仮差押え後の競売と法定地上権の成否 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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最高裁判所第1小法廷判決平成28年12月1日

『平成29年重要判例解説』民法6事件

損害賠償等,境界確定等請求事件

【判示事項】 地上建物に対する仮差押えが本執行に移行して強制競売手続がされた場合において,土地及び地上建物が当該仮差押えの時点で同一の所有者に属していたが,その後に土地が第三者に譲渡された結果,当該強制競売手続における差押えの時点では同一の所有者に属していなかったときの法定地上権の成否

【判決要旨】 地上建物に仮差押えがされ、その後、当該仮差押えが本執行に移行してされた強制競売手続における売却により買受人がその所有権を取得した場合において、土地および地上建物が当該仮差押えの時点で同一の所有者に属していたときは、その後に土地が第三者に譲渡された結果、当該強制競売手続における差押えの時点では土地および地上建物が同一の所有者に属していなかったとしても、法定地上権が成立する。

【参照条文】 民事執行法81

【掲載誌】  最高裁判所民事判例集70巻8号1793頁