はこれに賠償を命ずべきときは、裁判所にその処分を請求しなければならない。

 

第三百十七条 事実の認定は、証拠による。

 

『インドの正体-「未来の大国」の虚と実 (中公新書ラクレ 793)』

新書 – 2023/4/7

伊藤 融 (著)

 

 

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この「厄介な国」とどう付き合うべきか?

 

「人口世界一」「IT大国」として注目され、西側と価値観を共有する「最大の民主主義国」とも礼賛されるインド。実は、事情通ほど「これほど食えない国はない」と不信感が高い。ロシアと西側との間でふらつき、カーストなど人権を侵害し、自由を弾圧する国を本当に信用していいのか? あまり報じられない陰の部分にメスを入れつつ、キレイ事抜きの実像を検証する。この「厄介な国」とどう付き合うべきか、専門家が前提から問い直す労作。

 

 

コメント

インドとの付き合い方

アメリカに対する日本の片思いのような接し方ではなく、

利害が一致する限りの同盟あろう。

 

 

■本書の目次■

 

まえがき――ほんとうに重要な国なのか?

 

序 章 「ふらつく」インド――ロシアのウクライナ侵攻をめぐって

 

西側の結束と世界の分断/棄権するインド、拒否するインド/ロシアはパートナー/異例の物言い/モディ首相の挙動

 

第1章 自由民主主義の国なのか?――「価値の共有」を問い直す

 

「世界最大の民主主義国インドへようこそ」/ニューデリーで胸を締め付けられる/ヒンドゥー・ナショナリズムの台頭/「反撃」のモディ政権/強まるヒンドゥー国家建設の動き/「部分的に自由」な国/独自の民主主義観/すねに傷をもつ国/中国の影

 

第2章 中国は脅威なのか?――「利益の共有」を問い直す

 

中国脅威論はいつ日米で台頭しはじめたか/国境戦争敗北のトラウマ/大胆さを増しはじめた挑発行為/周辺国に対して「上から目線」/近隣諸国のホンネ/インドの「世界大国化」を中国が阻止?/中国経済に飲み込まれることへの警戒感/大陸国家としてのインド/先進国vs.途上国の溝/インドが中国を必要とする理由

 

第3章 インドと距離を置く選択肢はあるか?――「大国」の実力を検証する

 

世界一の人口大国へ/目標は「世界の工場」/世界第3の軍事力/ヨガとカレーとガンディーの国/日本のGDPがインドの4分の1になる日/防衛費GDP比2パーセント論の落とし穴

 

第4章 インドをどこまで取り込めるか?――考えられる3つのシナリオ

 

「アジア版NATO」?/クアッドに先んじたRICとは?/「反米連合」?/「多同盟」の真の狙い/実利重視の伝統/スイング国家たりうる前提条件/「中国の世紀」下で/慎重に、根気強く、管理する

 

終 章 「厄介な国」とどう付き合うか?

 

ビジネスライクでドライな国/インドが日本に期待していること/進出企業が注意すべきこと/文明の衝突というリスク/日本は傍観者でいいのか?

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新日本製鉄事件・勤務地限定

 

 

              地位保全仮処分申請事件

【事件番号】      福岡地方裁判所小倉支部決定/昭和45年(ヨ)第564号

【判決日付】      昭和45年10月26日

【判示事項】      労働者を北九州市所在の工場から千葉県所在の工場に配置転換する旨の命令が労働契約違反ないし権利の濫用として無効とされた事例

【参照条文】      民法1

             民法623

【掲載誌】        判例タイムズ254号128頁

             判例時報618号88頁

 

民法

(基本原則)

第一条 私権は、公共の福祉に適合しなければならない。

2 権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。

3 権利の濫用は、これを許さない。

 

(雇用)

第六百二十三条 雇用は、当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる。

 

薬害エイズ・ミドリ十字事件

 

 

              業務上過失致死被告事件

【事件番号】      大阪高等裁判所判決/平成12年(う)第488号

【判決日付】      平成14年8月21日

【判示事項】      非加熱血液製剤の販売中止、回収の措置を採る業務上の注意義務を怠った過失があり、医療機関に肝疾患の患者に対し非加熱血液製剤を投与させた責任は重大であるとして第一審で実刑判決を受けた製薬会社の元社長からの量刑不当を理由とする控訴について、第一審判決宣告後の情状により、原判決の各量刑は、その刑期の点で重きに失するものとなったとして原判決を破棄したが、実刑に処することはやむを得ないとして改めて禁錮刑の実刑判決が言い渡された事例

【参照条文】      刑法(平三法三一号による改正前のもの)211

             刑事訴訟法400

【掲載誌】        判例時報1804号146頁

 

 

刑法

(業務上過失致死傷等)

第二百十一条 業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。

 

 

