下請業者が施工業者との間で下請契約を締結する前に下請の仕事の準備作業を開始した場合において施主が下請業者の支出費用を補てんするなどの代償的措置を講ずることなく施工計画を中止することが下請業者の信頼を不当に損なうものとして不法行為に当たるとされた事例
損害賠償請求事件
【事件番号】 最高裁判所第2小法廷判決/平成17年(受)第1016号
【判決日付】 平成18年9月4日
【判示事項】 下請業者が施工業者との間で下請契約を締結する前に下請の仕事の準備作業を開始した場合において施主が下請業者の支出費用を補てんするなどの代償的措置を講ずることなく施工計画を中止することが下請業者の信頼を不当に損なうものとして不法行為に当たるとされた事例
【判決要旨】 下請業者が施工業者との間で下請契約を締結する前に下請の仕事の準備作業を開始した場合において,施主が下請業者の支出費用の補てん等の措置を講ずることなく施工計画を中止することが不法行為に当たるとされた事例
【参照条文】 民法1-2
民法709
【掲載誌】 最高裁判所裁判集民事221号63頁
裁判所時報1419号388頁
判例タイムズ1223号131頁
金融・商事判例1256号28頁
判例時報1949号30頁
民法
(基本原則)
第一条 私権は、公共の福祉に適合しなければならない。
2 権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。
3 権利の濫用は、これを許さない。
(不法行為による損害賠償)
第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。