下関市から家庭系1般廃棄物の収集又は運搬の委託を受けておらず,かつ,同市長から同廃棄物の収集又は運搬行為を行わないように命じられていた被告人が,ゴミステーションに適正に排出された同廃棄物(古紙)を収集した行為を有罪とした原判決について,同判決が適用した下関市廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例は,法律に違反するから地方自治法14条1項,憲法94条の条例制定権の範囲を超え,かつ憲法22条1項,25条1項,13条,31条,14条等に抵触して違憲無効であり,仮にそうでないとしても,被告人の行為は可罰的違法性がなく,あるいは構成要件該当性を欠くから,原判決には,判決に影響を及ぼすことが明らかな法令適用の誤りがあると主張した被告人の控訴を棄却した事例
広島高等裁判所判決/平成19年(う)第241号
平成20年5月13日
下関市廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例違反事件
【判示事項】 下関市から家庭系1般廃棄物の収集又は運搬の委託を受けておらず,かつ,同市長から同廃棄物の収集又は運搬行為を行わないように命じられていた被告人が,ゴミステーションに適正に排出された同廃棄物(古紙)を収集した行為を有罪とした原判決について,同判決が適用した下関市廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例は,法律に違反するから地方自治法14条1項,憲法94条の条例制定権の範囲を超え,かつ憲法22条1項,25条1項,13条,31条,14条等に抵触して違憲無効であり,仮にそうでないとしても,被告人の行為は可罰的違法性がなく,あるいは構成要件該当性を欠くから,原判決には,判決に影響を及ぼすことが明らかな法令適用の誤りがあると主張した被告人の控訴を棄却した事例
【判決要旨】 「被告人は,下関市または同市から家庭系1般廃棄物の収集または運搬の委託を受けたものでなく,かつ,下関市長から上記廃棄物の収集または運搬行為を行わないように命じられていたものであるが,原判示の日時に,原判示のごみステーションにおいて,適正に排出された家庭系1般廃棄物である古紙(新聞紙等)約35キログラムを収集した」旨認定し,下関市廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例45条,10条2項,1項(以下「本件規定」という。)を適用して被告人を罰金10万円に処した原判決について,弁護人は,本件規定は法律に違反するから,地方自治法14条1項,憲法94条の条例制定権の範囲を超え,かつ憲法22条1項,25条1項,13条,31条,14条等に抵触して違憲無効であるなどと主張するが,所論が種々主張するところを検討しても,本件規定は法律に違反せず,地方自治法14条1項,憲法94条の条例制定権の範囲を超えてはいないし,所論指摘の憲法違反もない。
【参照条文】 下関市廃棄物の原料及び適正処理等に関する条例45
下関市廃棄物の原料及び適正処理等に関する条例10-2
下関市廃棄物の原料及び適正処理等に関する条例10-1
循環型社会形成推進基本法10
循環型社会形成推進基本法7
廃棄物の処理及び清掃に関する法律7-1ただし書き
地方自治法14-1
憲法94
【掲載誌】 高等裁判所刑事裁判速報集平成20年213頁