本件は,東京都目黒区(以下略)所在の建物(以下「本件マンション」という。)を管理する原告が,本件マンションの中の区分所有建物である別紙物件目録記載の建物(以下「本件居室」という。)を所有する被告に対し,被告が本件居室宿泊施設として有料で不特定者に提供するといういわゆる民泊営業行為を行っていることにつき,これが区分所有者の共同の利益に反する行為に当たると主張して,①区分所有法57条1項に基づき,本件居室を業として宿泊施設に使用することの停止を求めるとともに,②平成29年8月27日の原告管理規約の改正(以下「本件改正」といい,本件改正前の管理規約を「旧規約」,本件改正後の管理規約を「新規約」という。本件改正の前後を通じて「本件規約」と総称する。)前における被告の民泊営業行為が,不法行為に該当するところ,これを停止させるために要した弁護士費用,調査費用等の実費合計75万6199円の損害を被ったと主張して,不法行為による損害の賠償として,同損害額及び遅延損害金の支払を求める事案である。
東京地方裁判所判決/平成29年(ワ)第11635号
平成30年9月5日
民泊営業行為停止等請求事件
【掲載誌】 LLI/DB 判例秘書登載
主 文
1 被告は,別紙物件目録記載の建物を業として宿泊施設に使用してはならない。
2 被告は,原告に対し,75万6199円及びこれに対する平成29年5月9日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3 訴訟費用は被告の負担とする。
4 この判決は,第2項に限り,仮に執行することができる。
事実及び理由
第1 請求
主文同旨
第2 事案の概要等
1 事案の概要
本件は,東京都目黒区(以下略)所在の建物(以下「本件マンション」という。)を管理する原告が,本件マンションの中の区分所有建物である別紙物件目録記載の建物(以下「本件居室」という。)を所有する被告に対し,被告が本件居室宿泊施設として有料で不特定者に提供するといういわゆる民泊営業行為を行っていることにつき,これが区分所有者の共同の利益に反する行為に当たると主張して,①建物の区分所有等に関する法律(以下「区分所有法」という。)57条1項に基づき,本件居室を業として宿泊施設に使用することの停止を求めるとともに,②平成29年8月27日の原告管理規約の改正(以下「本件改正」といい,本件改正前の管理規約を「旧規約」,本件改正後の管理規約を「新規約」という。本件改正の前後を通じて「本件規約」と総称する。)前における被告の民泊営業行為が,不法行為に該当するところ,これを停止させるために要した弁護士費用,調査費用等の実費合計75万6199円の損害を被ったと主張して,不法行為による損害の賠償として,同損害額及びこれに対する訴状送達の日である平成29年5月9日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。