最高裁判所第1小法廷判決/昭和59年(オ)第1416号
昭和62年11月5日
損害賠償請求上告事件
【判示事項】 1 犯則事件に係る犯則事実の不存在と国税犯則取締法14条1項の通告処分の違法・無効
2 国税犯則取締法14条1項の通告処分の無効を理由とする不当利得返還請求につき、右通告処分に係る犯則事実に不存在の部分があっても、国税局長は不存在とされた分を除外したその余の犯則事実に対する処断刑たる罰金額の範囲内で通告すべき罰金相当額を定め得るのであるから、右通告処分と共通の資料に基づく課税処分の一部が裁決により取り消されたとしても、その裁量の範囲内でなされた通告に基づく罰金相当額の納付が法律上の原因を欠くことにはならないとされた事例
【判決要旨】 1 国税犯則取締法14条1項による通告は、証拠資料が相当な調査に基づいて収集されたものであり、これらの証拠資料を総合勘案して、通告時に犯則の心証を得たことにつき合理性があると認められる場合には、後に通告に係る犯則事実が存在しないものと判断されたとしても、違法、無効とされるものではない。
2 <略>
【参照条文】 国税犯則取締法14-1
民法703
物品税法29
物品税法44-1
物品税法47-1
刑法48-2
【掲載誌】 訟務月報34巻7号1415頁
最高裁判所裁判集民事152号133頁
金融・商事判例807号43頁