公正な手続を実質的に履践して定めたと認められる本件の公開買付価格は公正である。 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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東京高等裁判所決定/平成27年(ラ)第991号、平成27年(ラ)第1737号

平成28年3月28日

株式取得価格決定に対する抗告、同附帯抗告事件

【判示事項】    公開買付けの公表日から取得日までの日経平均等の終値の変動率による予測価格を基礎として、当該株式の客観的価値を定めるとともに、その客観的価値の20%をもって増加価値分配価格とする原審決定が変更され、公開買付けの価格が公正な価格であるとされた事例

【判決要旨】    本件の公開買付価格は公正であり、取得価格決定手続においても、特段の事情のない限り尊重されるべきであるところ、裁判所が裁量により取得価格を決定するに際し、公正な手続を実質的に履践して定めたと認められる本件の公開買付価格に依拠せずに、新たな価格を決定し直すべき特段の事情はないものと思料され、本件株式の取得価格は1株につき本件の公開買付価格と同額の735円と定めるのが相当である。

【参照条文】    会社法172-1

【掲載誌】     金融・商事判例1491号32頁

          金融法務事情2043号78頁