東京高等裁判所判決/平成26年(ネ)第5258号
平成27年7月1日
損害賠償等請求控訴事件
【判示事項】 性同一性障害のため戸籍の性別を男性から変更した女性が,地元のゴルフクラブが入会を拒否したのは不当として損害賠償を求めた訴訟で,原審が一部認容したところ,控訴審も,いわれのない不利益を被ることによって,その人格の根幹部分に関わる精神的苦痛を受けたものと認めることができるなどとして原判決を維持して控訴棄却とした事例
【掲載誌】 LLI/DB 判例秘書登載
その1審判決である
静岡地方裁判所浜松支部判決/平成24年(ワ)第627号
平成26年9月8日
損害賠償等請求事件
【判示事項】 性同一性障害により性別を変更したことを理由に会員制ゴルフクラブへの入会を拒否されたとして,同ゴルフ場を経営する会社と運営するクラブに対し,女性X1と会社が損害賠償を求めた事案。被告らは,浴室や更衣室の利用で会員に不安感や困惑が出る恐れがあると主張したが,裁判所は,X1は戸籍のみならず外見上も女性で,女性用施設を利用した際に混乱が起きていないことから,被告が危惧するような混乱が生じるとは考え難いとした上で,性同一性障害が本人の意思に関わりなく生ずる疾患であることが社会的にも認識されており,被告らが構成員選択の自由を有することを考慮しても,憲法14条などの趣旨に照らし,社会的に許容しうる限界を超え,違法であるとして,X1に対し,慰謝料100万円,弁護士費用10万円の損害を認め,その余の請求を棄却した事例
【掲載誌】 判例時報2243号67頁