(共同の取引拒絶) 1 正当な理由がないのに、自己と競争関係にある他の事業者(以下「競争者」とい | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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(共同の取引拒絶)
1 正当な理由がないのに、自己と競争関係にある他の事業者(以下「競争者」という。)と共同して、次の各号のいずれかに掲げる行為をすること。
一 ある事業者から商品若しくは役務の供給を受けることを拒絶し、又は供給を受ける商品若しくは役務の数量若しくは内容を制限すること。
二 他の事業者に、ある事業者から商品若しくは役務の供給を受けることを拒絶させ、又は供給を受ける商品若しくは役務の数量若しくは内容を制限させること。
東京高判昭和28年3月9日高等裁判所民事判例集6巻9号435頁
ⅰ、公正取引委員会が、事件について審判手続の一部を行わせるため、審査官を指揮監督し得る審査部長をその審判官に指定しても、違法ではない。
ⅱ、新聞の販売にあたり、各販売店が新聞発行本社と個個に一定の販売地域を定めて契約を結び、各販売店が互いに自己の地域外には販売しないことを相互に認識しているときは、これらの契約が相集って取引分野を細分された地域に分割し、各地域に1販売店をおき各販売店は自己の地域内で排他的地位を得るもので、このような方法に従う販売店の間には、新聞の販路および顧客の制限を内容とする共同行為がある。
ⅲ、独占禁止法における共同行為は、それ自体同法所定の不当な取引制限に進むおそれのある行為として、すでにその段階で禁止されるものであり、共同行為と不当な取引制限とは、その程度段階に差異はあるが本質は同一に帰着する。
ⅳ、旧独占禁止法第4条にいわゆる共同行為とは、相互に競争関係にある独立の事業者が、共同して相互に一定の制限を課しその自由な事業活動を拘束するところに成立し、その各当事者に一定の事業活動の制限を共通に設定することを本質とする。
ⅴ、旧独占禁止法第4条の共同行為にたんに加功した者は、同条の共同行為者または事業者ということはできず、公正取引委員会は、当然にはこれについて審判し排除措置を命ずることはできない。
ⅵ、旧独占禁止法第4条の共同行為の場合において、右行為が公共の利益に反しないとの事由は、同条第2項の一定の取引分野における競争に対する当該共同行為の影響が問題とする程度にいたらないとの事由とはならない。
ⅶ、新聞販売店間の地域協定は、公共の利益に反する。
ⅷ、公正取引委員会の審決に対する不服の訴において、裁判所は、審決の基礎となって事実が審決後に変更もしくは消滅したことをもって、審決の取消変更をすることはできない。