原告は,反応性抑うつ状態による欠勤から復職したばかりであり,その復職後に腎盂腎炎による入院治療を受けた直後であったから,片道3時間弱もの通勤に耐えられる体調ではなく,非常に長い通勤時間を要する就業場所への転勤を命じる配転命令は,原告に通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるものであった。
被告会社に対する原告の退職の意思表示が,錯誤無効として,労働契約上の権利を有する地位にあることの確認が認められ,本判決確定までの未払賃金等の支払請求及び被告の配転命令等が安全配慮義務違反として債務不履行責任に基づく慰謝料請求を一部認容した事例~ピジョン事件
東京地方裁判所判決平成27年7月15日
地位確認等請求事件
【判示事項】 被告会社に対する原告の退職の意思表示が,錯誤無効として,労働契約上の権利を有する地位にあることの確認が認められ,本判決確定までの未払賃金等の支払請求及び被告の配転命令等が安全配慮義務違反として債務不履行責任に基づく慰謝料請求を一部認容したが,判決確定後の賃金請求は不適法として却下し,その余の請求を棄却した事例
【掲載誌】 LLI/DB 判例秘書登載
労働判例1145号136頁