被告神戸大学の附属病院血液内科長であった原告が,医学研究科長に就任した被告Bから違法な退職勧奨及 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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被告神戸大学の附属病院血液内科長であった原告が,医学研究科長に就任した被告Bから違法な退職勧奨及び就労妨害行為等を受けたとして,Bに対し,慰謝料の支払を求め,神戸大学に対し,主位的に使用者責任,予備的に国家賠償法に基づいて,損害賠償を求めた事案。

 

神戸地方裁判所判決/平成22年(ワ)第3036号、平成23年(ワ)第2087号

平成25年6月28日

損害賠償請求事件(第1事件)、国家賠償請求事件(第2事件)

【判示事項】    被告神戸大学の附属病院血液内科長であった原告が,医学研究科長に就任した被告Bから違法な退職勧奨及び就労妨害行為等を受けたとして,Bに対し,慰謝料の支払を求め,神戸大学に対し,主位的に使用者責任,予備的に国家賠償法に基づいて,損害賠償を求めた事案。

裁判所は,(1)Bによる本件退職勧奨,血液内科等への配属と研究・診療の制限並びに厳重注意処分は,原告に退職を強要し,これに応じないことの制裁,嫌がらせ等として,原告の診療,研究及び教育を制限し,また,手続根拠を欠く厳重注意処分をしたという一連の行為として不法行為を構成し,また,(2)原告が,弟子を虐待したとするBの本件発言は,原告の社会的評価の低下を招来するもので,原告の名誉を違法に毀損したとして,不法行為に当たることを認めた。なお,責任の所在については,(1)被告神戸大学は原告に対して,国家賠償法1条1項に基づく損害賠償責任を負う(したがって,公務員個人であるBは損害賠償責任を負わず,また被告大学に民法715条1項の適用はない)とし,一方(2)本件名誉毀損行為は,Bの職務権限に関するものとはいえないから,Bが原告に対し,民法709条に基づく損害賠償責任を負うとした。

【掲載誌】     LLI/DB 判例秘書登載