津留晃一:「人の数だけ現実がある」。自分の脳の中、脳の中身です。
「津留晃一さん講演会「空間認識」 その1」
こんにちは。お暑いところお集まりくださり、ありがとうございます。
久しぶりの(大阪での)講演会です。
話したいことはいっぱいあるんですけども、先ほど来たときに、主催者のSさんから、「2000年問題、津留さんどう考えてますか?」って聞かれて、(そのとき)Sさんの表情を見てたんです。
結構真剣なんですね。
見てたら、本人が言ったんですが、「ヤバイなあ。」って。
「準備しようかなって思うと、どんどん、どんどん、その世界が広がっていった」って話をしていたんです。
その仕組みについて、ちょっと話しをしたいんです。
私たちは普段空間というものを認識してますね。
認識してるでしょ。
「空間が有る」と思ってる訳です。
そこで、ちょっとだけ意識を向けて欲しいんです。
「有る」と思ってますよね。
実はその想念を体験してる訳なんです。
この話をずっと最後までしても分かるかどうかってことがありますが。
「有る」と思ってますね。
その「思い」を私たちは体験してるんです。
ところが、自我の頭はそれを逆にとる訳ですね。
「『空間が有る』から『有る』と思ってるんだ」って。そうでしょ? 全部そうなんです。
「有る」から「有る」と思ってるんだって。
じゃあ、「有る」という証拠はどこにあるんだ。
空間が有るという証拠、どなたかあります?
証拠お持ちのかた?
ひとつには触れるということを空間があるという証拠になさるかたがいると思います。
物理学をちょっと知ってる人、原子のことを知ってる人は、簡単に分かると思うんです。
原子核の周りを電子が回っています。
この原子核と電子の間は、太陽と地球くらい離れてる。
もしくは、地球と月くらい離れてる。ほとんどモノと呼ばれている空間には物質がないわけですね。
私たちはこういう原子で肉体が構成されてるわけです。
肉体は細胞で構成され、細胞は原子で構成され、原子はこうやって隙間だらけ。
ということは、私たちの肉体は隙間だらけ、ということですね。
物と物が隙間と隙間だったら、通り抜けてしまう筈ですね。
でも、通り抜けませんね。通り抜けないから、「物が有る」と実感してるんですけども、「物が有る」としても、ほんとは隙間だらけ。
そこで、通り過ぎない仕組みは物理的にどうなっているか。
これ、簡単な物理なんです。
別の原子核があったら、原子核の周りを回る電子、一番近い軌道には電子は2つまでしか存在できないという物理法則、これどういうことかというと、この電子が自分のテリトリーを主張するわけです。
このエリアには、これ以外、はいらせんぞと、電子が力を発揮するんですね。
ちょうど、磁石を2つ、N極とN極、S極とS極、どちらでもいいんですが、ならべて近づけると反発してきますよね。
この作用なんです。
これは、素粒子の中のフェルミオン効果なんです。
電子と電子が反発力を持ってるわけです。
その力で押し返すわけですね。だから、こう机の中に手が入っていかないわけですね。
いま、空間の話からちょっとずれてるようなので、じゃあ、どうして空間があると思っているか、という構造についてお話します。
これも簡単な物理学で皆さん知ってると思うので、確認の意味でお話します。
物を見るとき、目の網膜で見てますね。
ここに網膜があると、ここに眼球というレンズがある。
光が入ってきて、物を見たときに、ここにその像を結ぶ。こういうことは習ったことがあると思います。
ところが、これは説明なんですね。
この構造をよく見て欲しいんですが、網膜でどうやって物を認識するか。
この網膜をこの壁面に展開して見ますと、視神経細胞ってのがあります。
視神経細胞っていうのが網膜にびっしり並んでるわけです。
この視神経細胞は、3つの細かな細胞でそれぞれ構成されてて、ある周波数、赤なら赤の周波数のエネルギーがこの点を刺激したとき、ここから一つの線がやってきて、エネルギーが当たったときに、赤なら赤の神経細胞が興奮するわけです。
「オン」の状態になるわけです。そして、このオンになった状態が、神経繊維でつながっていて、私たちの大脳の中で刺激が起こるわけですね。
緑の細胞を刺激したとき、オンになったときに、緑と認識して、赤と緑が2ぶんの1ずつ興奮したら、その中間色、黄色として認識するわけですね。
これだけ考えても、いいですか?
脳の中には黄色(そのものを)を感知する回路はない訳ですね。
赤の細胞と緑の細胞があって、それらが2ぶんの1ずつ興奮したときに、「黄色だ」と認識しているわけです。
実際に黄色の光が飛んできて、ここを刺激するわけではないです。
架空のものを頭ででっち上げてるわけです。
これだけでも分かるでしょ。
テレビもそうなってます。
ブラウン管って3つの点があるだけです。
それで全部の色があらわせるわけですね。
要は脳の中で錯覚が起きてるんですね。
その物があるわけじゃないんです。
ある振動数、エネルギーが目に入って来てることは確かなんです。
目に入って刺激してることは確かなんです。
そして大切なことは、これが脳の中で映像を結んでます。
これも本当です。事実です。
じゃあ、脳の中の映像、その通りの物が目の前に有るかというと、有るという保証は人間である限り取れないわけです。
皆さん見てるものは、自分の脳の中、脳の中身ですよ。
よく考えて下さいね。
この網膜の刺激を脳の中で映像化してるんですね。
見えてるものは自分の頭の中にあるわけですよ。
外にあるんじゃないんです。
頭の中にあるんです。
見えてる映像は自分の内部なんです。
内部にあるものを認識してる訳なんですよ。
だから「人の数だけ現実がある」っていう話をするわけです。
それより大切なことは、じゃあ外に何があるのか。
これは人間である以上「分からない」というよりほか、答えがないんです。
分からないのに「有る」と思っている。
ところが、物理学っていうのは最近発達してるからですね、例えば犬が見た世界はこうじゃないか、ということは物理の世界で分かってるんです。
イルカの見る世界もこうじゃないかということは、分かってるんです。
イルカ、トンボ、魚、それぞれ人間と違う世界を見てることが分かってるんです。
それぞれ自分が認識してるものを自分の世界だと思うわけです。
https://youtu.be/C-WKjQpWgD8
ありがとうございます
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