派遣や業務処理請負といった外部労働力として受け入れてきた労働者について,その後に有期で直用化し,2年11か月を上限として短期間の労働契約を反復継続してきたケースで,リーマン・ショックによる経済不況に伴う雇止めを適法とした1審判決が維持された例
東京高等裁判所判決/平成24年(ネ)第3578号
平成27年3月26日
地位確認等請求控訴事件
【判示事項】 1 派遣や業務処理請負といった外部労働力として受け入れてきた労働者について,その後に有期で直用化し,2年11か月を上限として短期間の労働契約を反復継続してきたケースで,いわゆるリーマン・ショックによる経済不況に伴う雇止めを適法とした1審判決が維持された例
2 雇止めの適法性に関して,通算契約期間2年11か月の限度内では,控訴人兼被控訴人(1審原告)第1グループXら臨時従業員にも雇用継続の期待に客観的合理性があるものの,正社員のような期間を定めない労働契約に比べれば,雇用継続の期待に対する合理的期待には限度があり,その保護は限定的なものになるとされた例
3 経済情勢が急速に悪化するなかで,有期雇用の期間の満了時まで休業扱いとし平均賃金の6割の休業手当が支給されていたケースで,有期雇用では当該契約期間内の雇用継続およびそれに伴う賃金債権の維持については期待が高く,その期待は合理的なものと評価すべきであるとして,1審判決の認容額を一部変更しつつも,同じく民法536条2項に基づく賃金支払いが認められた例
4 経済不況のなか労働者派遣契約が打ち切られ,それに伴い雇用を喪失した派遣労働者らが派遣先に対して不法行為等に基づく損害賠償を請求した事案において,これをいずれも否定した1審判決が維持された例
【掲載誌】 労働判例1121号52頁