預金通帳等を第三者に譲渡する意図を秘して銀行の行員に自己名義の預金口座の開設等を申し込み預金通帳等の交付を受ける行為は,刑法246条1項の詐欺罪に当たるか
詐欺被告事件
【事件番号】 最高裁判所第3小法廷決定/平成18年(あ)第2319号
【判決日付】 平成19年7月17日
【判示事項】 預金通帳等を第三者に譲渡する意図を秘して銀行の行員に自己名義の預金口座の開設等を申し込み預金通帳等の交付を受ける行為は,刑法246条1項の詐欺罪に当たるか
【判決要旨】 預金通帳等を第三者に譲渡する意図であるのに,これを秘して銀行の行員に自己名義の預金口座の開設等を申し込み,預金通帳等の交付を受ける行為は,刑法246条1項の詐欺罪に当たる。
【参照条文】 刑法246-1
金融機関等による顧客等の本人確認等及び預金口座等の不正な利用の防止に関する法律16の2-1
金融機関等による顧客等の本人確認等及び預金口座等の不正な利用の防止に関する法律16の2-2
【掲載誌】 最高裁判所刑事判例集61巻5号521頁
刑法
(詐欺)
第二百四十六条 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
金融機関等による顧客等の本人確認等及び預金口座等の不正な利用の防止に関する法葎
従来、日本における資金洗浄対策の柱となる法律は、「本人確認法」と「組織的犯罪処罰法」の2つであり、主に金融機関において対策を行っていた[2]。
しかし、2003年(平成15年)に改訂されたFATF「40の勧告」において、金融機関のみならず、非金融業者(不動産・貴金属・宝石等取扱業者等)、職業的専門家(弁護士・公認会計士等)についても「規制すべき対象」として追加された。そこで、日本国政府の国際組織犯罪等・国際テロ対策推進本部は、「本人確認法」と「組織的犯罪処罰法」第5章を一本化し、対象業種を拡大する法案を作成すること、FIUを金融庁から国家公安委員会に移管することなどを決定した。
犯罪による収益の移転防止に関する法律
(取引時確認等)
第四条 特定事業者(第二条第二項第四十五号に掲げる特定事業者(第十二条において「弁護士等」という。)を除く。以下同じ。)は、顧客等との間で、別表の上欄に掲げる特定事業者の区分に応じそれぞれ同表の中欄に定める業務(以下「特定業務」という。)のうち同表の下欄に定める取引(次項第二号において「特定取引」といい、同項前段に規定する取引に該当するものを除く。)を行うに際しては、主務省令で定める方法により、当該顧客等について、次の各号(第二条第二項第四十六号から第四十九号までに掲げる特定事業者にあっては、第一号)に掲げる事項の確認を行わなければならない。
一 本人特定事項(自然人にあっては氏名、住居(本邦内に住居を有しない外国人で政令で定めるものにあっては、主務省令で定める事項)及び生年月日をいい、法人にあっては名称及び本店又は主たる事務所の所在地をいう。以下同じ。)
二 取引を行う目的
三 当該顧客等が自然人である場合にあっては職業、当該顧客等が法人である場合にあっては事業の内容
四 当該顧客等が法人である場合において、その事業経営を実質的に支配することが可能となる関係にあるものとして主務省令で定める者があるときにあっては、その者の本人特定事項
2 特定事業者は、顧客等との間で、特定業務のうち次の各号のいずれかに該当する取引を行うに際しては、主務省令で定めるところにより、当該顧客等について、前項各号に掲げる事項並びに当該取引がその価額が政令で定める額を超える財産の移転を伴う場合にあっては、資産及び収入の状況(第二条第二項第四十六号から第四十九号までに掲げる特定事業者にあっては、前項第一号に掲げる事項)の確認を行わなければならない。この場合において、第一号イ又はロに掲げる取引に際して行う同項第一号に掲げる事項の確認は、第一号イ又はロに規定する関連取引時確認を行った際に採った当該事項の確認の方法とは異なる方法により行うものとし、資産及び収入の状況の確認は、第八条第一項の規定による届出を行うべき場合に該当するかどうかの判断に必要な限度において行うものとする。
一 次のいずれかに該当する取引として政令で定めるもの
イ 取引の相手方が、その取引に関連する他の取引の際に行われた前項若しくはこの項(これらの規定を第五項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)又は第四項の規定による確認(ロにおいて「関連取引時確認」という。)に係る顧客等又は代表者等(第六項に規定する代表者等をいう。ロにおいて同じ。)になりすましている疑いがある場合における当該取引
ロ 関連取引時確認が行われた際に当該関連取引時確認に係る事項を偽っていた疑いがある顧客等(その代表者等が当該事項を偽っていた疑いがある顧客等を含む。)との取引
二 特定取引のうち、犯罪による収益の移転防止に関する制度の整備が十分に行われていないと認められる国又は地域として政令で定めるもの(以下この号において「特定国等」という。)に居住し又は所在する顧客等との間におけるものその他特定国等に居住し又は所在する者に対する財産の移転を伴うもの
三 前二号に掲げるもののほか、犯罪による収益の移転防止のために厳格な顧客管理を行う必要性が特に高いと認められる取引として政令で定めるもの
3 第一項の規定は、当該特定事業者が他の取引の際に既に同項又は前項(これらの規定を第五項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定による確認(当該確認について第六条の規定による確認記録の作成及び保存をしている場合におけるものに限る。)を行っている顧客等との取引(これに準ずるものとして政令で定める取引を含む。)であって政令で定めるものについては、適用しない。
4 特定事業者は、顧客等について第一項又は第二項の規定による確認を行う場合において、会社の代表者が当該会社のために当該特定事業者との間で第一項又は第二項前段に規定する取引(以下「特定取引等」という。)を行うときその他の当該特定事業者との間で現に特定取引等の任に当たっている自然人が当該顧客等と異なるとき(次項に規定する場合を除く。)は、当該顧客等の当該確認に加え、当該特定取引等の任に当たっている自然人についても、主務省令で定めるところにより、その者の本人特定事項の確認を行わなければならない。
5 特定事業者との間で現に特定取引等の任に当たっている自然人が顧客等と異なる場合であって、当該顧客等が国、地方公共団体、人格のない社団又は財団その他政令で定めるもの(以下この項において「国等」という。)であるときには、第一項又は第二項の規定の適用については、次の表の第一欄に掲げる顧客等の区分に応じ、同表の第二欄に掲げる規定中同表の第三欄に掲げる字句は、それぞれ同表の第四欄に掲げる字句とする。