公職選挙法第225条第3号の罪が成立する事例としない事例 札幌高等裁判所判決 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

公職選挙法第225条第3号の罪が成立する事例

 

札幌高等裁判所判決/昭和43年(う)第326号

昭和44年7月3日

公職選挙法違反被告事件

【判示事項】    1、公職選挙法第225条第3号の罪が成立する事例

2、同罪が成立しない事例

【判決要旨】    1、特定の選挙に関し、臨時郵便集配人に対し、特定候補者支持の態度を改めなければその職をやめなければならないようにされるかもしれない趣旨のことを申し向けた所為につき、郵便集配委託契約における臨時郵便集配人の地位が不安定であり、かつ威迫者が大口の郵便利用者で町議会議員の職にある者とその妻であること等判文1の事情が存するときは、威迫者が郵便局長と臨時郵便集配人との間に存する利害関係を利用する威迫の内容につき影響力を与え得たと認められるから、公職選挙法第225条第3号の罪が成立する。

2、特定の選挙に関し、町立小学校教員に対し、特定候補者支持の態度を改めなければ転任させられるかもしれない趣旨のことを申し向けた所為につき、町立小学校教員の人事を実際に委ねられていた町教育長が右の人事をなすについての資料を専らその教員の属する学校校長の意見具申のみによつて得ていた等判文2の事情が存するときは、威迫者が町議会議員等の職にあつたとしても、威迫者が町教育委員会又は町教育長と町立小学校教員との間に存する利害関係を利用する威迫の内容につき影響力を与え得たとは認められないから、同罪は成立しない。

【参照条文】    公職選挙法225

【掲載誌】     高等裁判所刑事判例集22巻4号463頁

          高等裁判所刑事裁判速報集69号