最高裁判所第2小法廷判決昭和62年7月17日
『昭和62年重要判例解説』商法事件
預金支払請求事件
【判示事項】 銀行取引約定書10条4項と銀行が第三者との与信取引によって取得した取引先振出名義の約束手形
【判決要旨】 銀行が手形に押捺された印影と取引先の届出印鑑とを相当の注意をもって照合し符合すると認めて取引したときは手形の偽造等によって生じた損害は取引先が責任を負う旨の銀行取引約定書10条4項の規定は、銀行が第三者との与信取引によって取得した取引先振出名義の約束手形には適用がないと解するのが相当である。
【参照条文】 民法1編4章1節
手形法1編
手形法2編
【掲載誌】 最高裁判所民事判例集41巻5号1359頁