民法上の組合員の手形責任 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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最高裁判所第2小法廷判決/昭和50年(オ)第319号

昭和50年7月14日

【判示事項】    民法上の組合員の手形責任

【判決要旨】    ばらの店協同組合が民法上の組合であるとき、為替手形の引受欄に「ばらの店協同組合理事長甲」と記名し、その名下に同理事長の押印がなされている場合には、甲は右組合の全組合員を代理して右引受をしたものと認めるのが相当である。

【参照条文】    民法668

          民法674

          民法675

          手形法28

【掲載誌】     金融・商事判例472号2頁

【解説】

1、事案 被上告人(原告)は、民法上の組合である「ばらの店協同組合」を支払人とし、その引受欄に、ばらの店協同組合理事長甲と記名し、その名下に押印のある為替手形20通額面合計540万0955円の適法な所持人であるが、支払期日に呈示して拒絶された。

 上告人(被告)らは、いずれも右組合の組合員である。本件手形が訴外乙によって振出し、引受されたとしても、乙は組合から手形、小切手振出行為を授権されていた。仮にそうでなくても、乙につき民法110条の表見代理が成立し、右組合の組合員である上告人らは責任を免れえないと主張した。上告人らは、本件手形は乙の偽造にかかるものである。仮にそうでなくても、ばらの店協同組合は、権利能力なき社団であって、組合員たる上告人らに個人的責任はないし、被上告人は乙に手形行為の権限がないことを知っていたので、表見代理も成立しないと反論した。

 第1審及び原審とも、本件手形引受は乙の偽造によるが、被上告人との関係で民法110条の表見代理が成立すること、ばらの店協同組合は民法上の組合であり、上告人らは組合員として手形の共同引受人と同一の責任があるとして、被上告人の請求を認容し、最高裁も同旨の判断から上告棄却した。