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被相続人の長男(原審申立人)が被相続人の妻(原審相手方)らに対して,仏具等の祭祀財産につき,自らを承継者と指定する審判を求めた事案

 

東京高等裁判所決定/平成30年(ラ)第2187号

平成31年3月19日

祭祀承継者指定(相続)審判に対する抗告事件

【判示事項】    被相続人の長男【抗告人兼相手方(原審申立人)】が被相続人の妻【相手方兼抗告人(原審相手方)】らに対して,仏具等の祭祀財産につき,自らを承継者と指定する審判を求めた事案で,原審は,対象とされた財産のうち,被相続人の位牌等については被相続人が所有していたものではないから,被相続人から承継すべき祭祀財産に当たらないとした上で,その余の財産について,被相続人の妻が,原審申立人の要望に従い同人に仏壇を引き渡したことなどから,当事者間に祭祀承継者を原審申立人と認める黙示の合意が成立したとして,原審申立人を祭祀承継者と定めた。

抗告審は,原審の判断を是認した上で,被相続人の位牌等は,いわば被相続人自体ともいえる遺体や遺骨とはその性質において異なり,祭祀財産に準じたものとして扱うことも困難とし,抗告審で追加的に申し立てられた原審申立人への祭祀財産の引渡しも,その余の財産についてのみ命じた事例

【参照条文】    民法897

          家事事件手続法別表第2の11の項

【掲載誌】     判例タイムズ1472号110頁