FRAND宣言をした特許権に基づく侵害警告が不正競争(虚偽の事実の告知)に当たるとして差止めが認 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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東京地方裁判所判決平成27年2月18日

『平成29年重要判例解説』経済法7事件

不正競争行為差止等請求事件

【判示事項】 FRAND宣言をした特許権(必須宣言特許)に基づく侵害警告が不正競争(虚偽の事実の告知)(不正競争防止法2条1項14号)に当たるとして差止めが認められた事例

【参照条文】 民法1-3

       特許法100-1

       不正競争防止法2-1

【掲載誌】  判例タイムズ1412号265頁

注、RANDライセンス は、標準化プロセスでよく使用されるライセンス方式の一種である。FRANDライセンス FRANDFair, Reasonable And Non-Discriminatory(公平、妥当かつ差別のないライセンス)の略。

一般に標準化団体に加盟する際、企業は標準規格の基礎となる技術について特許を得た場合、その標準規格を通しての特許使用を許諾し、「妥当な」特許料を徴収する権利を有するという条項(RAND条項)を含む契約を結ぶ。このような条件でのライセンスはRANDライセンスと呼ばれ、同じ市場で競合する企業が標準規格を実装するという状況を可能にする。

RANDライセンスに基づく標準規格を策定するということは、権利保有者が明示されたRAND条件に従って排他的権利をライセンス供与することを意味する。

後になってRAND条件を越える独占権が明らかにされ主張された場合、RAND条件は無効となり、「不当な」使用料が徴収される可能性がある。そのとき、標準化団体は問題となっている部分を除いた新たな標準を策定する以外に対策がほとんどない。