ローヌのVDNって何
VDNはVins Doux Naturelsヴァン・ドゥー・ナチュレルの頭文字を取ったもので、天然甘口ワインのことです。ローヌでも甘口ワインが造られているんですね。
造り方は、ブドウ果汁を発酵させている途中で、外からアルコールを添加することにより、発酵を停止させて、甘みを残す、というやり方です。
酵母は自らが糖分からアルコールを造り出しますが、その造り出すアルコールの濃度によって、自ら命を断つという、なんともいさぎのよい生き物なのです。ちなみに、彼らがお亡くなりになるアルコール濃度は、15%です。
ですから、外からアルコールを追加すると、いきなりアルコール濃度が高まり、酵母がお亡くなりになる、つまり、発酵中の糖分がアルコールに変わらないことになるので、糖分がそのままの甘口のワインができあがるってことです。
ローヌ以外でも、このVDNは造られているんですが、とりあえず、ローヌだけを先に見てみると・・・
・ラストー
・ラストー・ランシオ
・ミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズ
です。
ラストーやラストー・ランシオはグルナッシュやグルナッシュ・ブランから造られるのに対し、ミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズは、ミュスカです。使用してるブドウ品種をAOCの中で語っちゃってますもんね。
これらのワインは、通常、熟成せずに市場に出荷され、凝縮した果実(ブドウ、モモ)のアロマが新鮮なうちに消費するのに向いているそうです。