本件は,被告社団法人Y1(以下「被告技術士会」という。)の会員である原告が,被告技術士会の理事等であった被告Y2,同Y3,同Y4,同Y5,同Y6及び同Y7(以下,上記6名の被告を併せて「被告理事ら」という。)が,共謀の上,原告の言論を弾圧するなどの目的で懲戒手続を利用し,原告を厳重注意とする違法な議決を行い,これを倫理委員会及び理事会で公表した上,被告Y2が原告に厳重注意処分を行うなどして,原告の名誉権及び会内で自由に発言することができる権利を侵害し精神的損害を与えたなどと主張して,被告らに対し,被告理事らについては民法719条1項に基づき,被告技術士会については同法44条1項に基づき,不法行為による損害賠償請求として,損害金180万円及びこれに対する本件訴状送達の日の翌日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払を求める事案である。
東京地方裁判所判決/平成13年(ワ)第15261号
平成15年10月29日
損害賠償請求事件
【判示事項】 被告X会の会員である原告が,被告理事ら数名が,共謀の上,原告の言論を弾圧するなどの目的で,懲戒手続を利用し,原告に厳重注意処分を行うなどして,原告の名誉権及び会内での自由に発言できる権利を侵害し,精神的損害を与えたとして,損害賠償を求めた事案で,厳重注意処分に至る一連の行為が,懲戒手続に藉口した言論弾圧等の目的によるものとは認められないとし,厳重注意が,制裁権の濫用であることを否定して,違法であったとは認められないとした事例
【掲載誌】 LLI/DB 判例秘書登載