商法293条ノ7第1号前段にいう「株主の権利ノ確保若ハ行使ニ関シ調査ヲ為ス為ニ非ズシテ請求ヲ為シ | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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商法293条ノ7第1号前段にいう「株主の権利ノ確保若ハ行使ニ関シ調査ヲ為ス為ニ非ズシテ請求ヲ為シタルトキ」に該当するとして、株主の会計帳簿等閲覧・謄写請求を棄却した事例

 

大阪地方裁判所判決/平成9年(ワ)第9750号

平成11年3月24日

会計帳簿等閲覧謄写請求事件

【判示事項】    1 法人ノ税確定申告書及びその添付書類が商法293条ノ6第1項にいう「会計ノ帳簿及書類」に該当しないとされた事例

2 商法293条ノ7第1号前段にいう「株主の権利ノ確保若ハ行使ニ関シ調査ヲ為ス為ニ非ズシテ請求ヲ為シタルトキ」に該当するとして、株主の会計帳簿等閲覧・謄写請求を棄却した事例

【3照条文】    商法293-7

【掲載誌】     判例タイムズ1063号188頁

          判例時報1741号150頁

原告及び原告の実質的オーナーであるAが代表者を務めるB会社が、被告所有の土地について、原告に専任媒介権を付与した上、B会社に廉価で売却するよう求めていたこと、被告がこれに対して確答を与えなかった時期と相前後して原告が本件閲覧謄写請求をするようになったこと、提訴前の会談において、被告の代表者は、Aに対し、本件帳簿等の閲覧謄写の請求に応じるという申入れをしたのに、Aはこれに応じず、本訴を提起したこと、右会談において、Aが被告に対し、原告及びB会社に前記不動産の売却に商機を与えるよう強く希望した上、被告の役貝らが本件訴えの提起を思いとどまるよう懇請したのに対し、提訴を中止することはできないが、時期を見て取り下げることはあり得る等の回答をしていること等、本件訴えの提起に至る経緯、その後の経過等の諸事情について事実を詳細に認定した上、原告の本件閲覧謄写請求は、本件帳簿等の閲覧謄写自体を目的とするものとは到底認められず、原告の実質的オーナーが代表者をしている訴外会社へ、不動産の廉価売却をさせようとして被告との間で行われる交渉を有利に運ぶための手段としてされたものと推認され、商法293条ノ7第1号前段にいう「株主ノ権利ノ確保若ハ行使ニ関シ調査ヲ為ス為ニ非ズシテ請求ヲ為シタルトキ」に該当するとした。