株主が会社法371条2項の規定に基づき株式会社に対してした取締役会の議事録の謄写許可請求が同条所定の「株主の権利を行使するため必要であるとき」の要件を欠くか、あるいは、権利の濫用に当たる場合
福岡高等裁判所決定/平成21年(ラ)第49号
平成21年6月1日
取締役会議事録謄写許可申請一部許可決定に対する抗告事件
【判示事項】 株主が会社法371条2項の規定に基づき株式会社に対してした取締役会の議事録の謄写許可請求が同条所定の「株主の権利を行使するため必要であるとき」の要件を欠くか、あるいは、権利の濫用に当たる場合
【判決要旨】 株主が会社法371条2項の規定に基づき株式会社に対してした取締役会の議事録の謄写許可申請であっても、株主の地位に仮託して、個人的な利益を図るため当該申請をしたものと認めるのが相当であるばかりでなく、当該申請によって会社の企業秘密たる事項を記載した部分が閲覧・謄写されることになれば、会社の将来の事業実施等についても重大な打撃が生じるおそれがあり、会社の全株主にとっても著しい不利益を招くおそれがあると認められる場合には、当該申請は同条2項所定の「株主の権利を行使するため必要であるとき」の要件を欠くか、あるいは、権利の濫用に当たる。
【参照条文】 会社法371
【掲載誌】 金融・商事判例1332号54頁