刑事訴訟法

第三百九十八条 不法に、管轄違を言い渡し、又は公訴を棄却したことを理由として原判決を破棄するときは、判決で事件を原裁判所に差し戻さなければならない。

第三百九十九条 不法に管轄を認めたことを理由として原判決を破棄するときは、判決で事件を管轄第一審裁判所に移送しなければならない。但し、控訴裁判所は、その事件について第一審の管轄権を有するときは、第一審として審判をしなければならない。

第四百条 前二条に規定する理由以外の理由によつて原判決を破棄するときは、判決で、事件を原裁判所に差し戻し、又は原裁判所と同等の他の裁判所に移送しなければならない。但し、控訴裁判所は、訴訟記録並びに原裁判所及び控訴裁判所において取り調べた証拠によつて、直ちに判決をすることができるものと認めるときは、被告事件について更に判決をすることができる。

 

 

 

       主   文

 

 原判決を破棄する。

 被告人Aを禁錮1年6か月に,被告人Bを禁錮1年2か月にそれぞれ処する。

 原審における訴訟費用は,これを3分し,その1ずつを各被告人の負担とする。

 

私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律違反事件の審査等に関与し、当該事件について意見等を外部に表明したことのある公正取引委員会の委員が当該事件の審決に関与することの適否

 

 

              審決取引等請求事件

【事件番号】      東京高等裁判所判決/平成4年(行ケ)第208号

【判決日付】      平成6年2月25日

【判示事項】      一 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律違反事件の審査等に関与し、当該事件について意見等を外部に表明したことのある公正取引委員会の委員が当該事件の審決に関与することの適否

             二 審決に関与することができない公正取引委員会の委員が関与した審決と私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律八二条二号

【参照条文】      私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律27の2

             私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律34-1

             私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律38

             私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律51の2

             私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律54の3

             私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律82

【掲載誌】        高等裁判所民事判例集47巻1号17頁

             東京高等裁判所判決時報民事45巻1~12号7頁

             判例タイムズ849号75頁

             判例時報1493号54頁

             商事法務資料版120号127頁

 

 

私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律

第二十七条の二 公正取引委員会は、前条第一項の任務を達成するため、次に掲げる事務をつかさどる。

一 私的独占の規制に関すること。

二 不当な取引制限の規制に関すること。

三 不公正な取引方法の規制に関すること。

四 独占的状態に係る規制に関すること。

五 所掌事務に係る国際協力に関すること。

六 前各号に掲げるもののほか、法律(法律に基づく命令を含む。)に基づき、公正取引委員会に属させられた事務

 

第三十四条 公正取引委員会は、委員長及び二人以上の委員の出席がなければ、議事を開き、議決することができない。

② 公正取引委員会の議事は、出席者の過半数を以て、これを決する。可否同数のときは、委員長の決するところによる。

③ 公正取引委員会が第三十一条第五号の規定による決定をするには、前項の規定にかかわらず、本人を除く全員の一致がなければならない。

④ 委員長が故障のある場合の第一項の規定の適用については、前条第二項に規定する委員長を代理する者は、委員長とみなす。

 

第三十八条 委員長、委員及び公正取引委員会の職員は、事件に関する事実の有無又は法令の適用について、意見を外部に発表してはならない。但し、この法律に規定する場合又はこの法律に関する研究の結果を発表する場合は、この限りでない。

 

財産の分与に関する処分の審判の申立てを却下する審判に対し相手方が即時抗告をすることの許否

 

 

              財産分与申立て却下審判に対する抗告一部却下等決定に対する許可抗告事件

【事件番号】      最高裁判所第1小法廷決定/令和2年(許)第44号

【判決日付】      令和3年10月28日

【判示事項】      財産の分与に関する処分の審判の申立てを却下する審判に対し相手方が即時抗告をすることの許否

【判決要旨】      財産の分与に関する処分の審判の申立てを却下する審判に対し,夫又は妻であった者である相手方は,即時抗告をすることができる。

【参照条文】      家事事件手続法156

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集75巻8号3583頁

 

 

家事事件手続法

(即時抗告)

第百五十六条 次の各号に掲げる審判に対しては、当該各号に定める者は、即時抗告をすることができる。

一 夫婦間の協力扶助に関する処分の審判及びその申立てを却下する審判 夫及び妻

二 夫婦財産契約による財産の管理者の変更等の審判及びその申立てを却下する審判 夫及び妻

三 婚姻費用の分担に関する処分の審判及びその申立てを却下する審判 夫及び妻

四 子の監護に関する処分の審判及びその申立てを却下する審判 子の父母及び子の監護者

五 財産の分与に関する処分の審判及びその申立てを却下する審判 夫又は妻であった者

六 離婚等の場合における祭具等の所有権の承継者の指定の審判及びその申立てを却下する審判 婚姻の当事者(民法第七百五十一条第二項において準用する同法第七百六十九条第二項の規定による場合にあっては、生存配偶者)その他の利害関係人