国が建築作業現場における石綿含有建材の取扱い作業による石綿関連疾患の発生防止のために労働安全衛生法に基づく規制・監督権限を行使しなかったことが国家賠償法1条1項の適用上違法であるとされた事例
東京高等裁判所判決/平成24年(ネ)第4631号
平成29年10月27日
各損害賠償請求控訴事件
【判示事項】 1 国が建築作業現場における石綿含有建材の取扱い作業による石綿関連疾患の発生防止のために労働安全衛生法に基づく規制・監督権限を行使しなかったことが国家賠償法1条1項の適用上違法であるとされた事例
2 長期間,多数の建築作業現場で建築作業に従事したため,いずれの建材メーカーの製造・販売した石綿含有建材からの石綿粉じんに曝露して石綿関連疾患に発症したか因果関係の立証が困難な事案において,各建材メーカーの製造・販売した石綿含有建材のマーケットシェア及び建築作業従事者の経験した作業現場数に基づく確率計算により,当該建築作業従事者が従事した建築作業現場への各建材メーカーが製造・販売した石綿含有建材の到達頻度を推定した上で,各建材メーカーに対して,民法709条に基づき寄与度に応じた分割責任あるいは民法719条1項後段に基づく連帯責任として,建築作業従事者への損害賠償責任を認めた事例
【参照条文】 国家賠償法1-1
労働安全衛生法1
労働安全衛生法22
労働安全衛生法23
労働安全衛生法27-1
労働安全衛生法55
労働安全衛生法57
労働安全衛生法59
民法709
民法719-1
【掲載誌】 判例タイムズ1444号137頁