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担当外役員等が契約担当役員等とは別の経路から重要事実に関する何らかの情報を入手した場合において、金融商品取引法166条1項5号による取引制限の対象とされるための要件

 

東京地方裁判所判決

【判決日付】 令和元年5月30日

『令和元年重要判例解説』商法10事件

課徴金納付命令処分取消等請求事件

【判示事項】 1 金商法166条1項5号による取引規制の対象とされるための要件

2 担当外役員等が契約担当役員等とは別の経路から重要事実に関する何らかの情報を入手した場合において、金商法166条1項5号(インサイダー取引)による取引制限の対象とされるための要件

【判決要旨】 1 金商法166条1項5号による取引規制の対象とされるには、契約担当役員等から担当外役員等に対し、重要事実に係る情報の全部または一部が直接に伝達されることを要するものではないが、少なくとも、契約担当役員等が契約の締結や交渉等に関して得た重要事実に関する情報が、その契約担当役員等と担当外役員等との直接または間接の職務上の関わり合いを通じて、当該担当外役員等の知るところとなったことを要する。

2 担当外役員等が契約担当役員等とは別の経路から重要事実に関する何らかの情報を入手した場合において、金商法166条1項5号による、取引制限の対象に当たるというためには当該別経路による情報だけでは重要事実を知ったというのに十分でなかったものが、契約担当役員等との直接または間接の職務上の関わり合いを通じて得られた情報(内部情報)を加えたことにより重要事実を知るに至ったと認められることが必要である。

【参照条文】 金融商品取引法(平成23年法律第49号による改正前のもの)166

【掲載誌】  金融・商事判例1572号14頁