「現代訴訟の論点と法理論の検討 4 現代における裁判所の情報収集や裁判のための証拠等収集の在り方をめぐる問題」
論究ジュリスト(2017年夏号)№22
■座談会参加者(レギュラーメンバー) 研究者:道垣内弘人・山本和彦・小粥太郎/裁判官:岸 日出夫・山田真紀・朝倉佳秀・武部知子
ゲスト菱田雄郷
裁判官は証拠不十分で事実認定に苦労した経験があるはずである。
最高裁は、刑事関係文書や自己利用文書・内部文書について、文書提出義務を認めない傾向があるが、公正な事実認定という観点から、強く批判されるべきである。
当事者の代理人となる弁護士側からは、文書提出義務の一般化を求める動きが強く、民事訴訟法の改正につながった。
学者は実務経験がないので、わからないのであろうが、立証上の困難という現実を直視すべきである。
アメリカ法では、ディスカバリーによって、包括的に文書は取調べの対象となる。
ドイツ法では、文書については、一般的に提出義務がある。
韓国では、刑事関係文書、不起訴記録ですら、民事裁判で提出義務がある。
日本の民事訴訟法は、世界の潮流から、完全に遅れている。
日本においても、刑事関係文書や自己利用文書・内部文書について、文書提出義務を認めるべきである。