被告Y大学(茨城大学)が,原告Xら(大学教授2名)が行ったハラスメント被害にかかる訴訟(前訴)の提起および記者会見でのXら主張を非難する文書(学長所見)のうちA文言は,Xらの訴訟提起行為に対する意見ないし論評としての域を逸脱し,かつ,教職員らのXらに対する社会的評価の低下ないしその後の教職員らからの非難,無視,疎外によって孤立を余儀なくされたこと等による精神的損害を及ぼすに足りるものであったとして,慰謝料の請求が一部認容された例
水戸地方裁判所判決/平成24年(ワ)第372号
平成26年4月11日
損害賠償等請求事件
【判示事項】 1 被告Y大学(茨城大学)が,原告Xら(大学教授2名)が行ったハラスメント被害にかかる訴訟(前訴)の提起および記者会見でのXら主張を非難する文書(学長所見)のうちA文言は,Xらの訴訟提起行為に対する意見ないし論評としての域を逸脱し,かつ,教職員らのXらに対する社会的評価の低下ないしその後の教職員らからの非難,無視,疎外によって孤立を余儀なくされたこと等による精神的損害を及ぼすに足りるものであったとして,慰謝料の請求が一部認容された例
2 Y大学が,私的録音禁止決定に反し私的録音を裁判で利用している等と,Xらを非難する文書(本件文書)を教職員に一斉配信・掲示したことが,Xらの社会的評価を低下させ名誉を毀損したとして慰謝料の請求が一部認容された例
3 Y大学の学生宛学長所見のB文言およびC文言は,それ自体としても,各文言を総合したとしても,Xらの社会的評価を低下させるものとはいえないと判断された例
4 Y大学がXらに対し各公表行為後に組織的なハラスメントを加えたことを認めるに足りる証拠はないとして,Xら主張のY大学による職場環境整備義務違反に基づく損害賠償等の請求が棄却された例
【掲載誌】 労働判例1102号64頁