社会保険労務士試験不合格処分の取消訴訟が法律上の争訟に当たるとされた事例 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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東京地方裁判所判決/平成28年(行ウ)第85号

平成29年1月17日

第47回(平成27年度)社会保険労務士試験合格基準取消請求事件

【判示事項】    1 社会保険労務士試験不合格処分の取消訴訟が法律上の争訟に当たるとされた事例

2 社会保険労務士試験不合格処分の取消請求が棄却された事例

【判決要旨】    1 社会保険労務士試験不合格処分の取消訴訟は,国家試験の合否に係る処分の効力に関するものであって当事者間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関するものであり,合格基準の策定過程に違法がある旨,社会保険労務士となるのに必要な知識及び能力の有無とは関係のない事柄が考慮された旨が主張されている本件においては,学問又は技術上の知識,能力,意見等の優劣,当否を本質的な争点とし,その争点に係る判断がその帰趨を左右する必要不可欠のものであるとはいえず,法律上の争訟に当たる。

2 社会保険労務士試験不合格処分の取消請求が,社会保険労務士試験において,いかなる手続によりいかなる合格基準を決定するかは,処分行政庁の広範で専門的かつ技術的な裁量に委ねられているものと解されるところ,当該社会保険労務士試験の合格基準につき特段不合理な点はうかがわれず,合格基準の策定について,処分行政庁が裁量権を濫用,逸脱したものとはいえないとして,棄却された事例

【参照条文】    裁判所法3-1

          社会保険労務士法3-1

          社会保険労務士法9

          社会保険労務士法10-1

【掲載誌】     判例タイムズ1441号91頁